サンドウィッチに秘められた力が目覚めるレシピ「本当に旨いサンドウィッチの作り方100」のサンドウィッチをいろいろ作ってみました (original) (raw)

2014年04月11日 23時00分 試食

ホテルニューオータニの「サンドウィッチ・ビュッフェ」は3800円という高額にも関わらず常に行列ができるほど人気なのですが、そんなホテルニューオータニのサンドウィッチのコツとレシピ100種類を公開したのが「本当に旨いサンドウィッチの作り方100」です。

Amazon.co.jp: 本当に旨いサンドウィッチの作り方100 (まいにちお弁当日和シリーズ): ホテルニューオータニ: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4863208464

これが「本当に旨いサンドウィッチの作り方100」

全部で127ページで、厚さはこれくらい。

本をぺらっとめくると、まずは目次。目次は「ホテルニューオータニのサンドウィッチの基礎」「本当に旨いサンドウィッチ 王道編」「懐かし味のサンドウィッチ」「シンプルなサンドウィッチ」「スイーツ系サンドウィッチ」の5つのセクションに分かれています。

「ホテルニューオータニのサンドウィッチの基礎」にはパンの種類や、厚さによってどのような特徴があるか、ということが書かれています。

バターやオイルの役割やアレンジの仕方など。

さらにサンドウィッチを作る上で大切な重ね順について。

食パンの切り方のコツいろいろ。

実際のレシピはこんな感じ。全てではありませんが、レシピの要所要所は写真付きで解説してあるので、分かりやすくなっています。

「本当に旨いサンドウィッチ 王道編」にはB.L.T sandwichや……

「サンドしていないではないか!」と言いたくなるようなエッグベネディクト風サンドウィッチ。

「シンプルなサンドウィッチ」のレシピ。

デザートや午後のおやつタイムに作りたくなる「スイーツ系サンドウィッチ」など。

ということで、レシピに従い、まずは「ビーフステーキサンドウィッチ」を作っていきます。まずは1.5cmの厚さパンの耳をカット。カットする際は軽くパンをおさえ、人さし指と親指でサポートしながら切っていきます。

食パンをオーブントースターにイン。

こんがり焼き目が付くまで熱します。

続いて、油膜としての役割を果たすマスタードバターを作ります。お皿に西洋からしとバターを好みの分量で入れて……

しっかりかき混ぜます。

これを2枚のパンの片面にぬりぬり。

次はステーキ作り。「**ヒレステーキの美味しい焼き方**」を参考に、約100gのヒレ肉をミディアムレアに仕上げます。

ジュジュッと焼いて……

ここで登場するのがとんかつソース。

焼き上がったお肉全体にとんかつソースをからめます。

マスタードバターを塗ったパンの上に、手のひらで叩いたサニーレタスを置き、その上にステーキをドン! お肉が切りにくそうだな~と思ったので、今回は先にカットしておきました。

トマトと玉ねぎをスライスして……

サンドウィッチの上に載せ、もう1枚のパンでフタをしたらピックを刺して安定させます。

サンドウィッチを2つにカットして完成です。

それでは……いただきます!

ほどよくミディアムレアに焼けたお肉は柔らかく、もちろんそのままステーキとして食べても間違いなくおいしいのですが、マスタードバターの酸味とほんの少しのスパイシーさ・まろやかさがとんかつソースを別次元に連れていっており、いつものとんかつソースじゃない!という驚き。お店で出してもおかしくないレベルに仕上がっていました。

続いて2品目は「王道編」から野菜サンドウィッチ。まずはアボカド、キュウリ、ヤングコーン、トマトをスライスし、サニーレタス1枚を手のひらで叩いて平たくしておきます。

先ほど作ったマスタードバターを、厚さ1.25cmにカットし耳を取った食パン2枚の片面にぬりぬり。

まずはレタスを折りたたんで置き、その上にスライスしたキュウリを載せていきます。

スライスしたトマトを載せたあとに塩を少々。

ヤングコーン、マヨネーズ、アボカドの順に重ねて……

フタをします。

安定するようにピックを4本刺したら包丁を入れていくのですが、柔らかい食パンはものすごく切るのが難しいです。レシピによると、上の方はできるだけ力を入れずにナイフを入れ、パンと具が重なる底の方ならば力を入れて切ってOKとのこと。

……が、「エイヤ!」とすばやく力を入れるとビュッと具が飛び出ることもあるので、あくまで「ゆっくり」力を入れるのがポイントっぽいです。

何とかカット終了。野菜しか使っていないはずなのに、ものすごく華やかな見た目です。

マスタードの酸味とバターの塩気とまろやかさ、アボカドのこってりした味わいやピチピチの野菜など、素材の味がうまい具合に混ざりあって、野菜しか使っていないとは思えないほど複雑な味。サンドウィッチの潜在能力にビックリしました。

今度はデザート部門。まずは「ティラミス風サンドウィッチ」から作っていきます。まずは全部で3枚の食パンを耳なしの状態にカット。

続いて使うのはマスカルポーネチーズ。

100gのマスカルポーネチーズに砂糖10gを加え……

好みの柔らかさになるまで牛乳を加えていきます。

混ぜるとちょっとクリームが柔らかくなりました。

次は濃いめに入れたコーヒーに砂糖を加えます。なお、コーヒーはインスタントでOK。

そこに3枚のうち1枚の食パンをひたします。

残り2枚の片面にマスカルポーネクリームをぬりぬり。

こんな感じ。

クリームの上にココアパウダーをふるって……

先ほどコーヒーに浸した食パンを載せます。

さらにマスカルポーネクリームを塗ったパンでコーヒーに浸したパンを挟む形に。

冷蔵庫で冷やして少し落ち着けます。

しばらくたったらサンドウィッチを冷蔵庫から取り出して……

4等分にカット。

上からココアパウダーを振りかけます。

これで完成。見た目はまるで本物のティラミス。

断面はこんな感じ。

マスカルポーネクリームのなめらかな食感と甘さ、そしてココアパウダーとコーヒーのほろ苦さが見事にマッチ。ただ見た目がものすごくティラミスなので、「食べた時に『パンだ?!』と、違和感や残念感を感じる……」という編集部員もいました。食感はしっかり食パンなので、パンの種類を選ぶ時にしっとりしたキメの細かいものにするといいかもしれません。

ややほろ苦く仕上がったので、大人のコーヒータイムのお供にピッタリです。

ラストにもう1品。今度もマスカルポーネチーズを使っていきます。砂糖を加えて……

混ぜます。今回は牛乳は入れません。

イチゴをスライス。

耳を取った厚さ1.25cmの食パン2枚を4等分にカットします。

マスカルポーネチーズを塗っていって……

スライスしたイチゴを飾り付けます。

そこにチーズを塗った食パンを重ねます。

こんな感じ。

少し冷蔵庫で落ち着かせたら……

表面に粉砂糖をパラパラ。

これで完成。

表面の粉砂糖とチラッとはみ出たイチゴがかわいい見た目。

マスカルポーネチースのまろやかさに粉砂糖の甘さとジューシーなイチゴの酸味が見事にマッチしており、ティラミスとは違ってパンの違和感もなく、フルーツサンドウィッチの中ではレベルの高い1品。ケーキと違って軽いのでサクサク食べられ、編集部の中ではかなり好評でした。

「たかがサンドウィッチにレシピなんて……」と思ってしまいそうですが、食事サンドウィッチもデザートサンドウィッチも、家庭でよく作るサンドウィッチとは一線を画した仕上がりのものができるようになっており、サンドウィッチの秘めた力を知ることができるレシピ本となっていました。ピクニックが楽しくなるこれからのシーズン、非常に役立ちそうです。