マンタとイルカが見られるノヴァのサンセット・フィッシング (original) (raw)

夕方5時からは、サンセット・フィッシングのツアーに参加です。

レセプションに確認した通り、ツアーの10分前にダイビング・センターに着くとオーストラリア人スタッフがいたので、サンセット・フィッシングの集合場所はここで合ってますか?と聞いてみると、「ここで大丈夫ですよ。時間になったら担当が来ると思うので椅子に座って待っていてね。」と言われました。

ついでにハウスリーフについて尋ねると、大半のスタッフと同じく「アライバル・ジェッティから水上ヴィラにかけてのドロップオフが一番魚影が濃い」でした。

腰掛けて待っていると5時を過ぎたところで、フレンドリーなモルディブ人スタッフ2名がやって来て、「遅れちゃってすいません。ダイビング・ツアーから戻ってくるのに少し時間がかかってしまって。今夜の釣りは君たち2人だけのプライベート・ツアーだよ。今から支度するからちょっと待っててね。」と言われました。

遅くなるとディナーも遅れて寝るのが遅くなるので心配していましたが、5分ほどで支度が整ったようで、すぐに出発となりました。

今朝のシュノーケルはこのビーチからのエントリーでした。

ボート右側の目印である白い杭の間からドロップオフに出ました。

ノヴァのアライバル・ジェッティは本当にシンプルで豪華さは全くありませんが、ヴァカリファルからノヴァにリノベした際に「いかにハウスリーフを傷つけないようにするか」が重要課題で、大きな重機を使用しなかった話を聞いて好感度が爆上がりでした。

私がパッセージ(チャネル)を通った際はもっと深くて濁りも強くて視界が悪く、何度か顔を上げては白い杭の位置を確認しながらと手探り状態で慎重に進みました。

干潮時になるとかなり浅くなって防波堤やパッセージ(チャネル)の位置がよく見えてドロップオフへの出入りもし易そうですね。

防波堤は白化現象で死んでしまった古い珊瑚をリサイクルしているので、最初こそ見た目が悪かったものの、よく見ると防波堤のあちこちに新しい赤ちゃん珊瑚が生えてきていて、実は最高の防波堤だったことに気付きました。

お魚さんがいないかじーっと見ていたらスタッフが、「ここら辺によくタコとかウツボがいるよ」と教えてくれました。

丁度ドロップオフをシュノーケル中のゲストがいました。

天候や潮の満ち引きにもよりますが、スタッフ曰く「夕方5時からサンセットまでの間は割と砂が落ち着いて視界が良くなったり、昼間には見られないお魚さんが動き出したり、深いところからお魚さんが食事をしに上がってくる時間帯ですよ」と聞いていたので、どんなお魚さんがいるのかちょっと興味津々でした。

サンセット・フィッシングは他のリゾートと同じくドーニでの出発でした。

こちらのスタッフがとても面白くてリアクションも最高で、一緒に撮影していたら、インスタに載せてくれるの?ハンサムに撮ってね!とノリノリでした(笑。

餌はカツオみたいなお魚の切り身で、事前にカットしてあります。

スタッフはキャプテンを含む3名で、キャプテンはヴァカルファリ時代から30年近く働いている超ベテランで、この界隈のどこにどんな魚がいるか知り尽くしているそう。

5時10分に出発しましたー。

前出のゲスト2名がずっと同じ箇所にいるので、何がいるのか気になります(笑。

フルフェイスのマスクをしていたので、スタッフが「たまにモルディブのリゾートでフルフェイスのマスクをしているゲストのトラブルがあるんですよ。フルフェイスだと(自分の呼気である)二酸化炭素が充満して中毒となり、気付かない内に体調が悪くなったり意識を失って溺れかけたり、最悪死んでしまったケースもあって。安いマスクだと曇って見えなくなることからパニックを起こしたり海水を飲んだりして溺れそうになるケースがあるので、モルディブの大半のリゾートではあれを推奨していないんだよね。」と心配そうに見つめながら話していました。

使用禁止することは出来ないのか尋ねると、「口腔系など健康上の理由からフルフェイスを選ぶ人もいたり、数年前から何度も使用していて問題がないからと頑なに拒否する人もいて、なかなか出来ないんですよね。」とのことでした。

目指すは25分先のポイントだそう。

出発してしばらくすると、ガラス瓶に入ったお水をくれました。

アマヤ・リゾート&スパ・クダ・ラーをズーム撮影してみると結構近い気がしたので「泳いで行けそうな感じだね」とスタッフに話すと、見た目より全然遠かったようで「ははは、無理無理無理!絶対無理!」と笑われました(笑。

ノヴァのドロップオフ周辺を出るまではゆっくり進んで、ある程度遠くなってからスピードを上げて行きます。

20分くらい走った後、キャプテンの指示があり徐行運航に変わり、スタッフ2名が周囲を見渡しながら険しい顔をしてポイントを見定めています。

魚を釣っている小型船が見えたので、「密猟か何かなの?」と聞いてみると、「いや、普通にローカルのモルディブ人が釣りしてるだけだよ。他のリゾートでもリゾートのリーフは違法だけど少し離れた沖での釣りは政府に許可されているので、この界隈に限らずスタッフが魚を釣っているリゾートがあるよ。」と教えてくれました。

あまり他の釣り人と同じ場所では釣りをしないそうで、少し離れたところに来ると、突然スタッフが「来て来て!」と叫びました。

何事かと思ったら、なんと沢山のマンタがプランクトンを食べているそうで、よく見るとマンタの黒い背中やヒレの白い部分が海面近くに沢山見えました!

スマホ撮影で低い位置からなので分かりづらいですが、矢印の部分にマンタがいました。

海面付近のプランクトンを食べているので、たまに黒い背中が見えたりヒレの内側の白い部分が見える程度でしたが、ドーニの屋根に上がるともっとよく見えるよと言われました。

マンタは大好きですが出来れば海の中で見たいので、もし屋根に上がってマンタの群れが鮮明に見えてしまったら最後飛び込んで泳ぎたくなると思うのでやめておきました(笑。

マンタが見られるのは珍しいことかと尋ねると、「サンセット・フィッシングのこのポイントはマンタがよく来るのでダイビング・ポイントでもあるらしく、サンセット・フィッシングに来ると大抵マンタが3、4枚はいるよ。でも今日は10枚くらいいるみたいだからすごくラッキーだよ。」と言われました。

マンタのツアー以外でマンタが見られたのは滅多になかったので喜んでいたら、「運が良いとマンタだけじゃなくてイルカも大抵出てくるよ。」とのことでした。

マンタに興奮する我々の為に、スタッフもマンタがくるっと回転したりボートに近づく度に、「ほら、あそこを見て!」とか「マンタが来たよ!」と教えてくれるので、なかなか釣りに集中出来ません(笑。

しかも今度は「ドルフィン!」と叫び出したので指差す方向を見てみると、(釣りをしながらなので写真には撮れませんでしたが)本当にイルカが数匹いて、少し離れたところをずっと泳いでいました。

マンタの群れは1時間くらいずっとヒラヒラとボートの近くを舞っていて、おまけにイルカも数匹出て来たので、魚を釣りたいのに全然集中出来なくて、マンタやイルカを撮影しようと手を緩めた瞬間に餌を食べられたりで、スタッフらと一緒に「マンタとイルカは絶対にわざと近くに来て僕たちの釣りの邪魔をしてるよねー!」と大笑いでした。

あたりは結構あって、下手すると錘が海底にヒットした時点で食べられてしまうくらいの速さで、海底から少し引き上げようとした時点でググーっと重さを感じて即糸を上げても逃げられた後という繰り返しで、日が沈むまでに合計で30回近く餌を食べられてはスタッフにつけ直してもらいました。

さすが界隈で30年近いキャリアがあるキャプテンだけに、魚がいる場所をよく分かっているみたいでした。

日が沈んで一番釣れる時間帯になると、イルカの姿が見えなくなったのでスタッフにそう言うと、「暗くなって君たちには見えないだけでまだ近くを泳いでいるよ」と言われました。

モルディブ人は本当に目が良いですが、もうマンタもイルカも都会で暮らす我々には見えないので、そろそろ釣りに集中することに。。。

集中し始めた途端、旦那さんが一番に釣り上げましたー。

大きなサージョンフィッシュで、続いて今度はグリーン・ジョブフィッシュ(アオチビキ)を釣り上げました。

深いところにいる魚なのか、ハウスリーフでは見かけたことがない個体でした。

と、突然私のラインがググーっと引っ張られたので、必死に引き上げようとしましたが手袋がないので全然引きが強くて指に食い込んで痛くて引っ張れないので、スタッフに引っ張り上げてもらうと、より大きなグリーン・ジョブフィッシュでした。

モルディブ人スタッフの多くは釣りは引っ張り上げる時が一番楽しいと思っているみたいで最後まで私に引き上げさせようとしてくれましたが、非力の私はヒットしてかかった瞬間が一番楽しいので、引き上げる作業はスタッフに手伝ってもらいました。

我々に続いてスタッフ2名も順に魚を釣り上げて、まだ釣れていないのはキャプテンだけになりました。

と、そこへキャプテンが叫び始めて、どうやら大物がかかったみたいで見てみると。。。

ようやく自分もヒットしたぞ〜!と興奮のあまり、なんとリール(輪っか)を海に落としてしまったそうで、ちょっと恥ずかし顔のキャプテンでした。

無事リールは回収出来ましたが魚には逃げられてしまい、恥ずかしいのとまだ自分だけ釣れていなくて悔しいのとでモルディブの言葉でブツブツ言う姿が、なんかご近所の仲良しのおじいちゃんみたいな感じで可愛かったです(笑。

と、またまた私がヒットしたと思って、ぐっと上げてみたら、どうやら珊瑚に引っかかってしまったらしくて、スタッフに「ごめんね」と謝って渡すと、上下に揺らしたりして上手に珊瑚からリリースして無事引き上げてくれたので、すごい!ありがとう!とお礼を言うと、「僕、器用なんだよね。」と自慢げに笑っていました。

と、そのスタッフが今度は「ヒットした!」と言うので釣り上げた成果を見てみると、古い珊瑚なのかボロボロの小さな岩の塊だったので、皆で大笑いでした。

続いて旦那さんがまたレッド・スナッパーを釣り上げたので、おじいちゃんキャプテンを見てみると、柱の陰で悔しそうな顔をしていました(苦笑。

と、そこへ汚名挽回とばかりに「大きな魚がヒットしたぞ〜!」と大興奮で叫び始めたおじいちゃんキャプテン!

しばらく格闘の末に無事大きなレッド・スナッパーを釣り上げたおじいちゃんキャプテンは私の前に来て嬉しそうに見せると、「ピクチャー?ピクチャー?」」とポーズしまくり(笑。

ずっとカメラ目線でポーズし続けていたので、大丈夫!ちゃんと撮ったよ!と写真を見せると、満足そうに笑ってくれました(笑。

皆が満遍なく釣れたところで、そういえば今回はバナナフィッシュを釣ってないねと言うと、「なぜ拘るの?」と聞かれたので、いつも旦那さんがバナナフィッシュばかり釣ってはリゾートのスタッフから「不味いから」とリリースされていて、ハズレの魚だから釣り上げたらマイナス・ポイントなの、と言うと。。。

スタッフは、「違う違う、全然不味くなくて美味しいんだよ。一番簡単に釣れる魚でよく食べているから皆ありがたみがなかったり飽きているだけで、僕らは大好きだよ。」と言っていました。

すると直後にまたキャプテンにあたりがあって、釣れた魚が。。。

バナナフィッシュことヨスジフエダイで、キャプテンが「君がバナナフィッシュの話なんかするからだー!」と嘆いていました(笑。

最後はキャプテンが小さなスナッパー、旦那さんもスナッパー、スタッフ2名もスナッパーで、そして私がバナナフィッシュで笑われてフィニッシュとなりました(笑。

6時55分にノヴァに向けて出発です。

帰りにこちらの用紙に記入して、どの魚を朝昼晩どこのレストランでどんな風に調理と味付けを希望するか、書き込むようになっていました。

そしてこちらが本日の収穫です。

スタッフが全員の成果を見て、キャプテンの名誉の為にか、「一番大きな魚は、キャプテンが釣り上げたレッド・スナッパーだねー!」と発表した後で、私の隣に来てこっそり私に耳打ちして、「本当は君が釣ったジョブフィッシュが一番大きいけど内緒ね。」とウィンクして笑っていました。

帰りも25分くらいでノヴァに戻りました。

スタッフに「ありがとうございました。またね。」と挨拶をしてレストランへと向かいます。

ジェッティからの島の眺めはキラキラです。

7時半過ぎと我々にとっては遅めのディナーなので(笑。

足早にソウル・キッチンに向かいました。