無料で360度写真の風景から人物や不要なものを消してしまえるアプリ「VANISH360」を使ってみた (original) (raw)

2016年10月11日 08時00分 レビュー

周囲360度がワンボタンで撮影可能な天球カメラ「**RICOH THETA S」のようなカメラで撮影を行うと、あまりに撮影範囲が広いために景色に人が写り込んでしまったり、撮影者自身が写り込んでしまうことがあります。そんな悩みを、画像処理を用いることで動くものだけを消し去って風景だけを撮影できるアプリ「VANISH360**」があるということだったので、その効果のほどを試してみることにしました。

VANISH360 | 株式会社 ViRD
http://vird.co.jp/product/vanish360/

普通にRICOH THETA Sで撮影した360度写真と、VANISH360で撮影した画像を比較してみます。まずは普通に撮影した画像の様子はこんな感じに通行人が多く写り込んでいますが……

奈良公園のシカ - Spherical Image - RICOH THETA

VANISH360で処理を行うとこんな感じになりました。撮影時の処理時間の関係で、上の撮影とまったく同じタイミングではないために歩行者の数などは直接比較できませんが、ほとんどの人影がなくなっていることがわかります。一方で、ところどころで処理の跡が見えてしまうところもあるようです。ちなみに、設定に選択する画質は「5K」(5376×2688ピクセル)を選んで撮影しています。

奈良公園のシカ・VANISH360で撮影 - Spherical Image - RICOH THETA

◆VANISH360のインストール
実際にアプリをインストールしてみます。なお、作業をスムーズに進めるために、あらかじめスマートフォンとTHETA Sを接続しておくとベター。今回はiPhone 6を使って作業するので、「設定」→「Wi-Fi」の画面からWi-Fiをオンにして「THETAXS」で始まるAPに接続しておきます。なお、VANISH360はTHETA S専用となっている点には注意が必要です。

VANISH360は**Android版iOS版**がリリースされています。今回はiPhone 6にインストールしてみるので、App Storeにアクセスして「入手」をタップして、インストールを行います。

インストールが完了したら、画面のアイコンをタップして起動。

初回起動の場合には、「写真」へのアクセス承認を求めてくるので「OK」をタップ。

起動画面が表示されました。「START」をタップすると、撮影画面に進みます。

撮影前に重要なポイントが表示されます。THETA SとWi-Fiに接続されていることを確認し、撮影中は三脚などの動かない台に固定することが推奨されています。また、例え自分の身を隠す場所がなくても、撮影中に移動していると処理で自動的に消去される点を覚えておくと便利。全て確認したら、チェックマークをタップして撮影画面に入ります。

撮影画面には、画面中央にシャッターボタンが表示され、下部にはシャッタースピードとISO設定、そしてシャッター回数と「2K」「5K」画質を選択するボタンが表示されています。シャッタースピードは、周囲の状況に応じて「2/10000秒」から「1秒」までの17段階に設定することが可能。

ISOは100から1600までの13段階に設定可能。

シャッター回数は3回から6回まで1回刻みで設定が可能。

画質選択ボタンをタップすると、2K画質と5K画質を選択することが可能。ただし、高画質撮影はiPhone 6以降でのみ可能などの制限があります。

また、画質を5Kに設定している間のシャッター回数は、3回に固定されます。

シャッターボタンを押すと、自動で設定した回数の撮影が行われ……

すぐさま処理が開始されます。

数秒で処理は完了し、誰もいない風景写真が完成。ただし、このままではすぐに閲覧はできないので、まずはスマートフォン端末内に画像を保存する必要があります。「SAVE IMAGE」をタップして保存。

次に、RICOH純正のTHETA Sアプリを起動し、画像が保存されている「写真」をタップ。

そして保存されているデータを選択します。

ということで実際に撮影した画像がこんな感じ。画質は「2K」で撮影してあり、記事冒頭の「5K」と比較すると画質の乱れが見えてしまうのは致し方ないところかもしれません。

Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA

実際に使ってみると、多少の処理残りが生じることもありましたが、これは撮影時の明るさ設定などである程度調整することができそうな感触。とはいえ、記事作成段階では完全に消去してしまうことはかなり難しいようで、このあたりは以降のアップデートに期待したいところ。アプリそのものは無料で使用できるので、RICOH THETA Sを使っているユーザーであれば、とりあえずインストールしてみても良さそうなアプリです。

2016年10月11日 08時00分00秒 in レビュー, モバイル, ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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