【独自】ガーシーの妹(48歳)の証言「父親が借金で自殺したときに、兄がやったこと」 (original) (raw)

6月4日、東谷義和容疑者が急遽帰国し成田空港で逮捕された。逮捕時に不敵な笑みを浮かべていたガーシーだが、今後は警視庁による本格的な取り調べが待ち受けており、その推移が注目される。

再び世間を騒がせている「爆弾告発男」に迫った話題の書が、元朝日新聞ドバイ支局長で作家の伊藤喜之氏が著した『悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味』である。今回は本書でも触れられなかったエピソードも含め、マスコミでは報じられていない「ガーシー」の実像を伝えていく。

寝耳に水だった

前篇に引き続き、ガーシーの妹(48歳)の告白を聞こう。

韓国アイドルBTSに会わせると言って知人女性約40人から総額約4千万円を集めて実現させなかった詐欺疑惑(すでに全員に弁済し、示談成立)などが持たれていた東谷だが、それは妹にとっても寝耳に水だったという。

「昔、私の元旦那が浮気した時も韓国旅行に行っていたお兄ちゃんが『正座させて待っとけ』と行って韓国から飛んで帰ってきてくれたり。困ったことがあったらすぐにお兄ちゃんって感じでなんでも昔から相談する仲でした。なんでも解決してくれるスーパーマンみたいな。だから(詐欺疑惑や億単位の借金があると聞いて)余計にショックすぎました」

兵庫県伊丹市の実家で。飾られていたガーシーこと東谷義和の写真立て

「父が(ギャンブルで借金をつくり)自殺した時は、ヤミ金から借りていたみたいで業者から督促の電話がガンガンかかってきた。借金の対処はお兄ちゃんが引き受けてくれて、『死んだやつからどう金取るねん』って言い返してくれて。返済しなくて大丈夫なようにしてくれた」

この時点で、私はドバイで東谷の取材を開始してすでに4ヶ月が経っていた。朝日新聞ドバイ支局長としてドバイに駐在していた私は昨年4月にドバイにある和食レストランで初めて接触して以来、彼のYouTubeチャンネル「ガーシーCH」の配信現場などで密着取材を続けていた。

配信では暴露対象者を口汚くののしりながらスキャンダルなどを暴露する姿を見てきた一方で、普段は周囲の仲間らと雑談をしていても冗談をいって場を盛り上げる。危なっかしさはありつつも、エネルギッシュでユニークな人物だという感想は抱いていたが、この母親と妹の証言から浮かび上がる優しさや正義感があふれる人物像は少し意外な気がしたのだった。