USAより逮捕する旨の国際架電。TVドラマと映画より「門」「女系家族」の感想及び、ショートショート「I will wait for you」を掲載。 (original) (raw)
本日は主にドラマと映画を見た感想を。
そして、自作のショートショート一作を掲載します。
その前に皆さんにもご参考にと思い、先日の出来事を申し上げてみます。車で出かけた後すぐの事でしたが、携帯に架電の知らせ・・運転中ですから切れる前に取ろうと車を左に止め番号など見ずに出た。
「・・こちら警視庁捜査二課・・地方警察から依頼があり貴方を逮捕に行く・・」
元法務専門でしたから・・すぐに分かる・・「・・貴方偽物だね・・捜査令状や逮捕状は?・・」「・・裁判所から貰っている・・今からすぐに家に行く・・」。
警視庁に限らず、警視正等を何人も知っていますから幾らでも連絡は取れますし、相手が動けば逆に芋づる式になる可能性が高い・・。
都道府県により異なりますが・・皆さんもテレビドラマでご存じの如く、警視庁には
- 捜査第一課:殺人、強盗、性犯罪、傷害、放火などの強行犯捜査、誘拐、ハイジャック、爆破事件などの特殊犯捜査を担当する課
- 捜査第二課:贈収賄、詐欺、横領、背任などの知能犯捜査を担当する課
- 捜査第三課:侵入窃盗、ひったくり、すり、乗り物盗などの窃盗犯捜査を担当する課
- 組織犯罪対策課:組織的な犯罪を取り締まる課で、銃器や薬物を担当する課も含まれる
- 組織犯罪対策第4課:暴力団が絡む事件の捜査を担当する課
警視庁の課は、担当する業務によって分けられていますが、警察署の規模によっては課が統合されていたり、分割されていたりします。
このケースでは、現在流行りの詐欺の部類・・毎日のようにパソコンアドレスにフィッシングメール数件・・携帯にショートメール。
架電というのは珍しい。
メールは削除する・・クレジットや銀行からメールが来ることは先ずないから、何も見ずに削除・・他にも小説の懸賞だとかEnglishの長文ですが、一部つづりが間違っていたりする事が。
私は職業作家でもprofessional音楽家でもなく、無償でCreate、金銭に執着はしません。
ただ、作業上、アカウント・アドレス・電話番号・パスワード・等が世界中に知られていることはあります・・国内及び西側諸国=欧米・東及び東南アジア圏・・。
高齢者の方々が騙されやすいオレオレ詐欺は、騙されないように、騙されたら手に負えない、お金は二度と戻りません。
少し質問を・・無銭飲食という行為は・・刑法235条窃盗罪?違いますね・・おれおれのように刑法246条の詐欺罪で、法定は科料も罰金も禁錮も無く懲役十年以下・・勿論、更にケースにより他の付加はあります。
で、このケースですが・・電話を切ってから気が付いたのは・・USAインディアナ州からの国際電話でした・・ただ、国内に行動班がいる事も考えられるが・・電話口の声は明らかに流ちょうなJapaneseでした。
警視庁には連絡済み・・囮捜査では無いが、自宅から離れた場所から不審者の出没があるのか張り込み・・男性が・・近寄って来・・周囲をきょろきょろしながら・・選挙の掲示板を見るふり・・だが、マスクもサングラスもしておらず、服装もカジュアル・・一応写真・・肖像権?関係無し。
管轄警察署からパトロールカーに搭乗の制服警察官二名・・こちらは手を挙げ誘導。
降りてきた警察官と暫し会話・・今の世代ですから、昭和の時代の様な広域暴力団、西はY組・東はI会・新宿K会との執行談義などは珍しいし、家だろうと車だろうと・・どんな鍵でも開けます・・勿論、執行の際など・・イモビライザーが鳴り響こうが何だろうが無視・・諜報員でも中にはそんなことが可能なケースも。
万能鍵屋さんは・・勿論、警察に登録がある・・しかし、折角の立派な家なら油断は禁物。
長くなるので・・警察官に、お仕事忙しいのに申し訳なかったですねと申しあげたら、「・・いろいろ参考になりました・・」と敬礼を・・。
さて、本題。
筆者はTVもニュースも見ませんから人類社会がどうなのかは全くわかりませんが、Create作業で’一日7~8時間費やしたり、彼方此方で借りた映画は多数見ていますので、その中から二つ挙げてみます。
夏目漱石の三部作と言われる「三四郎」「それから」「門」の存在は御存じでしょうが、門というタイトルでの映画は創られておらないようで、VHSビデオにてテレビ東京制作のドラマ「門」を見てみました。
タイトルは「門」ですが、内容は「それから」と「門」を合わせたような筋書に脚色をされているように思えます。
と言いますのは、登場人物は「門」ですが、「それから」の筋書きの一部が盛り込まれており、ビデオにもその旨と思われる記載があります。
監督・演出: 大山勝美 原作: 夏目_漱石 脚本_: 早坂暁 音楽: 管野由弘 出演: 風間杜夫・古尾谷雅人・有森也実。
此処で取り上げるのは、極一部の感想のみです。
先ずは筋書を簡単に。
何れも、友人の妻に憧れ不貞の後・・結婚。「門」には似た筋書ですが、それからの一部を記載してみましょう。
古尾谷さんの妻で有森さん・・私は若い俳優さんには関心がありませんが、着物姿が似合うこの方には何処か魅力も・・風間さんと結ばれる。
ただ、作品のテーマの一部に略奪婚、明治時代のお話ですから言葉使いも妻は夫に服従・・しおらしいが、男性二人は以後絶縁となる。
DVDは多分無いのでは・・図書館で借りたものでした。
次は山崎豊子さん原作の1963年大映(現角川)作品、後に幾つかテレビドラマがつくられていますがこれは映画です。
「女系家族」昭和33年大阪・船場の老舗木綿問屋「矢島商店」が舞台。社長・矢島嘉蔵の亡くなる直前からスタート。
死去後、長女京マチ子さん、次女は宝塚出身の鳳八千代さん、三女に高田美和さんの女系家族で、膨大な遺産を巡っての争い・やり取りが始まる。
番頭頭 大野宇市 - 中村鴈治さんが執行人として遺言書(いごんしょ)を多数人立会いの下で披露し始める。
山林・貸家・店の経営・骨董品・株券を、それぞれの姉妹が相続、との遺言書内容に、三人の姉妹の不平不満に、更に京さんには踊りの師匠である田宮二郎さんが接近し・・美和さんには叔母の浪花千栄子さんが迫力あるやや悪役で養女に・・と後押し。
戦後の法律は次々に目まぐるしく変わってきたが、此処では配偶者の母は既に死去し、三姉妹は遺言が頼り。
だが、高額な雪舟の掛け軸が見当たらない・・番頭には何も残されない。ところが・・被相続人に妾がいた事を中村さんが読み上げると、一同にざわめきと非難の渦が。
この時点では、妾に何等の権利が存在するのかは限定的。女系の通り、代々婿養子が店を経営してきている。
その妾役が、32歳設定の若尾文子さん薄紫の羽織を着本宅伺いに登場すると・・浪花さん初め一同温泉芸者かと蔑視の仕打ち。
故人の位牌を拝むよう勧められるは良いが・・浪花さんの目は・・若尾さんがどうして羽織を脱がずに伺い拝むのか、「・・あんた、脱ぎなさいな・・礼儀をわきまえておらん・・」無理やり・・羽織が引き裂かれると・・前かがみになる若尾さんに、浪花さん「・・お腹のややこ・・何か月かいな・・」鋭い指摘。
この後、三姉妹で、ああでもないこうでもないと相続争い。
中村さんは、若い女性と寝物語の他に女性がいるが、若尾さんの住まいに行き、手当と探りの為付き添いをするように・・と・・中村さんも訪問をし一見、執行人として若尾さんの味方の様な計らいを・・どうやら・・何も大した変化もなさそうな気配。
一方、若尾さんの妊娠を・・流産でもさせようかと・・三姉妹が医師と共に訪問するが・・医師の止めにもか拘わらず下半身診察中にも拘らず・・乱暴しようとする・・。
その場はおさまるが・・。
どうやら・・いろいろな事が露呈し・・それぞれのやり取りが行われる。中村さんが一部山林伐採と売却をしてきた・・?と、指摘する姉妹・・京さんと田宮さんとの関係を探偵事務所に調査依頼した中村さんが、お互い取引・・を提案し・・他の二人の姉妹にも同様の交渉をし纏める。
Lastが近づく・・。
何とか難産が心配されたにも拘わらず、無事出産を遂げた若尾さんが再び本宅を訪問するのだが・・今度は・・あの仕打ちに対する復讐も含め・・状況が違う・・。
一同揃った面前で・・若尾さんが赤子を伴い皆に見てくれと・・故人の残した男子です・・。
何が子供か?と居直る一同に・・若尾さんの切り札が登場・・。
旦那さんから頂いたものです・・と披露したのは・・遺言書・・。
京さんが「・・遺言言うのは・・一日でも日付が後の方が有効・・」に、次々に遺言内容を読み上げる若尾さん・・一体・・何が・・赤子は女なら・・男なら・・と、名前は決まっているし・・店の経営も・・相続財産も・・。
財産が減っていくのを心配する姉妹・・ところが、飛び火は番頭の中村さんにまで・・長年にわたる商品の横流し・山林売却・雪舟の掛け軸・・手の震えが止まらない中村さんに「・・横領などとは申しません・・」と救いもあったが・・最早これまで・・三姉妹にはかなり減ったものの遺産が残った・・が・・。
遺言書の日付は番頭が読んだものより十日後・・前の遺言書は紙くず・・。
まさかのどんでん返しで幕・・。
これがお話だが・・若尾さんの美人度には驚く。口紅は塗ってないのか透明なのか・・唇も美しい・・建築家の黒川紀章さんが惚れたのかどうか・・相続財産以上なのでは・・(笑)。
此処で最後に・・少し余計な事を申し上げたい。
美人女優に裸は禁物・・。
特に、女性の前面は子供を育てる為の乳房・臍の緒・そして、出産口となり・・せいぜいうなじか背中上部くらいまでの露出で止めなければ・・監督と結婚をした宝塚出身の八千草薫さんにしても・・NHKの多摩川の土手決壊のドラマの際に、下着だかガードルだかが薄っすら見えるか見えない程度だったそうだ。
こんな事を考える馬鹿はいないが・・横一列、百人の裸女に並んで貰い首から上を全て隠すとする。
同じようなものがずらっと並び・・美人女優だろうと何だろうと・・意味が無くなってしまう・・そういう方は、夫や愛人の前だけで披露すべきでは・・。
すると・・昭和の教科書にも載せられなかった新一万円札の御仁は・・後妻に妾が6名・・飽き足らず吉原に通い詰め・・とっかえひっかえ・・って、一体、目的は何だろう?
33年売春禁止法・・性感染症防止にはある程度役に立っていたにせよ・・生活の糧としやむを得ず身体を商品にする女性には・・少し可哀そうな気もする・・現代では素人アルバイトが横行しているとか・・乱れに乱れた社会・・。
ただ・・酵母菌のように自己繁殖が可能で無い動物には・・それが無くなれば種の滅亡となってしまうのだから・・それも無理ない事由・・が道理と・・。
それでは時間も無くなった・・恐怖ショートショートの中から一作を掲載する。
「I Will Wait For You」 此れシェルブールの雨傘か何かのタイトルだったか・・?
神田良子は、地下街の喫茶店に勤めている。
新宿の駅から長く伸びている地下街。
途中で幾つかに分かれるが、その最初の分かれ目の角に店がある。
店は総ガラス張りになっている、地下街だから採光を考えてそうしたのだろう。
天気が良い日より雨の日の方が人通りが多い、増してや週末となると余計に。
良子は勤めてから三年になるが、つい最近、一人辞めたので今は水野千絵と一緒に働いている。
開店の午前十時から閉店の午後十時まで、良子と千絵が客の応対をし、シャッターを開け閉めする。
二人共、頭から被る白いエプロンをして、脇にトレンチを挟んで来客を待つ。
店主の池上一は毎日は来ない、週に三回くらいと、良子と千絵のどちらかがお休みの時に来る。
昼休みは良子と千絵は交代で取り、時間も大体は決まっているのだが、来客で忙しい時には時間をずらす。
今日は暇だから十二時前後に交互に休んだ。
千絵が昼休みの時、男性が来店した。
今日は女性と同伴だ。
二人は一番奥のテーブル席に座った。
良子が挨拶をしてオーダーを聞く、コーヒーを二つ。
女性は指に立派な指輪をしていて、キラキラ輝いている。
歳は、男性は30位だろう、女性は年上に見えるが。
男性も女性も、うつむき加減で、何か深刻そうに話をしている。
会話の端々に「家」という言葉が混じって聞こえる。
千絵が戻って来たので、交代で良子が昼休みに出掛けた。
50分くらいして良子が戻って来ると、千絵が男性と話をしている。
女性は帰ったのかいなかった。
男性も帰った後、千絵が言うには、男性から飲みに行こうと誘われたと言う。
千絵は、次の水曜日が交代休みだから、前の日の火曜日に行く事を承諾したようだ。
良子は、何故か先程の女性が気にかかった。
千絵が男性と飲みに行った翌々日、明るい顔をして出勤して来た。
夜中まで新宿で飲んでいて、結局、男性とタクシーで一緒に帰ったんだけれど、男性は途中で降りて、運転手にお金を渡して千絵はそのままタクシーで家まで帰ったらしい。
千絵は笑みを浮かべて、「来週も行こうという話になったんだ。あの人滝田武という名で家は成城にある大きなお屋敷だったわ」
それから何度か千絵は滝田と飲みに行くようになった。
そして、或る日千絵が、「昨日、あの人の家に泊まちゃったんだ。家も立派だったけれど、中も豪華だったわよ」
何時か滝田と一緒に来た女性は、あの時一回だけで、以降来店する事は無かった。
半年もした頃、千絵は少し躊躇いがちに、「滝田と結婚の約束をしたんだ。という事は、私はあそこの家の奥さんて事になるわけ。結婚式には、あなたも呼ぶつもりだから宜しくね」
千絵は結婚をして勤めを辞めた。替わりに新しい女性が入って来た。
昼休みに千絵から良子のスマホに電話が入った。
電話の向こうで千絵は、「ねえ、私、勤めを辞めて、昼間は一人で暇だから、遊びに来てよ。ご馳走するからさ」
良子は無表情に、「ええ、いいわよ」
その日、良子は休みだったから、千絵の家に遊びに行った。
昼御飯をご馳走になって、店の話をしたりして、二時間くらいはいただろうか。
豪華な家に相応しい立派な家具が並んでいる。
良子はその内の一つの箪笥を見つめながら、ふと思い出したように呟いた。「ここに、こんなに大きな箪笥なんてあったかしら?」
千絵は、何の事か、良子が何を言ってるのか分からなかった。
突然、大きな地震があった。
かなりの震度らしい。テレビも緊急放送を続けている。
二人のいる部屋も家具は倒れるし、食器棚からは食器が飛び出して、足の踏み場も無い程だ。
倒れた大きな箪笥の背後の壁紙が破れ・・ぽっかり穴が空いている。
テレビのアナウンサーが、再三、「余震に気をつけて下さい。また同じくらいの地震が起きる可能性がありますから、くれぐれも余震に気をつけて下さい」
すぐに余震がきた。
二人は、驚きのあまり声も出せずに、部屋の一点を見つめている。
穴から・・片腕がだらんと垂れ下がるようにはみ出し・・。
指には立派な指輪・・キラキラと・・輝いている・・。