アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ (original) (raw)

以前「飛行機づくしの短編集」の記事でちょっと書きましたが、飛行機には「ガスコレーター」という部品がついています。

ここでの飛行機は、ピストンエンジンでプロペラを回して飛ぶ軽飛行機のことですが、ほとんどがガソリンエンジンとなっています。ほとんど、というのはディーゼルとか、エタノールとか、最近は電気モーターの飛行機まであるためですが、軽飛行機と言えばガソリンエンジンと思っていただいて間違いないと思います。

ガソリンは、人間が空を飛ぶ夢をかなえるにあたって決定的な重要性を担いました。

もともと、「エンジン」つまり「発動機」という概念は、ジェームズワットが蒸気機関を発明してから一般的となり。

https://ar.europeanwriterstour.com/images-2023/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%88-%E8%92%B8%E6%B0%97%E6%A9%9F%E9%96%A2%E3%81%AE%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%9D%A9%E5%91%BD

ピストンで往復運動を円運動に変えることを学んだ人間は、まずは外輪やスクリューに応用して、帆がなくても動く船を開発することに成功。

そのうち流体力学とかが進歩して、空気も水と同様、スクリューみたいなやつでかき回せば推進力が得られるんじゃね?と気づき。プロペラに発展しました。

ちょうど気球とかも生まれ始め、こいつにプロペラをつけてぶん回せばどこでも行きたいところに行けるんじゃね?少なくとも、いったん空に上がったが最後、風任せでどこに流されてしまうかわからない、気が付いたら網走番外地の塀の内側に落っこちちゃいました、なんてならずにすむよね?

ところが、ここで大問題が発生。

水上の船ならともかく、飛行船(気球)ともなると「エンジンが重すぎて空に浮かびあがれなくなっちゃう」のでした。ははは

蒸気機関というのはともかく重くて、船や機関車みたいに、重さが苦にならないあるいは安定に貢献するというものの動力となるのは得意ですが、飛行機・飛行船みたいに、とにかく軽くしないと、というのには全く向かず。

これには「外燃機関である」という特性が大きく影響しています。

外燃機関というのは、ピストンと燃焼部分が別々になっている機関のことです。

なんのこっちゃ?

みなさんは、お湯を沸かそうね、とやかんを水で満杯にして、コンロにかけたまま忘れてしまったことはないでしょうか。

https://www.cotogoto.jp/blog/2020/01/yakan.html

ぴーぴー!あっしまった!というときには、やかんの口からごうごうと蒸気が噴出して、ふたもぽんぽこ、からから!と吹き飛びそうになっていると思います。

外燃機関というのは、やかんの先にピストンをくっつけて、噴出する蒸気でピストンを上下させる、というものなのです。

蒸気機関車が好例です。

かっこいいD51。動輪を力強く回しています。https://cdn3.railf.jp/img/sq400/2023/08/sq230831_d51-200_08171.jpg

動輪を回しているのはピストン。でも、写真をよく見ると、大きな機関車なのに、ピストン自体はものすごく小さかったりします。

そして、車体の大部分を占めるのは、円筒形のボイラー室だったりします。

赤い四角がピストン。緑がボイラー。青は炭水車。

https://m.media-amazon.com/images/I/812GgkEb26L._AC_UF894,1000_QL80_.jpg

要すれば、蒸気機関車の大部分は巨大なやかんであり。このやかんからの蒸気でピストンを動かしています。

そして、やかんすなわちボイラー室を加熱するために、燃焼室(火室)というものがあり。ここで石炭をガンガン燃やして蒸気を作り。ピストンに送り込んでいます。

https://www.tobu-kids.com/train/sl/steam.html

しかし、小さなピストンを動かすために、ボイラー室だけでなく、水タンクあるいは炭水車に水や石炭を満載し、これでもか!ずっしりとお相撲さんみたいになってしまいました。

これじゃあ飛行機に使うのは無理だよねー、何とかボイラーだの炭水車などなしで、ピストン自身が自分で動いてくれるようなエンジンができないかなー

できました。その名も「内燃機関」

自動車のピストンが代表的ですが、要すればピストンの頭に燃焼室という小さな部屋がくっついており。ここにとある爆発物を送り込んで点火すると、文字通り大爆発を起こし、すさまじい勢いでピストンを押しこむのでした。

https://www.techeyesonline.com/article/tech-eyes/detail/TechnologyTrends-2205/

石炭と水で作った蒸気は力が弱すぎ。ピストンを動かすには、すさまじく巨大なボイラー室とかが必要だったのですが、内燃機関の発明で、せいぜいピストンの頭にちょっと「燃焼室」をくっつけたくらいで、蒸気エンジンを凌ぐ爆発的なパワーを得ることができたのでした。

「内燃機関」が実現するためには、石炭と水に代わる燃料、文字通り爆発する恐ろしい物質が必要ですが、折よく石油とその精製物すなわちガソリンが登場し。

つまり、ガソリンエンジンの登場によって、人類はついに飛行機の発動機となるエンジンを獲得したのでした。

小型軽量のガソリンエンジンは、まずは飛行船の動力となり。

エッフェル塔を周回して、おおお!ちゃんと操縦可能な飛行物体が存在するんだ!とパリの人たちを驚かしたりしました。

サントス・ヂュモンの飛行船「No.6」http://fandavion.free.fr/Dumont%20Airship.htm

「No.6」のエンジンhttp://www.blemya.com/2011/05/inventions-of-santosdumont-to-first.html

そのうち「空気より重い航空機」つまり飛行機の動力として採用され、というか、ガソリンエンジンの採用により「空気より重くても離陸できる物体」が生まれ。

最初はカタパルトとか、ずるっこでごまかしていましたが、そのうちちゃんと自力で飛べるまともな飛行機が生まれ。

その後の大躍進で、今日の大航空時代に至っています。

しかし、ガソリンエンジンには恐ろしい泣き所があり。

その名も「ガソリン」

要すれば、ガソリンエンジンは、ちゃんとガソリンが供給されていれば強力なパワーをいつまででも発生させることができますが(冷却機とかも必要)、何らかの理由で異物が混じったりするとたちまちエンストだ!

飛行機の場合、悪ければ墜落、良くてそのへんに不時着になってしまいます。

こまったことに、ちょっと夜霧のなかで駐機したまま一夜を明かした飛行機など、知らないうちにガソリンタンクの中に水が混じっちゃったりということがあり。

燃料タンクの中の状態は目視することはできません。といって、タンクの中に水が混じっている状態で離陸しちゃうと、いつかどこかでその水はエンジンに吸い込まれ。

それでも、1,2滴くらいなら、ばす!ばす!とエンジンが止まりそうになるくらいで回復するらしい。

ぼくがまだ飛行練習生だった頃、鬼教官と一緒に離陸して、あれ急にエンジンパワーがなくなったぞ?ということがあり。

無意識にスロットルを押し込もうとするのを制し、鬼教官は逆にスロットルを引いてエンジン回転を落とし、機首を下げ。いわく

「これは水が混じった時の症状だ。無理に回転を上げようとするとエンストするぞ。回転を落とし、ガソリン供給が少量でも回るようにして、ともかくエンストを避けろ。機首下げすれば当分は飛行維持できる」

ということで、その日は「ドレン」をしていなかったかも?と教官ともども反省でした。

ドレンというのは、飛行に先立って飛行機から少量のガソリンを抜きとって、一緒に水などの異物も除去するプロシージャ―のことです。

水や異物はガソリンより比重が重く。下へ下へと移動していく(落ちていく)ので、結局飛行機の燃料配管の一番下の部分に滞留します。

そこで、その部分に最初から小さなフィルタ―を設置しておき。飛行前に、このフィルターにたまった異物や水を排出してしまうことで、安全な離陸を可能にしています。

このフィルター、正確にはストレーナーが、すなわち「ガスコレーター」なのでした。

機首下面、排気管の右後ろ、前輪支柱の前に見えるのがガスコレーター

離陸の前に、このガスコレーターから突き出ている円筒計の弁から、透明な容器に少量のガソリンを抜き取り(ドレンし)。太陽にかざして、水とかがたまっていないか確認しています。

ガスコレーターのしくみ

https://www.aopa.org/news-and-media/all-news/2015/july/flight-training-magazine/how-it-works

ただ、何回も開け閉めしているうちに、摩耗してガソリンが漏れてくるようになっちゃったので、弁の部分を交換しました。

交換前は、ねじ式の蛇口みたいなやつでしたが、もっと一般的なばねで押し上げる奴になりました。

ガスコレーターは、ストレーナー(篩)であるとともに、重力を利用してガソリンと異物を分ける装置ですが、もっとエンジンの近くに、別にガソリンフィルターを付けて用心しています。

ではでは

*このブログは、ワールドプレスHP「アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ」のAmebloスピンオフです。以下、主要な項目のリンクに飛びます

◎精神世界:自己客観視の獲得からさらなる進化へ

◎経済的自由:まずは先立つものを。。。資産1億の達成

◎飛行機生活:小さな自家用機でいろいろ飛んでいます

最初は鳥をまねて羽ばたき機を作ろうとしていた人類が、推力と揚力を分離することに気がついた時、飛行機の発明が具体的に可能になりました。

鳥の場合は、羽ばたく過程で巧みに羽毛や翼の角度を変化させて、推力と揚力をすべて翼で得ていますが、人間の作る翼では、少なくとも黎明期ではそんなおつなまねは不可能であり。

なんとか揚力だけでも、、、という翼は作ることができた。

でも、推力がないので、リリエンタールみたいにグライダーしか作ることができず。

リリエンタールのグライダー https://www.mozaweb.com/ja/Extra-3D-_-4053

しかし、折よく軽いガソリンエンジンが発明され。当時の流体力学ですでに実用化されていたスクリューの理論を応用したか、プロペラもしゃもじみたいなのから次第に本格的なものに発達しました。

黎明期のプロペラ (14Bis)https://lh3.googleusercontent.com/proxy/kTUExKr95XwdInR3Ql90XMA-w20AnamWnajJuvGjRMTRRwYAQLSlXdomjp6jQwhLd8C9fshzAmh-MXrfLgLNTnk8-ABMfgFQ4p72JMcgyAL8gbIc1kDeh7dj5EKPq_fgwsPCp0QPwlJqfgnW9utLTw

こうして、黎明期の1906年から第二次大戦直後の1946年まで、実に40年の長きにわたってプロペラが飛行機の推力を担う事実上唯一の装置として活躍。この記事を書いているのが2024年ですから、ざっと飛行機の歴史120年の3分の一の時代がプロペラ機の時代だったといえますねー

さて、サントスヂュモンの14Bisで、何とか地上を離れてまっすぐ飛行できたよ!だった飛行機が、P51では高度1万メートルを時速700キロでかっ飛ばすようになり。

でも、課題が発生。

推力を出すにはプロペラを速く回したい。でも速すぎると、プロペラ先端の速度がマッハを超えてしまい、衝撃波が発生して急に効率が落ちてしまう現象が明らかになり。

プロペラ機では時速700キロが限界だということがわかってきた。

そこで、プロペラ以外の推力発生方法、すなわち「噴進式」のエンジンを各国が血眼になって開発した結果、例によってドイツが世界初のジェット戦闘機を生みだしました。

アメリカ人がダンスを踊り狂って楽しんでいるとき、必死になってジェット機を開発したドイツ人。

かわいそうに。。。(PIXABAY無料画像)

その成果はソ連人やアメリカ人にさらわれ、現代ではジェット旅客機の全盛時代になっています。

速度性能、高空性能に優れるジェットエンジンは、乱気流の少ない一万メートル以上の空を高速で飛ぶのに適しており、きょうび戦闘機からジャンボジェット、さらには小さなビジネスジェットまでその名の通りジェット機。かわいそうな貧乏人が乗る軽飛行機を除いて、あらゆる飛行機がすべてジェット機である。

とは、なっていなかったりします。

ぼくは貧乏人なので、プロペラ軽飛行機に乗っています

というか、いまだプロペラ機ばかりの部門というか機種というのも複数あったりするのです。

その最たるものが「輸送機」

もちろんジェット輸送機もある。その一例が日本の川崎C1です。

C1。なぜ日本の飛行機は運動性能にこだわるのだろうか?https://www.busnoru.jp/tour/airshow/aircraft/c1.html

1973年から運用開始。1983年までがんばり、後継機とバトンタッチしました(まだ飛んでいるのもある)。

さてその後継機ですが、国産では作れず(技術というより経費の問題だったらしい。この辺はWikipediaなどご参照)、アメリカのC130Hが導入になった。

C130 https://www.busnoru.jp/tour/airshow/aircraft/c130.html

プロペラ機じゃん?退化か?

いやいや、決して黒い霧がその辺を覆っただの、政治的ななんとかではなく、技術的に妥当な理由でジェット機からプロペラ機になったのです。

その決め手は「離着陸性能」

ジェットエンジンは、はっきり言って離陸滑走での加速がとろすぎる。

ふだんプロペラ軽飛行機で離陸するときは、せいぜい170メートルもあればふわりとエアボーンしますが、ボーイング737になると1660メートルだそうで、じっさい乗客として737だのエアバスに乗ったとき、とろとろと走り出し、なんか一向にスピードが出ないまま、左右に尻を振りながらどんどん窓の外の滑走路が過ぎ去ってゆき。オーバーランか?の恐怖の一瞬に、やっとぎゅーんと機首上げして、ガタガタガタ、ブルブルブルと乱気流出しまくりながらエアボーンと、毎回おののいています。

軽飛行機とジェット旅客機を比較してどうする?

という人に、プロペラ機のC130は1091メートル。C1は600メートルで離陸できるらしいが、重さが違いすぎる(C1の離陸重量40トンに比べてC130は70トン。737はやっぱり70トン)ので、比較対象にはしませんでした。

C1みたいに、STOL性能を工夫すれば、離陸距離を短くすることができることはできるが、ジェット機では特有のさらにやばい課題が発生し。

それが「FOD」

foreign object debris、すなわち「滑走路上の異物」。石ころや砂塵、インスタントラーメンの袋とか、要すればタービンに損傷を与えうるすべての物質の総称です。意外と火山灰がジェットエンジンに重大な故障をもたらすらしい。

FODスイーパー(上)https://www.airport-technology.com/sponsored/preventing-fod-top-measures-for-keeping-airport-operating-areas-safe-and-fully-operational/

スイーパーに名たまった異物(下)https://airportimprovement.com/article/prevention-figures-prominently-fod-program-memphis-int-l

C1の場合は、不整地着陸はできないことはないが、近隣国への配慮もあり日本国内つまり舗装された滑走路での使用が前提との理解で、最近開発されたC2ジェット輸送機も、非整地着陸するのか?できるのか?とか話題になっています。つまりはFODについても、C1はふつーのジェット機と同じくらいの耐性ですんだが、平和維持活動だので海外に出ていくことになるとそうもいかなくなり。

道なき道に着陸、とまではいかなくとも、実際のところ途上国の得体の知れない滑走路に強行着陸を余儀なくされる場面が増えてくると、やっぱりプロペラ機でないと。。。というのがあるのかと「推定いたします」。ははは

ジェットエンジンなんて一種の掃除機ですからねー地ならしした程度で土がむき出しの滑走路で何回も離着陸したら、たちまちエンジンにガタが来てしまいそうな気がします。

コンテナを吸い込んでしまった例 https://blog.bianch.com.br/entenda-os-riscos-do-fod/

プロペラにとっても砂塵などの粒子は大敵ですが、ジェットに比べれば数段ましである。

輸送機と共に、プロペラ機の方がいいじゃね、というのが「飛行艇」

こちらもやはり離水、着水性能が関わり。

離陸の場合、飛行機が受ける抵抗は主に主車輪が地面に引っ張られる力ですが、言い換えれば、主車輪という複数の「ころ」で摩擦は極限まで軽減されており。前車輪(補助輪)については、滑走途上から機首上げで摩擦・抵抗を軽減できるし、そうしないと脆弱な補助輪は「ぽき」とか折れちゃうので、飛行機の主な重量、摩擦を引き受けるのは主車輪となっています。

これが飛行艇の場合、機体の腹全体がざんぶと水の中ですから、離水の時の抵抗は離陸と比べ物にならず。水というものは、機体との接地面において粘着して「のり」みたいになってしまうそうで、飛行艇などの下面胴体は段差をつけたりして、一刻も早く水から放そうという構造になっています。

ステップの一例amazon.co.jp/スペシャルホビー-SH72162-72-ショート-サンダーランドMk-Ⅴ/dp/B07R682D3P

こうなると、やはり離陸時(超低速・低速時)の加速に優れるプロペラの方がよい。

さらに、水の飛沫というのは恐ろしい打撃を機体に与えるもので、ジェットエンジンが飛沫を吸い込んだら大変になってしまう。

プロペラも飛沫の打撃でひんまがっちゃった、あわてて停止だ、ということもあるようですが、やっぱりジェットエンジンよりましということらしい。

もうひとつプロペラ機に適しているのが「哨戒機」

こちらは、潜水艦を追い払うのがお仕事であり、そのためには、いかに長時間、潜水艦の相手をできる速度で滞空し、どれだけ広い範囲をカバーできるかが重要となり。

やはり燃料効率のいいプロペラ機のほうがぐあいがよかった。ということで、哨戒機大国の日本では、4発プロペラのP1哨戒機が一時期は100機近く飛んでいたらしい。

P3C哨戒機。https://www.khi.co.jp/mobility/aero/aircraft/p_3c.html

よかった、と過去形にしたのは、きょうび日本ではP2というジェット機、アメリカではボーイング747を改修したP8哨戒機に代替されつつあるからです。これは、ジェット機だとフツーの旅客機の飛ぶ航空路を使用でき、最速で哨戒区域に到達できることや、ジェットエンジンでも低速巡行の能力が向上したなどがあるらしい。輸送機も同様の理由でジェット化しつつあるようですね。

一方、離れ島だのの設備の整わない小さな空港に降りる飛行機は、輸送機、旅客機とわずいまだにプロペラ機も健在です。

やっぱり飛行機はプロペラ機じゃなきゃ。。。

https://slideplayer.com.br/slide/5058944/#google_vignette

ではでは。。。

*このブログは、ワールドプレスHP「アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ」のAmebloスピンオフです。以下、主要な項目のリンクに飛びます

◎精神世界:自己客観視の獲得からさらなる進化へ

◎経済的自由:まずは先立つものを。。。資産1億の達成

◎飛行機生活:小さな自家用機でいろいろ飛んでいます

https://www.youtube.com/watch?v=V22E2-9r87g

いまとなってはちょっと旧文ですが、9月10日ABCテレビ主催で実施された大統領選のテレビ討論は、民主党の候補がバイデン氏からハリス氏に代わって初めての「対決」として注目され。結果は「ハリスの勝ちだ」とされています。その理由として。。。。

◎ハリスがまあまあ理路整然と自分の主張を説明したのに比べ、トランプはハリスのあら捜しばかりで、感情的に激昂したりとか(いつもそうだけど)、いいところがなかった。

◎トランプは「不法移民が住民たちのペットをつかまえて食べている(https://www.fnn.jp/articles/-/757366)」というのをはじめ、暴言のオンパレードだった。

という感じで「番組終了後に実施した世論調査速報において(討論会を視聴した有権者605人が対象)、ハリス氏が勝利したとの回答が63%と、トランプ氏の37%を上回った(https://www.dlri.co.jp/report/macro/374529.html)」となり、ハリス大勝!で終わったかに見えました。

百戦錬磨のブタ野郎トランプが、ポット出の口裂け女じゃなかったバカ笑いば◎あハリスにしてやられたか?

バカ笑いハリスhttps://www.youtube.com/watch?v=jA13bcxhGp8

https://www.tiktok.com/@mswatchmojo/video/7394544494424771845

いやいや、その実態は「勝ち負けなんてどうでもいい。両者ともに何とか元からの支持者をつなぎとめるためのパフォーマンスに終始した」ということなのであった。

バカ笑いば◎あハリスが、この討論で達成したかった成果とは「かわいそうに老衰(もうろくとはいいません。お察しください)したバイデンと違って、ちゃんと理論的思考ができるふつーの人ですよ」ということを民主党有権者に見せつけて、これならまともな人間じゃん、という安心感ひいては票の獲得につなげることだった。

したがって、トランプみたいな、常識に乏しいクソ野郎に対しては、常識ある理知的な物言いで追い詰め、クソ野郎が感情的に喚き散らすときには、これもお上品にやんわりとかっかっこよくたしなめたりして、知識人はかくあるべし、というモデルを示した。

一方トランプの方は、常識ある知識人です、なんてカッコつけていたら生きていけない、弱肉強食の生存競争にさらされ、ラテン移民やアフリカ系アメリカ人に職を奪われそうになったりしている、やぶれかぶれの「非知識者層に属する白人」が喜ぶようなアクションを意識的にとった、ということで、ハリスば◎あにやり込められればやり込められるほど、底辺の支持者に「うんうん、そうなんだよなあ」とうなづかせて、そういったやつらの票をがぼがぼかき集めるぞー!というどうしようもないクズの戦術だった。このへんは東洋経済紙で『「銃規制反対」「移民反対」「中絶反対」「LGBTに反感」「キリスト教原理主義」「マイノリティに対する差別意識」などのスイッチを持つ人を次々と取り込んでいった(https://toyokeizai.net/articles/-/144507)』と端的に表現しています。

ブタ野郎トランプ https://thehill.com/homenews/media/381205-ny-magazine-cover-depicts-trump-as-a-pig/

要すれば、ば◎あが「意識高い系のクズ」から票をかき集めようとしている一方で、ブタ野郎は「人間のクズそのもの」の票が熱狂的に集まるように仕向けているのです。

ちょうどいい具合に、ば◎あとブタ野郎の利害が一致したので、なかよく「やり込める役、やり込められる役」を演じたのが今回の討論だったということである。

要すれば、今回の討論は、まずはもともと各候補者の票田にある人々を確実に捕まえることが目的だったということで、結果両者とも目的を達成した。

というわけで、どちらが論戦に勝ったか、というのは実は全然関係なかったのでした。

ははは

一方、今回の討論に出てこなかったお題で、選挙の行方を決するような恐ろしい項目を、両者意識的に話さなかったところがあり。

このお題は、関ヶ原における小早川秀秋みたいな決定的な役割を担っています。

おもしろ関ケ原。小早川秀秋 https://www.youtube.com/watch?v=6tefWFNyOYs

関ヶ原においては、当初西軍が東軍を囲む形で、戦術的には優勢な布陣だった。

合戦が始まり、西軍と東軍が真正面から衝突!したのですが、この時点で、西軍には東軍の側面を突いて壊滅させることのできる場所に布陣していた、秘蔵っ子の部隊がいた。

戦況膠着だ!秘蔵っ子部隊が雪崩を打って突撃開始。

でも、その部隊は、東軍ではなく西軍に向かって突進し。

西軍の方を壊滅させたのでした。

ははは

部隊を指揮していた裏切り野郎の名が「小早川秀秋」

秀秋は、秀吉からも家康からも恩恵を得ており。一方について恩を返せば、他方には仇で返すことになってしまうというジレンマにあった。

と言って、戦国時代であり、恩だの仇だのと言っていたら自らが滅ぼされてしまう。勝つ方に加勢すれば、たとえ裏切りでもその後の安泰が図れる、ということで、やむなしだったのです。

さて、ば◎あとブタ野郎ですが、小早川秀秋みたいに、どっちに着くかで選挙を覆がえしかねないやばいのがあり。

このブログの読者であればすでにご存じともいます。

その名も「ビットコイン」

どきどき https://industrygrowthtrends.com/industry-reports/blockchain-bitcoin-evolution-industry-report-on-smart-contract-advancements/

現時点であれば、トランプの方がビットコインを全面的に推進しています。上記ではトランプが底辺層の支持獲得のためにパフォーマンスした(地でいっていますが)ことを書きましたが、その一方で、ブタ野郎は大統領になる以前に大富豪の企業家であり、金、カネ、かねの資本主義にまみれた企業家たちはこぞってトランプの支持者なのである。

そうした企業家たちが、金儲けの道具としての仮想通貨の将来性はすでに見通しており、仮想通貨をうまく使いこなすことのできる候補者に投票する、となれば、ブタ野郎トランプが優勢である。

これら企業家は、変なテレビ討論の予定調和みたいな掛け合いなんかお見通しであり。

トランプは安心してクズ野郎を演じた。本当にクズ野郎なのかもしれんが。

ば◎あのほうはまるでジルマ(ブラジルの左翼。元大統領)か?みたいな共産主義的なバラマキ政策を打ち出し、仮想通貨については沈黙している(https://coinpost.jp/?p=557338)ので、いまのところフツーの企業家だったらブタ野郎に投票する状況である。

あのマドゥロ「大統領」と仲良しの共産主義ペア。ジルマにルーラ

https://www.rfi.fr/fr/ameriques/20110101-dilma-roussef-investie-presidente-bresil

ただ、ば◎あがなにかビットコインを爆発的に暴騰させるような秘策を持っていたら?それこそイーロン・マスクとかをすでに取り込んでいて、決定的な場面でトランプを裏切るように密約しているとか。

面白おかしい陰謀論を妄想していくと際限がなくなりますねえ。

ぼくは個人的に、ハリスさんは経済は不得手で、社会主義的な政策にはビットコインは相いれないとして黙っているだけと思います。トランプの方も、わざわざ討論会で引き合いに出さなくても、相手がまごまごしていてくれればビットコイナー票をガンガン集めることができるし、討論会で発言することにメリットを感じなかったのだと理解します。

それにしても、本当の常識人だったらハリス寄りになるんですけどねーでもアメリカってどんな国かと言えば、

『富める者は富み、貧しいものはどんどんと底辺に追いやる所得格差・教育格差の拡大、異常に高額な医療サービスや保育サービス、劣化するインフラ、麻薬や睡眠薬による中毒のまん延、銃犯罪の横行、産業の空洞化そして「女性大統領は嫌だ」「銃規制反対」「移民反対」「中絶反対」「LGBTに反感」「キリスト教原理主義」「マイノリティに対する差別意識」(上記東洋経済記事)』

というどうしようもないクズ野郎たちの国であり、その究極であるトランプが事実として大統領だったし、これからもそうなるのかなーと思っています。

そういうお前はどうなんだ?もちろんトランプ派ですよーでなきゃビットコインの暴騰が遅れますからねー

どうしようもないクズが書いた記事となりました。

めでたしめでたし。

ではでは

上記と同じ(あるいは似たような)内容をまじめに書いた記事はこちら

トランプ対ハリスのテレビ討論は事実上、引き分け(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

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◎精神世界:自己客観視の獲得からさらなる進化へ

◎経済的自由:まずは先立つものを。。。資産1億の達成

◎飛行機生活:小さな自家用機でいろいろ飛んでいます

1952年。サンフランシスコ講和条約で、再び独立国となった日本は、それまでGHQつまりアメリカに禁止されていたもろもろの行いができるようになり。竹刀競技から剣道にもどったり、「紅白音楽試合」が「紅白歌合戦」になったりしました。そこかしこに自由に日の丸を掲げることができるようになり、鉄道からも「連合軍専用客車」がなくなった。

撓競技。https://www.vrticmazavalpovo.hr/goods/488266299.phtml

そんななかで、当時の人々が思いついたのが「そうだ飛行機を作ろう」

折から朝鮮動乱で日本の産業界は奇跡の復活をとげつつあり。

米軍のジープやトランジスタラジオの修理などから始まり、1955年にはT33だのF86だのと言った当時の再先端の飛行機をライセンス生産するまでになっていた。

日本の国内輸送で飛行機が復活し始め。日ぺり航空だのいろいろな航空会社がGHQの肝いりで生まれ、アメリカ人パイロットから少しづつ日本人パイロットへの転換も始まり。

でも、使っている飛行機はDC3とかコンベアとか、外国機のお仕着せであり、なんか身の丈に合わない洋服を着せられているみたいな感じだった。

日本でもそろそろ双発輸送機作ることができなくね?

Wikipediaによれば「商品サイクルの長い輸送機の開発生産に取り組ませることで、その産業基盤を安定させ」「国内線の航空輸送を外国機に頼らず、さらに海外に輸出して、日本の国際収支(外貨獲得)に貢献する」ために、国産機を開発しようじゃん、ということになりました。

と言って、ことはそう簡単でもなく。

B29の例が雄弁に物語るように、戦後の旅客機は、長距離戦略爆撃で培われた高高度における与圧などの技術や、ひっきりになしに空港に離着陸する無数の旅客機をさばく航空管制など、要するに戦中、一式陸攻ののぞき窓から海面の波の光を見て進路を確定した(カンで決めた)というのとは別世界になっており。

それでも、零戦の生みの親である堀越さんとか、飛燕の土井さん、二式大型飛行艇の菊原さん、航研長距離期機の木村さん、すなわち「5人のサムライ」が寄ってたかって何とか設計図を作り上げた。

当時の代表作「七人の侍」。時代ですねえ http://toichiwriter.blog.fc2.com/blog-entry-59.html

さすがにエンジンの自作はあきらめ、イギリス製のターボプロップを採用。ぱっと見は何となく星型エンジンちっくでかっこよかったのですが、性能がちょっと。。。。ということが後になって課題になってきます。

http://komakikiti.seesaa.net/article/473829284.html

当初は横列5席のシートにしたかったが、それだと大きくなりすぎて日本の地方空港に着陸できないじゃん、と横4列に縮小したとか、いかにも日本的な理由で大きさとかが決定されてゆき。

それでもちゃんと気象レーダーや無線機も積んで、でも機内の収容棚は電車の網棚か?というなかなかおつな機体となってゆき。

https://trafficnews.jp/photo/101644

このクラスの輸送機は、コンベアやDC3と言った低翼型、フレンドシップや後年のATRみたいな高翼型が混在していますが、「水に浮くから」という理由で低翼にしたのはいかにも島国ですねー

*もちろん、整備性とか他にも理由があります

操縦席の風防は、バードストライクなどを考慮して、なるべく面積を小さくしたいが、小さすぎると視界が悪くなってしまう。というわけでDC3などではかなり切り立った感じになっていますが、こんにちの787とかでは、機首と段差がないくらい寝かせた感じに変化しています。これはガラス関連の技術が進化して、衝撃に強いだけでなく、曲面に整形しても視界がゆがまなくなったとか、雨の時にワイパーなしでも水滴を吹き飛ばせるようになったというのもあるらしい。

上:DC3(https://www.flightaware.com/photos/view/886716-78c9601ede151919592a6afe0d45e400beb84c88/all/sort/date/page/1/size/fullsize)と

下:787(https://www.flickr.com/photos/vstpic/32848668268)の機首

YS11は、当初は787ちっくのものを考えたが、ガラス面の重量が大きくなりすぎたらしく。でも傾斜自体は変えたくなかった(DC3みたいな切り立ったのにはしたくなかった)ので、風防の角度はそのまま位置を少し後退させてみたが、今度はパイロットの頭に天井が迫るような窮屈なものになってしまい。

_pdf (jst.go.jp)

結局、当初案よりも風防を切り立つように変えて、天井の高さも確保し。みなさんおなじみの、のぼーとしたYS11の面がまえができました。

のぼーというのは、737等の絞り込まれたナセルや風防に比べると大味ですね、という意味ですが、人力操縦式だったYS11は、操縦桿のストロークを大きくとる必要があり、スペース確保のために計器盤を前方に押しやる必要が生じたため、シュッと絞り込んだ機首にできず、のぼーと膨らんだのになってしまいました。

YS11。https://cv880jet.exblog.jp/6532443/

737. https://www.istockphoto.com/br/foto/boeing-737-nariz-close-up-gm138066160-19060235

あと、ターボプロップの宿命かもしれんが、主翼前縁と主脚との距離が長くなりすぎて、着陸の時にエンジンナセルをへし折ろうとする荷重が8G以上になってしまい、エンジン支持架の設計にも苦労したらしい。

_pdf (jst.go.jp)

1962年8月に初飛行。でも「空力特性が悪いため、横方向への安定不足は特に深刻で、プロペラ後流によって右方向へ異常な力が働き、全ての舵も効きが悪く、操縦性は最悪の癖を抱え、試験中にきりもみを起こして墜落の危機に直面することもあった(Wikipedia)」というさんざんなことに。

主翼の上反角をいじってみようということになり。4度ちょっとから6度ちょっとに増加させるため、主翼の付け根に切り込みを入れ、くさびたいなのをつけ足すという、模型飛行機か?みたいな改修をしたら、安定するようになったそうです。このへんは「五人の侍」はじめ戦中からの技術知識や決断力が生きていたのですねー

陸攻乗りをもしのぐカンがあったのかもしれん。

ターボプロップの長大なプロペラは、プロペラ後流などの悪さも最悪で、こちらは「三味線バチ」という整流フィレットをエンジンナセル後部に張り出すことで解決。

三味線バチ https://x.com/aeromuseum3416/status/1798988266810888571/photo/3

主翼と胴体のつなぎ目でもやばい乱気流が発生していることがわかり、この部分のフィレットを大型化した。紫電の「干しバナナ」みたいにならないで済んだようですが

紫電の「干しバナナ」https://sigdesig.hatenablog.com/entry/2020/11/27/173142

ちょっと脱線ですが、巨大すぎるプロペラでやばいことになったF4Uは、右主翼に三角形の突起(スポイラー)をつけ、失速しそうになったらこのスポイラーが乱気流を発して尾翼をたたき、パイロットに知らせるという工夫で事故が減ったらしい(https://nakagawa.gr.jp/wp-content/uploads/2021/01/p-tantei1909.pdf)。

F4U https://www.heraldnet.com/life/spoiler-alert-corsairs-contraption-solved-lift-loss-problem/

いろいろあってなんとか就航できたYS11。世界中で姿が見られるようになりました。

輸出第1号はフィリピン行きで、戦後賠償の一環だったというところが時代を感じさせます。アメリカやブラジル、ギリシャへも輸出され、総生産数は182機に達しました。

商業的には赤字になってしまいましたが、日本の旅客機が7カ国15社で運行に至ったという意味では例を見ない大成功と思います。

パイロットから見たYS11は。。。。残念ながらあまり芳しい評価は得られず。

操縦系統が重く、えいやー!とねじり鉢巻きで操縦していたといううわさもあり。乗務員や乗客にとっても居住性が悪く、騒音、振動がすごかった。

快適さはともかく、パイロットにとって冷や汗だったのが「上昇力がない」ことだったらしい。

いくらエンジンをぶん回しても全然上昇力が足らず。離陸途中でそのへんのビルのアンテナをひっかけそうになったとかいううわさも。

でも、これって機体ではなく、エンジンが問題なのですよね。。。。

もっとがんがんパワーが出て、ぐんぐん上昇できるエンジンを装着していたら。。。と思うと残念です。

一方、翼の主桁にくさびを入れるだのという荒療治をやった後は、なかなか安定して、その意味では乗りやすい機体だったらしい。

YS11の特性がよいほうに出たのが「自衛隊」。

「戦後初の旅客機だ、絶対に落ちない飛行機を作れ」と、とにかく頑丈に作られたYS11は、代わりに重くなってしまい。上記のいろいろな弊害のもととなってしまいましたが、見方を変えれば軍用機には向いているということで、輸送機、電子戦訓練機、電子偵察機、電子情報収集機、飛行試験機として、さらには海上保安庁でも長距離捜索救難機となって大活躍しました。

プロペラ軸が、主翼上面よりもさらに上になった、不思議なエンジン配置のYS11(プロペラ軸と主翼上面が同じくらい、というのならよくある)は、もしかしてホンダジェットの出現を予言していたのかもしれませんね。

主翼下面にプロペラ軸を合わせたバイカウント旅客機http://hikokikumo.net/His-Civ-Viscount-000.htm

主翼上面よりさらに上に離れたプロペラ軸のYS11。https://www.sankei.com/article/20240420-4WBZJXJWB5L6PHYH5GGQWBQYKY/

ではでは

*このブログは、ワールドプレスHP「アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ」のAmebloスピンオフです。以下、主要な項目のリンクに飛びます

◎精神世界:自己客観視の獲得からさらなる進化へ

◎経済的自由:まずは先立つものを。。。資産1億の達成

◎飛行機生活:小さな自家用機でいろいろ飛んでいます

さいきん、ようつべで「日本剣術の発祥は中国剣術にあり」なんてのが人気らしいです。

やれやれ、またか。。。。まあ韓国起源というのはお笑いで済ませるけれど、中国となると、ということで、書いてみます。

歴史の国中国。殷だの周だの、と言った古代から、中国剣術は存在しており。この当時日本人はまだ原始人ですから、日本より前に中国で剣術が生まれた、というのはそのとおりである。

また、弥生時代だの縄文時代だのの遺跡から発掘されたのを見てみると、挂甲とかいって中国で出土しているものと同一といってよく、中国からの輸入か、模造ということがわかり。例えば「白村江の戦い」では、ぱっと見は誰が唐で、だれが新羅、百済、そして日本人か、というのはなかなか分からなかったと思います。

と思ったら、意外と見分けがついていたかもしれん。http://gunsight.jp/c/k-hakusuki.htm

いずれにせよ、この時代の剣術というか兵法は、中国のスタンダードがそのまま近隣諸国にも流通していた。

しかし、朝鮮半島も日本も国家を形成し、白村江の例を待たずとも互いにいがみ合うようになると、それまで3カ国間でなにげに流通していた文物、技術も、セクト同士の間で独占しようとするようになり。

この場合、唐―新羅セクトと日本―百済セクトに分かれてしまい、日本は、仲間の百済が滅亡してしまったうえ、もともと敵対したくない唐が新羅のケツ持ちになってしまったことから、先進地域唐ならびに朝鮮からの情報が入ってこなくなってしまい。

日本は、慌てふためき、新羅がとうせんぼをしている朝鮮半島を迂回して遣唐使を送るなどの羽目になってしまいました。

一方、唐の方では、北方民族とか西域とか、それぞれ凶暴な組組織じゃなかった民族に脅かされており。日本海の向こうの日本なんてどうでもいいやあ!というのが正直なところだった。

要するに、中国に見捨てられた状態になった日本は、なんとか自力で政治経済、文化を発展せざるを得なくなり。

名前だけでもかっこよくしよう、と「国風文化」と名乗っていたら、意外と、中国に比べてもなかなかいいじゃん、みたいなのが生まれ。それがひらがなだったり、束帯とか日本独自の衣装だったり、つまり自分の文字を持った独立国家になったのでした。よかったね

中国ちっくな奈良時代(左)https://costume.iz2.or.jp/period/nara.htmlと、かなり独自色のある平安時代(右)https://costume.iz2.or.jp/period/heian.htmlの服装

武器についても、中国式の両刃の剣から、方刃のすなわち「刀」になり。この時点で中国剣術ではない独自のものになっていたことがわかります。

刀と言っても、最初は直刀の平づくりで、世界中のいろいろな刀剣とあまり変わらなかったのですが、そのうち切り刃作りから鎬(しのぎ)づくりに進化するに至って、世界に類のない日本刀となりました。

直刀。https://www.touken-world.jp/tips/53583/

いろいろな造りこみ(刀の断面)。 https://www.touken.or.jp/museum/sword/making.html

この鎬が、日本の剣術のエッセンスを握っているもので、書き出すと終わりがないので極論せざるを得ないのですが、要すれば「鎬による切り落とし」が日本剣術のエッセンスとなり。

中国でも日本刀からインスピレーションを得た「苗刀」があり、樋をいれたりとか見様見真似でまねしていますが、長さは日本刀に比べて相当長く、その操法も日本剣術かどうか疑わしいので、これは中国の剣術と思った方がよいと理解します。

そりがあるから日本刀、というのも間違いではないですが、鎬の方が重要と思います。

こうした特色のある刀は日本刀のみであり、それを存分に使いこなす剣術も日本発祥の日本剣術ですから、これで疑う余地はないかと。

中国目線から見ると、舎弟の新羅とケンカしやがったチンピラの日本をシカトしてやったら、中国の優良な鉄を輸入できずに、「玉鋼」とかいうくず鉄をとんかんとんかん必死にたたいて、青龍刀や中華の剣とは似ても似つかない日本刀とかいうあわれなだんぴらを作りやがった、ということであり、現代の中国人が「中国発祥」というと、こうしただんぴらとそれを振り回す野蛮人の技術が中国産だということになってしまい。自分で自分を野蛮人と言っていることになります。

そんな中国人ですが、倭寇だの朝鮮出兵などで日本刀と接する機会があり。だんぴらだけどなかなかいいじゃん、とまねをして「苗刀」を作ったりしたのは上記の通りです。なお、中国人は、いいものはいいと認める頭の良さがあり、日明貿易では日本刀が重要な産物として珍重されたらしい。

日本刀と苗刀。https://www.youtube.com/watch?v=XWleFy6YAr4&t=412s

一方、どこが発祥だ、どちらが上だ、なんてことより、もっとずっと大切なことがあり。

中国と日本の差、それぞれの長所を知る必要があるのです。そうすれば、厨二病みたいに互いに浅はかな批判を繰り返す、というバカなまねはしなくてもよくなると理解します。

で中国の特色ですが、

◎中国剣術は、体術、拳法と一体化している、というか、まずは拳法を学び、その延長として(手の延長として)器械術をまなぶ。

◎中国にとって、剣とは器械の中の一つに過ぎない。器械は、こん棒みたいなやつとか手裏剣みたいなやつとか、見ているだけで気味の悪くなるようなえげつないのが無数にあり、剣術なんてその他大勢の一つに過ぎないということである。

中国のいろいろな器械。出展は「中国武術・武器博物館(http://www.oriental-dragon.jp/)」

◎功夫(達人)の条件は、上記をすべてこなすこと。ここでいうこなすというのは、無数の武器を使いこなすというより、その武器で目玉なりきんたまなり、つぶそうと思えばつぶせるし、つぶさないようにしようと思えばつぶさないという技術力、精神力を持つことである。

一方日本の特色ですが

◎剣術・剣道は、まずは精神修養の道である。

◎剣術・剣道は、あくまで剣の道であり、器械なんてもってのほか。この精神は、千葉周作と大石進の「器械対決」で千葉周作が終始「抑え」にはしり、要するに余興だ、勝負にならん、という姿勢を示したところに雄弁に表れています。(この記事の最後に「機械対決」について解説しています)。

◎達人とは、活人剣をふるえる者のことである。目玉、金玉など最初からカウントに入っていない。

これだけ違ってますからねーそれだけに互いに尊重できると思うのですが。

ちなみに、本物の中国功夫が日本の剣術の達人と勝負したら、その勝負は事実上日本剣道の勝負になると思います。

この場合、功夫は無数の中国剣術の技法の中から、「精神修養を貴ぶ」部分を抜き出し、交剣知愛の勝負になり。

ところがひとたびこの功夫をウクライナの戦線に放り込んだら、今度は血も涙もなく、見るもおぞましい器械を無数に繰り出してロシア軍を壊滅させるでしょう。

要するに、良くも悪くも日本剣術は単純馬鹿で、ただ幸いその志向するものが「真・善・美(弓道じゃないけど)」なので、中国側も、地獄極楽の多様性の中から、本物の功夫であれば「真・善・美」の部分を抜き出して付き合ってくれるということである。

どちらが上か?もはや上下はありませんね。

映画 Fearless(SPIRIT)

https://www.youtube.com/watch?v=oWZMCOvMnK0

*機械対決について。

幕末の剣豪千葉周作は、大石進という道場やぶりが、槍みたいに長い「六尺竹刀(通称物干しざお)」で挑戦してきたとき、樽の蓋かなんかで作った巨大なつばを付けた竹刀で応戦。半刻か一刻か?大石が突き、周作がこれを受けるということに終始し、結局勝負なしとなった。

あとで、観戦していた剣豪たちから「周作殿のほうが優勢だったのでは?なぜ一本決めなかった?」と聞かれたとき、周作答えて曰く「ものほし竿に樽の蓋なんて、あんなものはもう道具ではなく、器械でござる。器械を使った笑止千万のお遊びに、勝つもへったくれもござらぬでそうろう」。

ではでは。。。。

*このブログは、ワールドプレスHP「アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ」のAmebloスピンオフです。以下、主要な項目のリンクに飛びます

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◎経済的自由:まずは先立つものを。。。資産1億の達成

◎飛行機生活:小さな自家用機でいろいろ飛んでいます

映画をみていると、悪いナチの戦闘機に襲われたB17爆撃機とか、やっぱり悪いゼロ戦に襲われたドーントレス爆撃機とか、果ては単に乱気流に巻き込まれた旅客機とか、きりもみや急降下にはいってしまい、それをパイロットが、両手で操縦かんを力の限り、ふんぬおー!とひっぱって、地面や海面すれすれで回復。。。というシーンを皆さん飽きるほどご覧になっていると思います。

というわけで、飛行機の操縦というのは操縦かんでするのななー?はいその通りです。

セスナの操縦かんはこんなかんじ

パブリックドメイン

インベーダーゲームのお人形さんみたいなやつが操縦輪です。

スペースインベーダー。https://hirocher.cocolog-nifty.com/holiday/2008/04/post_4169.html

このお人形さんの両手を握る感じで、ほいさー!と押し込んだり、ふんぬおー!と引っ張ったりして操縦します。

お人形さんじゃなかった操縦輪は、計器盤から生えているコラム(ほうきの柄みたいな棒)からワイヤーで昇降舵につながっており。

C*Uとは何か その1(技術的解説) | 彗星 (salamann.com)

前に押し込めば機首が下を向き、後ろに引っ張れば機首が上向くようになっているのでした。

よし、これならパイロットが心臓まひで4んじまっても、かわって操縦できるぞ!

ピッチ制御ならできますねーでもそれだけでは飛行機はちゃんと飛んでくれないのでした。

3次元空間で飛ぶ飛行機は、2次元空間の自動車と違い、ピッチと共にロールというものを制御する必要があり。

これは要すれば横転するか、あるいはしないで水平に飛ぶかということである。カーブを切る時には、横転気味にする必要があります。

このロールを行うのが、お人形さんすなわち操縦輪で、「輪」という名前でよく分かると思います。

この操縦輪をぐるっと右に回せば、飛行機は右に傾き。左も同様です。

ロールは「補助翼」というものを使います。こちらもほうきの柄とつながったワイヤで動かします。

C*Uとは何か その2 (横の制御則) | 彗星 (salamann.com)

映画だと、操縦輪をまっすぐ、ふんぬおー!と引っ張るだけで回復していますが、操縦輪をしっかり中立にしておかないと、きりもみという恐ろしいことになってしまいます。

よしよし、これでパイロットが4んじまっても、かわりに操縦できるぞ!

いやいやもう一つあるんですよ。

それが、機首を右に振るか、左に振るか、まっすぐ保つかという、「ヨー軸の制御」です。

これは操縦かんではなくて、ペダルで制御します。

ぼくが乗っている軽飛行機「こよーて」のペダル

ペダルもケーブルで方向舵につながっています。

右のペダルをぐっと踏み込めば機首は右を向き。左も同様です。

C*Uとは何か その2 (横の制御則) | 彗星 (salamann.com)

ちなみに、ピッチ、ロール、ヨーの3軸は下の図みたいな感じです。

http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2001/00367/contents/00006.htm

この3軸の制御ができるようになり、パイロットが4んじまっても、あなたが代わって操縦できるようになりました。めでたしめでたし

覚えておいて絶対損はないですよーこのブログの読者の多くは旅行大好きな素敵女子によって占められていますが、皆さんが乗る旅客機が酔っ払いみたいな動きをし始め、CAさんたちがべそをかいて騒ぎだしたときは、たぶんパイロットは4んじまっているので、あなたが代って操縦してあげてくださいね。

操縦輪にもいろいろな形があり。

セスナ140 https://www.aopa.org/news-and-media/all-news/2022/july/pilot/from-the-editor-staying-sharp

セスナ150 https://www.aopa.org/news-and-media/all-news/2023/april/pilot/the-best-150-on-earth

セスナ172 https://www.flyingmag.com/cessna-172-still-relevant/

セスナ140のヨーク(操縦輪)なんて、アートですよねー

一方、操縦輪ではなく、操縦かん(スティック)という、床から生えている棒で制御するのもあり。

スポーツ機とか、昔の戦闘機などが多用しています。

零戦の操縦かん https://jpgazowork.blogspot.com/2021/03/10000-222340.html

こちらは、操縦かんを前に倒して機首下げ、後ろに倒して機首上げ。左に倒せば左にロールし、右も同様です。

へんなのに、スピットファイアーの操縦かんがあり。

https://www.airliners.net/photo/UK-Air-Force/Supermarine-356-Spitfire-F22/1526234/L

べつにこれでシャボン玉を作ろうというのではなく。ふんぬおー!と両手で引っ張る時に、両手でこのわっかを握ることができるように、ということらしい。

スピットファイアだけではなく、第1次大戦のキャメル複葉戦闘機などからすでにこのかたちの操縦かんだったらしい。

キャメルのは三角形でした https://www.pinterest.jp/pin/407083253805236196/

でも、イギリスだけで、ほかの国にはこうゆうのは見当たらず。イギリス人の手とか関節はどこかねじれているのかもしれません。

今どきの軽飛行機(LSA)でも操縦かん(スティック)形式のが多く。

こよーてもスティックです

コヨーテのスティック

飛行機の操縦装置は、デュアルといって、機長、副操縦士それぞれに並列に計2組、つまり操縦かん(操縦輪)も2つ、というのが普通ですが、操縦席の真ん中に一本だけというのもあり。こちらは、だいたい先端がY字型になっており、機長(左席)が操縦するときはY字の左のグリップで、副操縦士の場合は右のグリップで、となるらしい。

https://www.pilotmix.com/bravo-700

いずれにしても、飛行機の操縦かんは、操縦輪(ヨーク)形式と操縦かん(スティック)形式に大別されるのです。

それぞれ特徴がありますが、ヨーク式のやつは大きな旅客機や輸送機など、えいや!と大きくメリハリのついた動きで、舵の効きはじめを確実に捉え、効いてきて惰性がついてきたら、これまたえいや!と中立に大きくもどす、というような動作に向いているらしい。747は操縦したことはないので、また聞きですけど。

ぼくの乗っているような軽飛行機では、ちょっとした横風でたちまち機体が木の葉のように揺れてしまうので、機敏な操縦かんの操作で対処する必要があり。また、ちょっと動かすだけできびきびと姿勢を制御できるので、やっぱり軽飛行機はスティックだね!と思っています。

一方、セスナなど小型機でもヨーク形式が多いのには理由があって、操縦を習うには縦の制御(ピッチ)と横転(ロール)をそれぞれしっかり体感するのが大切ですが、ヨーク形式であればヨークをそれぞれ押し込む、回す、とわかりやすく分割して操作できるので学びやすいし、そもそも軽飛行機の製造目的の一つに練習機としての利用があり。ゆくゆくジェット旅客機(ヨーク式)のパイロットを目指すというケースでとても重要なのであった。

ただ、床から生えているスティック式の操縦かんを両ひざの間で操作、というのはセクシーに感じる女性もいるらしく。デートなどの遊覧飛行では、スティックの方がいいかも?ただ、離陸前の昇降舵チェックつまりスティックを限界まで倒そうとすると、だいたい隣の女性がおなかに抱えているハンドバッグにぶつかって、あああごめんどけてね?となってしまうのであった。

ヨーク式だったらこれは防げるんですけどねー

いいとこどりをしようとしたのか?セスナ162があり。

https://youcanfly.aopa.org/flying-clubs/flying-club-newsletter/2017/november/19/aircraft-spotlight

こちらは、計器盤から生えているけれど、操縦輪ではなくてスティックになっています。

ピッチとローの分割や、繊細な操作の双方ができるのではないかな?乗ってみたい飛行機です。

今どきの飛行機では、サイドスティックなどというのもあり。エアバスや軍用機などで多用されているようですが、なんか電線で舵面操作しているみたいで、フライトシムと同じになってしまい、飛行機の挙動を文字通りスティックとラダーで感じることができなくなっちゃうんじゃね?と思います。

https://www.flyhpa.com/aircraft/2006-columbia-400/

グラスコクピットにサイドスティックのセスナ400。今どきの飛行機はつまんないですねえ

https://www.flickr.com/photos/danielrpopinga/8625338205

その点ボーイングはがんこに操縦輪を継承しており。こういくことを書くぼくも新大陸(アメリカ大陸)の飛行機乗りなのかもしれません。ヨーロッパでLSAなど飛ばしている人たちがどう感じているか、知っていたらコメントなど頂ければ幸いです。

飛行機の操縦には、操縦かんの他にラダー(ペダル)も重要ですが、3000字を超えたので別の記事にします。

最後に、自衛隊教官の見事な操縦桿さばきを掲載。12:12からご覧ください

これで、人間ウオッシュレットとかがなければいいんですけど https://www.youtube.com/watch?v=c4j8gkIbJUo&t=1074s

ではでは。。。

相場の世界の恐ろしい最終兵器「カラ売り」。いろいろなサイトなどでいろいろな説明をしていますが、みなさんなんのこっちゃ?となっていないでしょうか。というわけで、ともかく仮のオペレーションで説明してみます。もちろん金額はすべてランダムな推定値です。

①金融機関等から期限限定で株の借り入れ。借り入れ料金10円を支払う。

➁借り入れた株を市場で売却。当日価格で70円入金。

➂借り入れ期限内に市場で買い戻す。当日価格で20円出金。

④借入期限が来て、株は金融機関などに返却

⑤この時点で➁70円―(①10円+③20円)=40円の利益

となります。

これを散文で説明すると「現在の株式市場での空売りとは、証券の保有者から証券を借りて市場で売り、証券の返却期日前に証券を買い戻す行為を主に指す。この場合は株の貸借の返済期日までに証券の価格が値下がりすると証券を安値で買い戻して高値で決済することができるので、差額による利益が生まれる。(Wikipedia)」

堂島米市場 https://www.jpx.co.jp/dojima/ja/index.html

なんかみみっちい儲け方ですねえ。

といって、プロの相場師はのきなみカラ売りで儲けているらしい。

プロをおちょくるおまえはいったい誰だ?という人に、いちおう「Qualified Investor」です。日本語だと「適格個人投資家」となるらしい。ぼくが持っているのはブラジルによる格付けで「Investidor Qualificado」になっています。

ちなみに、日本における適格投資家の要件はいろいろありますが、一番達成しやすいのに「投資性資産を1億円以上有する個人(Wikipedia)」ということで、読者のみなさんにもちらほらいたりして。

みみっちいかどうかはともかく。

カラ売りは一般の投資家ではなかなかできない、というのは、上記の①➁の時点で、単に借りているだけで、自分の所有物でもない株を、正々堂々と市場で売るか?ふつー相当抵抗を感じると思います。そして、「無期限信用」ならともかくとして、返済日が来るまでにちゃんと株を買い戻して③、どうぞお返しします④と、しれっと借りた相手に返却となると、やっぱりプロでないと心理的に参ってしまうと思います。

こういう儲け方を、ショートといいます。

対照的なのが、安いね!と思った株を借り入れでなく購入し、高くなったら売るというすなおな取引で、これはロングと言います。

堂島米市場 https://www.jpx.co.jp/dojima/ja/index.html

猫機長はどちらなの?

ぼくは基本どちらもやりません。ははは

基本「死ぬまでガチホ」です。

要すれば、株の価格が上がったら売って差益を得る(ロング)あるいは価格が下がるのを見越して(あるいはつりさげて)、下がったら買い戻して利益を得る(ショート)というのは、いずれも株の値段、価格の上下変動に基づくお金の儲け方であり。

それよりも、経営状態のしっかりした企業の株を永続的に保有して、その企業の配当をもらって生活したほうがいいのです。

価格の変動に基づく儲けは「キャピタルゲイン」といい、配当生活は「インカムゲイン」に基づいています。

ぼくに助言を聞きに来る人には、いつも「キャピタルにだまされちゃだめだよ!インカムだよ!」と答えています。(インカムは配当のみではなく、物理的な投資用不動産を持っている場合の家賃収入や、債権の金利。仮想通貨のステーキングも入ります。)

ただ、インカムで生活できるためには、それなりの配当をもらう必要があり。ぼくの場合はざっくり1億円の元本から毎月ひかえめ70万円(0.7%)のインカムですかねーインフレ対策もありこの大部分は再投資していますが、生活費に差し引く分も、金融資産の4%以内(年あたり)にとどめて、質素ながら生活ができているのでした。

米相場の早見盤 http://core.kyoto3.jp/rice.html

1億貯めるためにはカラ売りに血道をあげるのもありかもしれませんが、ぼくとしてはS&P500のETFとかの方がまともと思います。

ちなみに、ぼくが1億ためたのは、高金利国ブラジルに住んで金利の高い債券と、人口ボーナスで右肩上がりの不動産を主体としたリートで配当を再投資していった結果です。

日本ではどうする?人口オーナスとインフレ(というよりスタグフレーション)爆発間近になっている日本ではもうだめかもしれん。

と切って捨ててしまうのも残酷なので、

例えば「海外不動産しか勝たん!」

https://www.youtube.com/watch?v=TcQksKdgDf4

とか、あるいはJリートでがんばっている人、分配金(償還ではなく配当)を出す投資信託を組み合わせて毎月配当金生活という人もいるので、そうゆうケースを参考にできると思います。

ところで、カラ売りが成功するためには、「➁借り入れた株を市場で売却」の時点でできうる限り高く売る必要があるとともに「③借り入れ期限内に市場で買い戻す」時には、できうる限り安い値で買い戻す必要があります。

この辺が相場師の腕の見せ所、と言えば聞こえはいいですが、実態はいかに機関投資家などの巨大金融勢力が市場操作するか。個人投資家はいかにこの波に乗るか、という、血も涙もない、生き馬の目を抜く、恐ろしい騙し合いの魑魅魍魎の世界になっています。

たとえば、とあるブロックチェーン関連の銘柄「NotBitcoin社」があったとします。

巨大金融勢力すなわちクジラたちは、浮世の欲にまみれた亡者と化した市場参加者をあやつるため、あの手この手で扇動するのです。

例えば、今年初めにビットコインETFが認可だぞ!「NotBitcoin社」も暴騰だああー!と、まずはちょっとだけ買いを入れます。(ここでできうる限りの株数を借りておく)

でも巨大勢力なので、ちょっとだけでもびょん!と相場は上がり始め。

びっくりした善男善女の群れが(これを「イワシの群れ」と言います)、わああ乗り遅れるなー!と大騒ぎして買い始めます。

相場は著しく上昇。

ここで、クジラは、あらかじめ借り入れていた「NotBitcoin社」株を、高値のうちに売り抜けてしまうのです。

米屋 https://yagimitinomise.livedoor.blog/archives/1776244.html

そのタイミングとして、例えば「トランプが選挙に負けそうだ」という情報をキャッチして、わああもうだめだハリスになったら「NotBitcoin社」は壊滅だー!と、ETF認可の時に買った株を、今度は二束三文でたたき売ってしまいます。

巨大勢力のたたき売りなのでやはり市場は動揺し。イワシどもは、今度は我先にと売り出すのでした。

そして大暴落。

クジラは、底値で借りた株数分を買い戻し。差額で大儲けするのでした。

個人の相場師で、はしこい奴はクジラの動きを読んで、個人でできる水準の売買をしてちまちまと儲けるのでした。

いずれにしろ、イワシの群れつまりふつーの善男善女はクジラとコバンザメの養分になるだけなのだった。

というわけで、コバンザメのようにクジラに引っ付いておこぼれをもらう、というのもありですが、そういったキャピタルゲインより、やっぱりインカムの方がいいなーと思います。

ううむ話が循環してきた、この辺で終わりにしますが、クジラの動きを知ることができれば、カラ売りだけではなく、ロングでも大勝負ができるぞ!

すなおな市場暴騰に乗っての儲け(安く買って高く売る)においては、ビットコインのETFがそろそろ上昇開始かな?

BTCの現物そのものはぼくはやっていません。以前書きましたが、取引所の養分になることを恐れるためです。

つらつらととりとめのない一文でした。投資は自己責任ですが、皆さんの参考になることを願っています。

米屋の米倉 https://yagimitinomise.livedoor.blog/archives/1776244.html

ではでは

*このブログは、ワールドプレスHP「アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ」のAmebloスピンオフです。以下、主要な項目のリンクに飛びます

◎精神世界:自己客観視の獲得からさらなる進化へ

◎経済的自由:まずは先立つものを。。。資産1億の達成

◎飛行機生活:小さな自家用機でいろいろ飛んでいます