【ネタバレあり/映画レビュー】「『NEXT -ネクスト-』は失望作？ニコラス・ケイジの未来予知アクションが期待外れだった理由」 (original) (raw)
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映画名
ネクスト / NEXT
ジャンル、公開日、制作国、上映時間
興行収入
- 世界興行収入: 約7600万ドル
- 製作費: 約7000万ドル
あらすじ
『NEXT -ネクスト-』は、未来を2分先まで予知できる特殊能力を持つ男、クリス・ジョンソン（ニコラス・ケイジ）を主人公にしたアクションスリラーです。彼は、ラスベガスの小さなマジシャンとして暮らしながら、その能力を隠して生きていました。しかし、アメリカ政府はクリスの能力を利用して核テロの脅威を防ごうとし、彼を追い詰めていきます。
クリスは未来の一瞬先を予知する能力で何とか逃げ続ける中、ある女性リズ（ジェシカ・ビール）に出会います。彼女は、なぜかクリスの予知の範囲を超えた未来で彼女だけを見た特別な存在。クリスはリズに惹かれつつも、テロリストの手から逃れるために戦うことを余儀なくされます。そして、未来を変えるための壮大な決断を迫られることになります。
監督
- 経歴: ニュージーランド出身の映画監督で、主にアクション映画やサスペンス映画を手掛けています。代表作には『007 ダイ・アナザー・デイ』や『ワンス・ウォリアーズ』などがあります。彼の作品は緊張感のある展開とスタイリッシュなアクションが特徴ですが、『NEXT』ではその特徴がうまく活かしきれなかったとの批判もあります。
キャスト
- クリス・ジョンソン: ニコラス・ケイジ
- リズ・クーパー: ジェシカ・ビール
- キャリー・フェリス（FBI捜査官）: ジュリアン・ムーア
- ミスター・スミス（テロリストリーダー）: トーマス・クレッチマン
ネタバレ
クリス・ジョンソン（ニコラス・ケイジ）は、2分先の未来を見ることができる特殊能力を持っており、この力を利用してラスベガスのカジノで小規模に生計を立てています。彼の能力には限界があり、見られるのはわずか2分先だけで、それも自分に関わる未来のみです。しかし、FBI捜査官のキャリー・フェリス（ジュリアン・ムーア）は、テロリストによる核爆弾攻撃を阻止するため、クリスの能力に目を付け、彼を追い詰めます。
物語の進行の中で、クリスはリズ・クーパー（ジェシカ・ビール）という女性と出会います。驚くべきことに、リズに関しては2分以上先の未来を予知することができ、彼女はクリスにとって特別な存在であることがわかります。リズと一緒にいることで、クリスは未来の予知能力をさらに広げることができるようになります。
一方で、テロリストたちはアメリカでの核攻撃を計画しており、クリスを追い詰めるFBIと彼を殺そうとするテロリストの双方が迫る中、クリスはリズを守りつつ、未来を変えるために戦います。
物語の終盤、クリスはFBIに協力することを決意し、核爆弾の場所を見つけるために未来を予知しながら捜査を進めます。しかし、彼の能力が完全に制御できるわけではなく、未来は何度も変わり続けます。そしてクライマックスに至り、クリスはついに核爆弾の爆発を阻止するために行動しますが、ここで驚きの展開が待っています。実は、物語の多くの出来事は全て「予知された未来」であり、クリスがその未来を「見ていただけ」であったことが明らかになります。つまり、観客が見ていた出来事は、クリスが取るべき行動を決定するために何度も未来を「リハーサル」していたに過ぎなかったのです。
最後の瞬間に、クリスは「本当の未来」に戻り、再び物語がリセットされます。そして、核爆弾の脅威に対処するための本当の行動を取ることが暗示されて物語は終わりますが、観客に対して明確な結末は与えられないまま幕を閉じます。
さすがに物語のほぼ半分が夢落ちはオイっ！！ってなりますよね。
実質なにも話進んでないじゃんってことだし
でもニコラスケイジが好きだから許す。
トリビア/雑学
- フィリップ・K・ディック原作: 本作は、フィリップ・K・ディックの短編小説『ゴールデン・マン』を原作としていますが、映画化に際して設定やストーリーが大幅に改変されています。原作では、主人公の能力や目的は全く異なり、映画とは別物の作品と言っても過言ではありません。
- ニコラス・ケイジの製作総指揮: ニコラス・ケイジはこの映画の製作総指揮も務めており、映画の企画段階から深く関わっていました。
- FBIの協力: 映画の制作には実際にFBIの監修が入り、核テロや追跡シーンのリアリティを追求しています。
劇中歌
レビュー
映画レビューサイトやSNSでの評価は低調で、特にSFファンやアクション映画ファンからの失望の声が多く寄せられました。「設定は面白いが、脚本が練り込まれていない」「ラストがあまりにも唐突で、観客を置き去りにする」といった批判が目立ちました。
Rotten Tomatoesでは、批評家の評価はわずか28%という低いスコアを記録しています。批評家たちは、映画のテンポが悪く、設定のポテンシャルが活かされていないと指摘しました。一方、アクションシーンやニコラス・ケイジの演技は「期待通り」であるとの評価もありました。観客側では、「ニコラス・ケイジらしい異色のキャラクター」「予知能力を活かしたアクションが楽しめた」という意見も見られますが、総じて「もどかしい」との感想が多く、映画自体が大きな期待に応えられなかった印象です。
最後に
『NEXT -ネクスト-』は、未来予知という斬新な設定とニコラス・ケイジの存在感に期待を寄せられた作品ですが、物語の構成やラストの結末に多くのファンが失望を感じた作品でもあります。アクションシーンやケイジのユニークなキャラクターは楽しめる部分もありますが、全体的にはSFファンやアクション好きの期待に十分応えたとは言い難い仕上がりです。
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