【漢方薬レビュー】【荊芥連翹湯】目ヤニ出て、鼻通る (original) (raw)
私が飲んでいる漢方薬の話、医者の悪口、そして目ヤニの汚名返上をする記事です。
私は医師免許も持っていなければ薬剤師でもないので世間話として読んでほしい。
目が覚めると、私は目ヤニを出していた
ここ数日、朝起きるとものすごい量の目ヤニが出ている。目が開けられないほどではないが、目の周りがバリバリになるほどの目ヤニが出ておりなかなかに不快だ。
私は多少は目を酷使しているが、ここ最近はパソコン仕事からちょっと距離を置いているのでたいしたことはない。結膜炎も患っていない。
それなのになぜこんなに目ヤニが出るのだろうか。何が原因か考えていると、今飲んでいる漢方薬が捜査線上に浮かび上がってきた。
頼れる漢方薬「荊芥連翹湯」
私はしばしば漢方薬を服用している。
以前ストレスで息がつまるような症状が出た時に医者から半夏厚朴湯という漢方薬を出してもらった。その漢方薬を飲んでみるとその効果をすぐに感じることができたので、それ以来積極的に漢方薬を頼るようになった。
最近は二種類飲んでいて、ひとつは副鼻腔炎と肌荒れに効く漢方薬、もうひとつは頭痛と肩こりに効く漢方薬だ。
この記事ではひとつめの荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)について書く。理由は両方書くと疲れるから。
ひとつめの漢方薬の名は**クラシエの荊芥連翹湯エキス錠**というものである。この漢方薬には蓄膿とニキビを改善する効能がある。
医者か市販の漢方か
蓄膿とニキビを改善したいのであれば、耳鼻科と皮膚科、それぞれを受診すべきなのだが、非常にめんどくさい。
以前受診した耳鼻科などは、私としてはかなり不快感のある後鼻漏を治してほしく受診したというのに「これくらいは誰でもあるんだけどねえ」と言ってまともにとりあってくれなかった。近所にある皮膚科は、かなりひどい湿疹があるというのにただひたすら漢方薬(十味敗毒湯)を飲ませて様子見をするだけという藪医者だった。
信頼のおけない医者をそれぞれ受診してそれぞれに診療代と薬代を払うくらいなら、市販のクラシエやツムラの漢方薬のほうがずっと安上りだし気持ちよく金を出せるというものだ。しかもこの荊芥連翹湯は副鼻腔炎と肌荒れに同時に効く。
荊芥連翹湯の効き目
荊芥連翹湯を飲むと蓄膿(副鼻腔炎)のほうは一日二日くらいでかなり楽になる。鼻がつまって頭がずーんと重くなる感覚が徐々に軽くなりいつの間にか消えている。ある程度安定するとしばらく服用しなくても鼻の調子は良い状態がキープされる。個人的にはつーんとして即効性はあるものの効き目がすぐに切れる鼻炎スプレーよりオススメである。
かたや肌荒れのほうは根気よくつきあう必要があり、食事内容の見直しや睡眠不足の解消、洗顔と保湿の徹底など、総力戦を強いられる。保湿というと乾燥肌の人が肌のひりつきを防ぐためにしているイメージだが、脂性のおっさんこそ保湿はだいじである。
私は肌のケアについては何年か前に購入したこちらの本を参考にしている。近所の皮膚科をヤブだなと思ったのはこの本を読んだことがきっかけである。
目ヤニの正体
さて、冒頭の目ヤニの話に戻るが、私の見立てではこの荊芥連翹湯が目ヤニの原因である可能性が高い。
荊芥連翹湯のせいで目が病気を患っているわけではない。こやつはあくまでも蓄膿を改善しようとしただけである。
荊芥連翹湯が蓄膿やニキビに効くのは、体が膿を排出する働きを促進するからである。
人体の免疫機能たる白血球が体内に侵入した細菌やウイルスと戦った結果生じた死骸は膿として体外に排出される。その膿が多すぎたり排出器官がつまっていると炎症が起きる。その場所が鼻の奥なら副鼻腔炎、お肌ならニキビということである。
そんな時に荊芥連翹湯を飲むと、この漢方薬は体の中の膿をどんどんどんどん体の外に出してくれる(出そうとする機能を活発にしてくれる)ので、徐々に鼻や肌の炎症が改善されていくのだ。
そうした荊芥連翹湯が体調を改善するメカニズムを考慮すると、寝起きに目ヤニがたくさん出ているのも納得できる。目ヤニの正体は鼻の奥の膿だ。鼻の奥の膿が寝ている間に目から出たのだ。
鼻の奥の膿が目から出るのは鼻と目がつながっているからだ。この事実を、みなさんは口から入れた牛乳を鼻と目から出したことがあるでしょうから、ご存じのことだろう。
「寝たふりしてる間に 出て行ってくれ」
私の心の中の沢田研二の願いも虚しく、鼻の奥の膿が出ていくのは私が眠りに落ちてからである。
私としては鼻の奥の膿を眠りにつく前に鼻水として鼻をちーんとかんで出したかったのだが、鼻がすっきりして頭が軽くなればそれでよい。目的は果たせている。
目ヤニがたくさん出た日は鼻が通ること通ること。しかも日中は目ヤニが出ないので、朝起きてしっかり顔を洗えばいいだけのことである。
目ヤニリスペクト
また汚らしい話を書いてしまった。
目ヤニは汚い。別名「目くそ」。日本語には「目くそ鼻くそ」という言葉もある。「どんぐりの背比べ」と同じような意味でありながらもたいへん汚いコンビである。外国人に教えたい。
ヤニといえばタバコのヤニだ。歯や壁紙を汚すニクイやつだ。これまた汚い。
他にヤニといえば松脂(まつやに)くらいしか思い浮かばない。松の木の樹液が、なんだってこんな汚い言葉をあてがわれなければいけないのかと気の毒に思う。
調べてみると、ヤニというのはもともと木の粘液、もといそれが固まったものを指すらしい。樹脂ともいう。そして、その粘液は木が虫や病原菌から自身の身を守るために出しているということだ。
ごめんよ、ヤニ。悪く言ってしまって申し訳ない。
ヤニ本来の意味を踏まえると、目ヤニというのは目くそに比べると非常にリスペクトが込められた呼び名と言えるだろう。考えてみれば、目ヤニは免疫機能が働いた結果出てくるのだから、ヤニの名に恥じることのない仕事を果たしていると言える。
みなさん、少しは目ヤニを見る目が変わっただろうか。
私のことは嫌いになっても、目ヤニのことは嫌いにならないでいただきたい。