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2018年 12月 21日

宮下洋一著「安楽死を遂げるまで」

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年に何冊も本を買います。年初は買った本をメモするのですが、決まって途中でやめてしまいます。

ブルータスで紹介されていて先日購入したのが、宮下洋一著「安楽死を遂げるまで」という本です。

安楽死はスイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、アメリカの一部の州、カナダで認められる「医療行為」です。

本書は、著者が安楽死を選んだ人への生前のインタビュー、そして彼ら彼女らの処置の場に実際に立会った際の描写。
安楽死を遂げた肉親を持つ残された家族に対してのインタビュー。それらをまとめたドキュメンタリーです。

僕は祖父を病院で亡くしたときに、終末医療をどうするかという書類を医者から見せられサインを迫られ、一旦やると決めれば身体中に管を繋いで、最後はイロウまでしてでもわずかな期間を生き長らえさせるという医療行為に激しく疑問を持ちました。今でも正しい判断だったのかがわかりません。

もう少し人間らしい最期があっても良いのではないか?
条件によっては取り返しがつかなくなる前に自分で選ぶオプションがあることは悪いことではないのではないか?
自他共に日本は先進国であると思うのであればそういう議論だけでももっとあっても良いのではないか?

どう生きるかということにどう死ぬかということが含まれても良いのではないか?

人間いつかは必ず死ぬのだ、という唯一この世にある「絶対」に直面すると大抵の人は途方に暮れやりきれない不安な気持ちになるのではないか、、、少なくとも僕はそうですが。しんどい読書体験ですが、そういう思いと向き合いながら読んでいる最中です。

I'm fine!

by DP-M

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