茨城不安定労働組合 (original) (raw)

十月の相談会は下記の通りです。

第一回相談会 10 月9日 水曜日 20:00〜22:00

第二回相談会 10月23日 水曜日 20:00〜22:00

相談電話番号 090-8441-1457(加藤) 電子メール ibarakifuantei@gmeil.com

二十一年四月から当分の間、組合事務所での相談を中止し、電話相談そのものは上記の携帯電話でこれまでと同じ第二第四水曜日の20-22時の時間帯で継続します。(携帯電話への相談はいつでも受けつけています。お急ぎの時は労働相談日を待たずに電話してください。) 電話料金を気にしている方にはこちらから電話します。とにかく一度電話をしてみてください。 電子メールでの相談も随時受け付けています。

九月中に電話のつながらない期間がありましたことをお詫びします。

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(日雇) (580)残念ながら留置場に比べれば賃労働の方が遥かにましだ

加藤匡通

十月×日(金)

朝、携帯電話のアラームで起きて一階に下りてすぐに家の扉が叩かれた。こんな早くに誰だろうと思ったら「警察です。」と聞こえた。五時五十五分頃のことだ。

その日から二十日間水戸警察署の留置場に閉じ込められた。

宿泊費も食費も無料と言えば聞こえはいいが、自転車操業日雇労働者には刃物を突きつけられるのと変わらない。母の年金だけでは家賃と公共料金すら払えない。警察も検察も裁判所そういうことに関心もないし責任も感じない。令状逮捕の挙げ句に起訴しないのだからいい気なものである。建築現場だからあまり問題にならないものの、これが理由で失職してもおかしくないが、もちろん彼らがその責任を問われることはない。正直、警察も検察も裁判所も糞野郎だと思っている。

留置場の様子とかはここには書かないので、関心のある人は「茨城育樹祭ビラ弾圧救援会」のブログやツイッターを見てほしい。今回の逮捕のきっかけについては「潮来育樹祭に反対する会議」のブログやツイッターを。

以前逮捕された時はこのブログには書かなかった。今回書いているのは新聞やネットニュースに名前が出たからだ。弁護士接見で新聞記事のコピーを見た時は声をあげて笑った。過大評価過ぎる。

普段、仕事なんかしたくないと言い続けているし、このブログでもよく書いている。だが、留置場に比べれば賃労働の方が遥かにましだ。賃労働は一日の大半を労働に費やすとは言え、自由な時間はある。留置場に自由は一切ない。

留置場の中でラジオ体操をしていた。意識的に身体を動かさなければ座るか横になるだけ、あまり身体によくはないし、仕事に戻っても身体が動かなくなるからだ。しかし房は狭い。現場の朝礼会場でのびのびとラジオ体操出来ることがこんなに気持ちいいとは!もちろんそう思ったのは現場に戻った初日だけだった。

ちなみに、『イリアス』はまだ下巻の初めの方である。

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(日雇)(579)何度目かで車が駄目になる

加藤匡通

九月××日(土)

八月の終わりに車が壊れた。ここに書いていないいろんなことがあって大変なんだが、さらに追い討ちである。そろそろ勘弁して欲しいんだがな。誰が勘弁してくれるのかよくわからないが。

ネットカフェで作業をしようと走っていたら、ネットカフェの本当に手前で明らかにエンジンがおかしくなり、これは不味いとアクセル踏み込みまくったが、駐車場に入ったら完全に停まった。エンジンボタン(書いてて違和感が強いがボタンだ)を押してもうんとかすんしか言わなくなって、エンジンなんかかかりゃしない。バックで白線の枠内に入れようとしてる最中だったので、仕方なくギアをドライブにして外からハンドル持ったまま押そうとしたら、後から入って来た車の運転者が何が起きているのか理解して手伝ってくれたので何とか停めることは出来た。

自動車保険のロードサービスに連絡したが、当然にもレッカーが来るには時間がかかる。当初の予定通りネットカフェに入って調べ物や作業をしようとしたが、そんな状態でまともに調べ物や作業が出来るはずがない。早々に店を出た。

エンジンの調子はもうずっとプスンプスンと言っていておかしかったのだ。しかし前にも書いた通り、安く中古車を買っては入れ替える、を繰り返していたので、整備工場と付き合いなんかなく、何もせずにいた。いくらかかるのかわからなかったのもある。タイヤからワイヤーが出ているからすぐ替えないと危険だと言われればタイヤを交換し(タイヤはバランスを取るために四輪とも交換するので安くても二万を越える。)、スマートキー(なんだそれ。今調べて知った。前使ってた鍵より大きいのにスマート?藤村有弘の声で喋るのか?)が反応しなくなったからと交換し、と仕方ない分は支払っていたものの、多分当然の帰結なのだろう。車が好きな人からすれば呆れるだけで同情なんかされないだろうが、僕は車に愛情なんか持っていないのだ。

ネットカフェの駐車場で、こんなことがある度に報告している友人に電話した。経緯を話すと「加藤君本当、駄目だよねえ。」「えーとそれは➀僕の車が駄目、➁僕の車の使い方が駄目、➂僕が駄目、のどれ?」「うーん、全部。」「ええー。」いや、持つべきものは友であるな。

どの道十月には車検で、調子が悪いからまた変えないと、とは思っていたものの、そんな金はまだ用意出来てない。さてどうしたものか。しばらくは最低限のレンタカー利用で乗り切るしかなさそうだ。本屋や映画館は公共交通を使うとして、母の通院時にレンタカーを使って用事をまとめてこなそうか。

五十過ぎて中古車一台買う金も用意出来ないのかよって?出来ない、と胸を張って答えよう。収入は努力すれば上がるものではない。成功した人が他人の努力不足を指摘するのはわからなくはないが、資本主義は果てしない競争を伴うので成功するのは努力した人のごく一部だ。だいたい、金をたくさん稼ぐからと言って偉い訳ではない。こんな社会で貯金をみんながみんな出来るなんて思うなよ?自転車操業アンダークラスに貯金なんて出来やしない。

正直に言えば車を買う時は誰かに借金をしている。自力で車を買えたことなどない。

僕が無理をして車をことは間違いない。何度も書くように、そんな階級ではないのだ。いっそ、地方自治体で車を公共財として貸し出してくれればいいのに!・・・これいいアイディアだな、本当にやんない?

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(日雇)(578)『頭上の脅威』(題名と本文は関係ありません)
加藤匡通
九月×日(木)
この数日、何故か頭の中で『アステロイド・ブルース』が流れていて、歌詞をうろ覚えだったので調べたら、てっきり『銀河旋風ブライガー』の後期エンディングだと思ってたのに『銀河烈風バクシンガー』のエンディングだった。『バクシンガー』は新撰組が元になっていて、幕末維新に関心のない僕は早いうちに見るのをやめたのに、憶えてるもんだなあ。たいてい各エピソードは忘れてても歌は憶えてる。『バクシンガー』も中身は憶えてないが、これはいい歌だ。
当時の『アニメック』に確か南田操が「安易な革命ごっこには関心しない」と書いていた。南田操に学生運動との関わりがあったのかは知らない。しかしこの頃のライターは七十年代の前半が学生時代だろうから、本人が関わっていなくとも身の回りに運動は当たり前にある。その上での言葉なのだろう。そんな切実さなどまるで知らない中二の僕は安易な革命ごっこが大好きなのに見ていない。明治維新を革命とは思っていなかった、と言えるようになるのはもっと後のこと、この頃は単に関心がない、だ。
ちなみに安易な革命ごっこは今でも好きだ。
うるさかったオリンピックがやっと終わったと思ったらパラリンピックである。資本主義とナショナリズムの祭典オリンピックなんかとっとと潰れちまえとしか思わないがパラリンピックも大概だ。何より障碍者を細かく分断させて競争させているようにしか見えないんだけど、みんなあれで感動とか本当にしてるんだろうか?
メダルメダルと騒いでたけど、そんなにメダルが欲しいなら金より稀少なプルトニウムでメダルを作ってIOCとかJOCに配ればいいのだ。日本国内には使い道が定まらないまま大量のプルトニウムが貯まっているから原子力村も大喜びだぞ?
ほんの少し前に悲惨な東京オリンピックがあったことなどみんな忘れている。だからなおさら悲惨な訳だが、世間では次の国際的メガイベント、大阪万博に関心が集まって・・・ないか。パビリオンが開始までにいくつ完成するかとか、大阪は賭けたりしないのか?賭け事公認になるんだろ?
その万博の休憩所が凄いと伝わってきた。屋外に、一つ九十キロから二百五十キロ、七百五十個計九十トンの自然石をワイヤーで蒲萄棚のように頭上に吊るす休憩所が出来たのだと。最初にネットで記事を見た時は作業員の休憩所かと思った。作業員に強烈な圧迫感を与え安心して休ませない、いつでも緊張感を持て、とか新自由主義的な理念の施設を作ったのかと思ったのだ。
建築現場での原則の一つに「吊り荷の下に入らない」と言うものがある。建築現場では資材等をクレーンで動かすことがよくある。重い物が下に落ちるのはニュートン万有引力を発見する前から幼児でも知っている。だからクレーンで物を動かしている時は近づかない、吊り荷の下には入らない方がいいに決まっているんだが、熱心に働いているとしばしばそれを忘れる。だから当たり前のことをわざわさ言葉にしている。
そんな基本的なことを設計事務所の人間が知らないとは思えない。設計の人間は建築現場においては監督より上で、現場の所長より偉い。なので最初は設計はそこまで作業員を人間扱いしていなかったのか!と頭に血が昇った。違った。多分すべての人を人間扱いしていなかったのだ。それとも多くの人がヒイヒイ言ってる社会を的確に反映させた施設だとでも?
「誰も見たことがない施設を作りた」かったんだそうだ。自宅で思う存分やってくれ。作業は自分たちだけで頼むよ。

八月の相談会は下記の通りです。

第一回相談会 8月14日 水曜日 20:00〜22:00

第二回相談会 8月28日 水曜日 20:00〜22:00

相談電話番号 090-8441-1457(加藤)

電子メール ibarakifuantei@gmeil.com

二十一年四月から当分の間、組合事務所での相談を中止し、電話相談そのものは上記の携帯電話でこれまでと同じ第二第四水曜日の20-22時の時間帯で継続します。(携帯電話への相談はいつでも受けつけています。お急ぎの時は労働相談日を待たずに電話してください。)

電話料金を気にしている方にはこちらから電話します。とにかく一度電話をしてみてください。

電子メールでの相談も随時受け付けています。

パワハラに負けない 読書会と労働生活相談会

日時 2024年8月11日(日)13時半-16時半

場所 生存書房(土浦市川口2-2-12 ) seizonshobo.com

13時半-15時 読書会 笹山尚人『パワハラに負けない 労働安全衛生指南』(岩波ジュニア新書、2013年)

15時15分-16時半 労働生活相談会(別室にて)

主催 茨城不安定労働組合

連絡先 電話番号 090-8441-1457(加藤) 電子メール ibarakifuantei@gmail.com

相談だけ、読書会だけの参加で構いません。

生存書房への案内図

今回の本の中に「労働契約とは全人格の支配ではない」という言葉があります。労働契約は労働力を時間で売っているだけの契約です。そこには、あなたを大声で罵ることは含まれていません。無茶なノルマを課すことも、長時間の残業も含まれていません。繰り返しますが、私たち働いて賃金を得ている労働者は私たちが持っている労働力を売っているだけで、その中には私たちの生活も人格も含まれてはいないのです。
こんなことは当たり前のはずですが、何度も繰り返し言わなければならない状態にあるのがいま私たちが生きている社会です。今回の本を読みながら、改めて私たち労働者の持つ権利について考えてみたいと思います。

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(日雇)(577)明文堂書店閉店
加藤匡通
八月×日(木)
県内を、いや自分の行動範囲の県南県西を車で走っていると目に付く新築の建築現場は物流倉庫である。茨城でもこの辺りなら東京神奈川千葉埼玉に比較的近いこともあって、次々に新しく出来ていく。つくば市の市長など誘致を自身の業績とアピールしている。税収も増える雇用も増えるだから得意になるのはわからなくはない。
派遣の仕事で物流倉庫に入った時のことはこのブログにも書いたが、あまり楽しいものではなかった。正直、物流倉庫が増えることは宅配サービスが増えることとしか思えず、人々が消費者としてのみ振舞うことの強化に見えるのでいい印象はない。自動車社会の強化だしな。
自分の足元にもこれだけ現場があるんだからちょっとは回ってきてもいいんじゃないかと思うんだがなあ。
とか言いながら車でビラを置いて廻っているのだが、先日水海道の明文堂書店が閉店したと気づいた。六月いっぱいで閉めて、しばらくはコミュニティスペースとして開けておくらしい。置きビラしている中で一番会話をした店だった。店の前をデモで通ると手を振ってくれたりもした。これで、僕が茨城に来た〇五年には三軒あった水海道駅前の本屋は全て閉じてしまったことになる。
帰りの車中、うわあどうすんだよとわめき続けた。直前には下妻の外山書店の閉店を確認したばかりなのに。