隔世遺伝的悪夢復活 (original) (raw)

こんな夢を見た。何か見慣れた駅があり、そこから五分ほど歩くと、あたりは砂漠であった。陽射しに耐え、歩くと金色のタージマハルのような建物が建っていたのだ。正門の両脇には緑色の旗が風にたなびいて彩りを添えていた。正門を潜ると、突如、鬱蒼とした林と泉が目に入った。青々とした林、泉はあたかも青空を反射しているようだった。泉の真ん中には美しい女神像が鎮座していた。女神は、外国人のような顔立ちをしていた。噴水と、タージマハルの向こう側には石がズラッと並んでいて、それは私に物言わぬ死者を連想させた。二百メートルほど続いたモノリスの向こう側には、巨大なペガサスの像があり、タージマハル庭園を睥睨していた。ペガサスの向こう側には大きな森が広がっており、樹海を形成していたが、不思議と心が安らいだ。見ると犬や猫が戯れ、小さなキューピッドのような天使が浮遊して、犬猫たちをあやしていた。近くには不穏な灰色な煙が上がっており、私はとても嫌な感じがしてそちらを見れなかった。煙を見たくなかったので、タージマハルの中に入ると、スキンヘッドの坊主たちが苦しみに満ちた表情で座禅しており、それは五百羅漢像のようだった。二階に上がると左側に千体仏が掲示されていて、金ピカの仏像がズラリと並んでいる。金ピカの仏像の先には大きなステンドグラスがあり、森のなかで修行する釈迦がマーラの誘惑に耐えている場面だった。釈迦の周りにはたくさんの餓鬼が群がっているが、1人だけ容貌の美しい半裸の天女がおり、それがマーラだとわかるのは、彼女の美しい手が釈迦に大金を差し出していたからだ。半裸の彼女はチマチョゴリを着ていた。私はマーラの容貌が、先ほどの泉の女神とそっくりであることに気づいた。奇妙なことに彼女は餓鬼たちにもお金を少しずつ施していた。さらに奥に、先ほどの本堂の数倍の広さの、大本堂があった。大本堂の奥には先ほどのステンドグラスより大きなものが壁一面に張り巡らされ、その前には人間と同じ大きさの金色の観音の立像があった。美しい外国人のような容貌の観音はやはりチマチョゴリを着ている。美しい観音は艶やかに動き出して私に何かを言おうとした。私は聞き取ろうと聞き耳を立てた…「 」

そこでウワっと目が覚めた。夜の闇は異様に静かだった。「今の本当に何⁈」私は独り呟いた。身体の毛が総毛立ち、服は汗びっしょりだった。

訳)は明日書きます。