ちょっとした夢。。。遠い昔に知り合った人と3分間だけ話したい (original) (raw)
今日は9月30日
9月の最後の日に思い出すのは、**Green Day** の Wake me up when September ends という曲
秋の始まりにあたり物悲しさを感じます。
米国人にとって9月は2001年のテロのイメージが強い月。 ところ変わって日本では単なる秋の始まりの月。 テロで思い出すのは、むしろ9月より4月かも知れません。 在ペルー日本大使公邸で秘密裏に掘られた地下トンネルからペルー軍の特殊部隊が突入し、人質を救出したのは1997年4月の事でした。
9月の思い出の曲を聞きながら...
今週のお題「ちょっとした夢」
長い人生、普段は忘れているものの、何年経っても心の片隅の記憶から消えない人が何人かいます。
遠い昔、少しだけすれ違っただけで、多分、一生会う事がない人達。
私の「ちょっとした夢」はそんな人に再会して3分間だけ話す事。
深く関わる必要はないので3分で十分です。
印象的な一人はバスの車内で話したペルー人の紳士
平成3年の寒い冬の日のことでした。
その人は大阪の市バスで運転手さんの隣に立ち、英語で話しかけていました。
母語である日本語であっても運転中に話しかけられるのは困るでしょう。
その日、たまたま一番前に座っていた私は間に入ってみました。
どうやら降りるバス停がわからなくり、運転手を困らせてしまっていた模様です。
話してみると、私が下車するバス停で下りれば地下鉄で目的地に向かえるようだったので、しばらくご一緒する事にしました。
隣に座ると、繊維関係の仕事をしていてペルーから日本に出張中であること、カバンの中にはテキスタイルや糸のサンプルが入っていることなど、いきなり話し始めました。
『こんな事をいきなり無職の私に言っても仕方ないのに...』と思いつつ、話を聞きました。
関係ありませんが、ペルーというとピマ・コットン
一般的なコットンの2倍ほど長い繊維で、肌触りが滑らかです。
もう一つ有名なのが暖かなアルパカの毛
その時に出会った紳士はラグに使えそうな糸のサンプルを持っていました。
実は私、厚かましくセールスをする人が結構好きです。 押し買い、押し売り、有無を言わさない訪問販売や電話セールスはゴメンですが、自分で開発した新商品や新サービスを熱く語る積極的な行動には好感が持てます。 詐欺的な話は甘ったるい匂いがするので、かぎ分けられますし、迷惑と感じれば、その時点でズバッと容赦なく切り捨てれば良い話です。
バスに乗り合わせただけの無関係な私に営業しても仕方ない話ですが、言葉が通じた事が嬉しかったのかバスを降りるまで、そのペルー人紳士は話し続けました。
時は在ペルー日本大使公邸占拠事件の5年以上前。 当時、私は失職し夫と別れ、一人で赤ん坊を抱えていた為、働けず、慢性的な金欠でした。
ひとしきり話をした紳士は名刺をくれました。
Mさんという苗字にはペルー絡みのニュースで聞き覚えがありました。 その上、「僕のビジネスは政府の支援があるから」と言っていました。 ニュースで見かけた苗字と同じ苗字の人は世界中に五万といるでしょうから親戚とは限りません。 政府のバックアップ云々もはったりかも知れません。 とはいえ、印象に残ったのは事実です。
さて、その後の私の行動もおかしなもので、預かった名刺に書かれた社名と見せてもらったサンプルについて何人かの知人に電話を入れました。
以前勤め、すでに辞めてしまっていた会社の社長にも電話をしました。
ひょっとすると商社等に繋いでもらえるかも知れないと思ったからです。 (バスで知り合っただけの人にここまでする必要もなく、金欠で無職ならば自分のお金儲けを考える方が有益なのに好奇心が勝ってしまいました。)
数日後、以前働いていた会社の社長から連絡がありました。 「そのMさんだけど、確認してみたら、すでに自分で商社に連絡を取って話をつけていたよ。」
「そうなんですか。 社長、ありがとうございます。」
「だ~か~ら~、ワシがちゃんと連絡する前に話は終わっていたの! じゃあな!」 『お礼を言われる筋合いなどない。 コチラは忙しいんだ!』という心の声が聞こえました。
向こうは怒っていたかも知れませんが、私は嬉しかったです。 会社を辞め、関りがなくなった私の気まぐれをまともに受け止めてくれた... それだけで十二分に感謝です。
その後、話を進めていた商社から聞いたのか、帰国前にMさんから電話がありました。
お礼に一杯だけ飲みに来られませんか? との事でした。
役に立てなかったので、お礼には及びませんが、お言葉に甘え、久しぶりにミナミでジャズを聴きバーボンを飲みました。
実際、1~2杯飲んで失礼したに過ぎませんが、とても紳士的だったのが印象に残っています。
その後、Mさんのビジネスがうまく行ったかどうかは分かりません。 また、母国の政権が変わる中、その後もビジネスを継続されているのかも知りません。
以上、平成初期、何もかも失い、金欠だった頃の思い出です。
もちろん、私の一方的な記憶に基づく話ですので、相手は全く覚えていないかもしれません。
当時はインターネットもなく連絡は電話かFAXの時代でした。
不便でしたが今思えば幸せな時代でした。
当時の私には誰にも負けない無謀な若さがありましたので...
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以上、遠い昔の思い出話にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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