韓国、第1四半期の出生児童数が統計開始以来最低値を記録した話 (original) (raw)

韓国では毎年第1四半期が一番出生率が高くなります。年始に生まれた子の方が、同学年の中で発育が一番良くなるためだそうです。日本の場合は年始から4月1日までに生まれた子は早生まれとなるので、この辺りの感覚は逆かもしれません。(というか、発育の良し悪しで早生まれを避けるという話を日本では聞いた覚えがありませんが...)

ともかくも、韓国では第1四半期が一番出生児童数が多いとなっています。しかし、 29日に発表された3月人口動向によると、 1981年に統計が取られ始めて以来初めて3月の出生児童数が2万人を切りました。
韓国の出生率は昨年第4四半期に0.6台になりました。年間ではまだ0.7を保っていたのですけれど、このままだと年間の出生率も0.6人台になりそうです。

中央日報の記事からです。

今年の出生率0.6人台で底を打つか...第1四半期の出生率は過去最低

(前略)

29日、統計庁の「3月人口動向」によると3月の出生児数は1万9669人で1年前より7.3%(1549人)減少した。1981年に統計集計を始めて以来、3月の出生児数が2万人を超えられなかったのは今回が初めてだ。

市道別の出生児数は1年前と比べて世宗を除いてすべて減少した。特に、人口1000人当たりの出生数である早出生率は、釜山(3.9人)、慶尚北道(3.9人)、全羅北道(3.7人)の3地域で4人を下回った。釜山・慶尚北道の場合、3月基準で初めて早出生率が4人以下に下がった。

第1四半期の合計出生率(女性1人が一生産むと期待される平均出生児数)は0.76人で、前年同期(0.82人)比0.06人減少した。2月から2ヵ月連続で1万人台へと出生児数が下がった影響だ。

さらに懸念される点は年間合計出生率が「0.6人台」に墜落する可能性が高くなったという点だ。子供を産む計画がある夫婦は1~3月の出産を好む。

(中略)

統計庁は昨年12月に発表した将来人口推計で、今年の年間合計出生率を0.68人(中位シナリオ基準)と展望している。

ただ、まだ落胆するのは早いという指摘も出ている。統計庁のイム・ヨンイル人口動向課長は「エンデミックの影響で2022年8月以後、しばらく婚姻件数が増えたが、この部分がまだ出生児数に反映されていない」と話した。婚姻件数は出生児数に2年ほど先行する指標だ。当時増えた婚姻件数が2年後の今年下半期から出生児数の増加につながれば、合計出産率が「0.68人」より増える可能性があるという意味だ。

(後略)

中央日報「올해 출산율 0.6명대로 바닥 뚫나…1분기 출산율 사상 최저치(今年の出生率0.6人台で底を打つか...第1四半期の出生率は過去最低)」より一部抜粋

0.68よりも高かったからなんだというのでしょう?落胆するのは早いって0.68よりも高かったら喜べばいいんでしょうか?
ここまで下がると政府シナリオよりも多少良かったところで誤差だと思いますけどねぇ…。だって、10年前の2014年の出生率は1.29だったんですよ。それが昨年2023年には0.72まで下がりました。
政府のシナリオよりも数字が上だったら、じゃあ果たしてそれが「底を打って上昇した」という意味になるんでしょうか?私は違うと思いますけど...。