Three to Four (original) (raw)

大作から目を背けたおかげで今年の消化ペースはかなり良い。せっかくペースがいいのでこのままいきたい。というわけでメタファーはスキップに決定! もう少し時間的にも精神的にも余裕のあるタイミングを探してやることにしたい。100時間超えのゲームって結構キツいんだよな。

7月

Inverted Angel

自分の恋人を名乗る見知らぬ女が家に来たら。彼女はいったい誰なのだろうか。進行の途中で挟まる自由入力パートによって正体と目的を探るテキストADV。自由入力で進むといっても、正確には選択肢の表示されていない上で選択肢を選んで分岐するといったふうで、生成AIで物語をつくっているわけではもちろんないので、ストアページにも明記されているが、誤解なきよう。雰囲気は「ドキドキ文芸部」と「Needy Girl Overdose」あたりをイメージしてくれれば、同じようにややホラー残虐描写とメンヘラ描写がある。ゲームプレイは終始インターホンを介した彼女との会話のみというミクロなものでありながら、分岐ごとにあまりにも大きく変貌していく風呂敷の拡がりは驚嘆の域。推理テキストADVにおいて選択肢が提示されないことの難しさと面白さを再確認させてくれた。ていうかめちゃくちゃ難しい。

言葉にできることなんて、考えていることのほんのひとかけら。人間同士が隅から隅まで完全にわかり合うことは無理だけど、お互いコミュニケーションを取ることで、少しずつでも理解していこうよ。朝焼けはまだ来ないんだから。

Hookah Haze

アクワイアによる、Coffee TalkフォロワーのテキストADV。舞台は秋葉原にある期間限定のシーシャ屋。ボリュームは数時間程度とかなりコンパクトだが、アクワイアによる安定してクオリティの高いピクセルアートと、ついつい聴いちゃうチルいサウンドトラックと満足感は高い。もう少し会話のボリュームがあればもっと良かったが、シナリオもまとまっていたように思う。全ヒロインに渡って、生きづらさを抱える彼らの救済の物語。個人的にはこころのシナリオが特に感情移入できた。

428 〜封鎖された渋谷で〜

昔プレイした記憶があるが、そのときは全クリアはしていなかったので、数年Steamで積んだ上で今年ようやくプレイした。一見まったく関係ないように見える複数のキャラクターのストーリーが、やがてひとつに収束していくシナリオはやはり秀逸。

隠しシナリオの条件等々はマジでゴミ。このゲーム自体が発売された時代が時代なので許されているが、現代であんなめんどくさいし性格の悪い隠し要素なんか実装したらユーザーはキレてる。というかキレた。そもそも前回プレイしたときもこれがうざすぎてコンプせずにやめた気がする。

あと、改めて読むと、あんまり本編のテキストが肌に合わなかった。なんかずっと小ボケしてるんだもの。奈須きのこのカナン編はかなり好物のテキストだったのだが、世間的には逆にカナン編不評だよね。だいぶ味付けが違うのでさもありなん。

8月

喫茶ステラと死神の蝶

実はゆずソフトのタイトルで全ヒロインぶんプレイしたことは今までなかったので、本作が完全クリアした初のゆず作品ということになる。良くも悪くも安定していつものゆずだなって感想。キャラクターも可愛らしく、シナリオもわかりやすく、ユーザビリティもよく考えられている。それでも何か飛び抜けたものはなかったかな。まぁゆずソフトにそういった劇的なモノを求めている客層はたぶん存在しなくて、「いつもの味」を出してくれることは案外重要だったりするんだが。

ユニコーンオーバーロード

ヴァニラウェア最新作。今年リリースされたわけだけど、すぐには手をつけられなくて半年くらい経ってからようやく触れた。

ルックからタクティクスとかシミュレーションRPG的なゲーム性と思えるが、本質的にはデッキメイクの部分がゲームのメイン。高難易度でやらなかったことも影響したかもしれないが、部隊をあっちにやってこっちにやってみたいな戦術的な部分とかユニットの育成考察方面での深みはあまり感じられなかった。そういった意味では、FEやFFT的なSRPGとはちょっと楽しみ方が違うかな。デッキメイクゲーは本当に沼で、際限なく時間が溶けるので、それに気付いてからはやや早足でクリアまで進めてしまった。デッキメイク以外のゲームプレイは結構反復的な要素が多く、終盤になってもやること自体は変わらないので、少しモチベーションが落ちてしまったというのもある。シナリオも、王道といえば聞こえがいいが、拍子抜けしてしまうくらいにストレートなので、いまいち評価のしづらい部分だったりする。

とはいえ、スタジオ恒例の美麗なアートスタイルとベイシスケイプサウンドトラックは一線級だし、「王道すぎる」と評してしまったが、FE エンゲージみたいに及第点の王道にすら劣るシナリオなわけでもなく、間違いなく今年を代表する出来ではある。寝食を忘れ没入してプレイもしたし、今後もこういったタイトルがぜひ出ていってほしい。

IMMORTALITY

「Her Story」「Telling Lies」のサム・バーロー作品。マリッサ・マルセルという女優が過去に出演しながらも、なぜか公開されることはなかった3つの映画を探求し、なぜ公開されなかったのかを突き止めるみたいな内容のゲーム。

過去作と同じく実写のクリップを見ることがゲームプレイなわけだが、本作はクリップ上で出たキーワードを検索して新しいクリップを探すのではなく、物や人をクリックすることで別のクリップにジャンプして進めていくことになる。プレイフィールはユニークだが、過去作と違いジャンプするクリップが選べない点はかなりランダム性というか総当たりしている感覚があって、前作であった「この話の流れならば、このキーワードは重要なはずだ」という推理はまったく実感できず、中盤までは雲を掴んでいるようなプレイフィールだった。本作の核心についても、ギミック含め驚きこそあれ、「あぁ、そういうやつね……」といった感じで、ちょっと浮世離れ(濁し)しているところがあんまりすんなりとは飲み込めなかった。

「Her Story」にとても感動したが「Telling Lies」がだるすぎて投げた身としては、本作次第でサム・バーローの今後を追うかどうか決めるつもりだったわけだが、まぁ難しいところだな。本作のように考える余地がなくなっていくと、もはやそれはゲームなのかという点が顕在化していく。3本の映画がエンタメ的に面白かったなら、また話も変わったのかもしれないが。

魔法使いの夜

約10年のときを経て、ボイスがついた「魔法使いの夜」。買ってはいたけど、FGOでコラボイベントがあったので、それを機にプレイした。

オリジナル版が発売されたときはボイスがないことはさほど気にならなかったし、むしろこの美麗なアートとサウンドトラック、脅威の演出を楽しむためにボイスは邪魔だなとすら思っていたけれど、いざボイスがつくと、これはこれでしっくりくるというか、よりまほよが色付いたなと感じられた。青子役の戸松遥も、有珠役の花澤香菜も、草十郎役の小林裕介も違和感なくて素晴らしい。個人的にベストキャスティングは金鹿役の安済知佳。つっけんどんながら、内の優しさが隠しきれていないニュアンスがよく表現されていたと思う。久万梨金鹿がすでに絶滅してしまった鳥について語る、「消費文明」がテーマの魔法使いの夜らしいエピソード「マーサ」は、オリジナル版プレイ時もまほよベストエピソードだったけど、ボイスがついたことでより感傷的になれた気がする。

しかしオリジナル版をプレイしていたときは、まさか10年経っても続編が出ていないなんて思っていなかった。自分の過去のツイートを掘ったらネタで「10年後っすかね」みたいに言っていたけど、10年後でも影も形も存在しない。いやー、笑えませんね。現時点で劇場アニメーションが告知されているけど、ゲーム続編自体の進展は、月姫リメイクの残りが控えている以上、今後10年はほぼ確実に出ないことが決まっているといってもいいでしょう。ははは。

ていうか魔法使いの夜2に関してはまだ完全に手付かずってことでしょこれ。てことは10年後とかですかね…

— gro (@igro34) 2014年10月10日

9月

ファミコン探偵倶楽部 笑み男

ファミコン探偵倶楽部の完全新作が出るなんて、これだけで今年はかなりヤバイ年だった。一応シリーズのBS探偵倶楽部を抜けば、35年ぶりの完全新作ということで、ちょっと脳がバグる。

泣いている少女のもとに現れ、笑顔の紙袋を被せてくる男という都市伝説「笑み男」を巡る事件が展開する本作。探偵事務所の3人が総動員で事件にあたることになり、かなり連帯感を感じられて良かった。あゆみちゃん視点の操作パートもあり、もはやそれだけで感無量といったところだったり。

過去作でもわりとそうだったが、本シリーズは本格推理モノというよりはいわゆる社会派とか2時間サスペンスモノってスタイルを貫いていて、あんまりプレイヤーが推理する余地はなかったように思う。随所随所でこちらが本当に理解しているか確認はしてくるが、それはあくまで「話聞いてた?」レベルのことで、発想を飛躍させてたどり着くものでもない。

物語の着地点、事件の真相についてだけど、発売前のインタビューでプロデューサーが「賛否両論あるかもしれない結末」と発言していたが、まぁ確かになぁと頷ける結末だった。テキストADVゲームとしては、端的にいってかなり挑戦的な演出で、良い意味でも悪い意味でも度肝を抜かれたという表現が正しい。ただ、どうしてもプレイヤーが推理することが可能な位置になかった真実を急に眼の前に叩きつけられた感もあり、推理ゲームとしてプレイしているとちょっと受け入れがたいかもしれない。

また、35年のときを経てもまったく遜色のない小ボケもかなりクドい。シリーズ経験者なら懐かしさと変わっていなさにちょっとした感動すら覚えるかもしれないが、本作が初めてって人にとっては前時代的なボケが続くので(しかもクドい!)、苦痛に感じてしまう可能性はある。シリーズ経験者の自分ですらちょっとうざかった。

という感じであんまり手放しで褒められるゲームではなかったわけだけど、シリーズが完全新作というカタチでリブートしたことは本当に嬉しいことだし、出来れば途絶えずに新作が続いてくれることを願っている。とはいえ、気軽に人に勧めるのは躊躇ってしまうのも事実。私はおおよそ楽しくプレイできたけど、同じように満足できる人はそんなに多くないんじゃないかなぁ。テキストADVの勢いが落ちている現代とはいえ、名作傑作と呼ばれるものはいくつもあるわけで、どうしてもそれらを先にオススメしてしまう。

youtu.be

真昼の暗黒

ベオグラードメトロの子供たち」のsummertimeの前作にあたるフリーゲーム。前々作である「Coda」は、ベオグラードメトロと同タイミングくらいでプレイしたが、これはかなり積んでしまっていた。

姉と二人で団地に暮らす小学生・昼間ミサ。
しかし、ある日突然姉が大量の血痕を残して失踪してしまう。
ミサの前に現れた事件の謎多き担当カウンセラー・暮方計を巻き込み、事件は否応無しに泥沼にはまってゆく。
果たして主人公は姉を連れ去った犯人を見つけ出すことができるのか?

真昼の暗黒 - 無料ゲーム配信中!スマホ対応 [ノベルゲームコレクション]より

あらすじが既にかなり不穏だが、対象年齢R-15という情報が逆詐欺であると思えるくらいに内容は殺伐としている。グロという意味でも、エロという意味でも。SAN値というか元気が多少なりとも削られるので、疲れてるときにやるとちょっと落ち込む(?)。とはいえ、文章力は読ませるものがあって、どこに転がっていくのかまったく予想できないシナリオもとても魅力的。どす黒い話がイケるならオススメ。

現在開発中の新作がかなり難産らしく、年単位で延期してしまっているが、首を長くしてリリースを楽しみにしたい。

同開発者の新作、「未解決事件は終わらせないといけないから」をプレイしたくて、罪悪感三部作を終わらせる決意を固めた。というわけでのLegal Dungeonだったけど、なかなか難しかった。まず書類作成という体なので、硬いテキストが多く、序盤は「あれ? 仕事か?」と脳が理解を拒絶してしまった。シナリオとしてはポイント至上主義を皮肉った内容で、罪悪感三部作を名乗るだけあって、結構胸糞。「Replica」と違って、罪状や量刑が出るのでなんというかより現実味があった。

罪悪感三部作はでやっていないのは、あと「The Wake: Mourning Father, Mourning Mother」だけだが、スキップして「未解決事件~」いってもいいかなと思い始める今日この頃。

記載はプレイした順。前回は下。

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4月

ペルソナ3リロード

ペルソナ3の再装填にしてフルリメイク、「リロード」をおよそ60時間超かけてクリア。かなり最近「ペルソナ3ポータブル」のリマスターが各機種向けに発売されていたこともあり、アトラスの経営判断がマジで意味わからないと困惑したりもしたが、順当にグラフィックが良くなり、戦闘やUIなどのブラッシュアップにより快適になったことから満足感のある良いリメイクだった。

そこまでオリジナル版のテキストを覚えているわけではないが、リメイクになって各メンバーの印象がわりと変わったところがある。特に顕著なのが岳羽ゆかりで、オリジナル版はもう少しヒスな印象があったのだけど、リメイク版はかわいいのなんの。グラフィック向上のおかげか?

だいぶ苦痛だったタルタロスも、戦闘の演出強化や、即死しかなかった祝福属性とかにダメージ系のスキルが増えたり、テウルギアという必殺技みたいな要素の追加で楽しく登ることができた。生成系ダンジョンなのは変わらないので、ダンジョンとしての面白みに欠けるところは変わらずだったが、まぁそれはしかたがない。

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オクトパストラベラー2

発売日に買って約1年積んでいた。クリアまで70時間超。1は終盤のレベリングがつらくて裏ボスまではいかなかった。それに対して2は完走。ユーザビリティも演出も1に比べて大きく改善されているし、何より戦闘がしていて楽しい。順当ながら確かな進化で好感が持てる。

各主人公のストーリー内で何か一つの思惑が裏にいるという感覚があり、1よりもシナリオとしての連帯感を強く感じられたのはとても良かった。終盤の畳み掛けは凄まじく、正直まったく予想してなかったところから殴られたので衝撃が大きかった。そうか、オクトパストラベラーってこういうゲームなんだ……(いまさら)。

買い切りゲーマーが毛嫌いするソシャゲとして大陸の覇者を出してしまったので、シリーズとしての世間からの注目度は下がってしまったきらいはあるが、今後の展開も楽しみにしたい。8人の主人公が8通りながら1つに収束する物語~てのはもう2回やってしまっているので、どう差別化していくかは難しそう。

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5月

アルタイル号の殺人

魅力的な特殊設定ミステリ。テキストADVとしてさほど特別なことはしていなく数時間程度のボリュームだが、かなり満足度が高かった。キャラクターそれぞれに魅力的な個性があり、短いプレイ時間ながら印象に残った。

少し特徴的なのが、申し訳程度のおさわりコマンドがあること。これはぶっちゃけ進行になんの影響もなくゲーム的な面白さはないが、これがあることによってキャラクターの解像度を引き上げることに成功している。実装することにした判断は英断だったといえる。仮に存在しなかったら、プレイしたあとの印象はまた少し変わっていたかもしれない。

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ナユの冒険

積みゲー消化。1時間程度のボリュームのクリッカーゲーム。物量こそ少ないものの、あらゆる面での完成度がとても高く、クリッカーとして最高峰のクオリティ。クリアしてから開発の新作を調べたけど特に出していないらしく残念。

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溶鉄のマルフーシャ:Sentinel Girls

これも積みゲー消化の一環。それなりに話題になっていたローグライクなシューターアクション。1、2時間ほど遊んで満足。アクション自体にそこまで楽しさを見出せず。救いようのない世界観は魅力的。共産主義ってやっぱクソ!

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G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.9「五月雨は鈍色の調べ

白鷺に紅の羽」で登場した〇〇の夫を主役に据えた過去編。8作目にしてシリーズの目指すべき先を整理したいという意思が感じられた。予算が増えたのか、劇伴の数も増えてガラケー作品ながら豪華になった印象。悲しいことにシリーズの監督脚本を担当していた石山貴也は次作「永劫会事件」でゲンキを退社してしまうので、結果的には本作の布石は活かされなかったと思うのだが、まぁそのへんは永劫会以降をプレイしてみないとわからない。

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メグとばけもの

Steamdeckでプレイ。かなり前にフォロワーに投げられたゲームなんだけど、なかなか手をつけずにいた。いわゆる泣かせる系。バトル部分はあくまで演出的なところがあって、ゲームとしての面白さはさほどない。とはいえおかげで全体のバランスは良く、コンパクトながら綺麗にまとまっている。

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逆コーラップス:パン屋作戦

「ドールズフロントライン」のMICA TEAMが同人時代に出していたゲーム、「パン屋少女」のフルリメイク作品。長らく開発されていて延期につぐ延期だったわけだけども、今年ついに発売。プレイしてみると延期も納得の大ボリュームで、本編をただクリアするだけで80時間使ってしまった。

状況はひたすら逆境で世界観もあまりに暗いので、この長いプレイ時間モチベーションを保つにはもともとドルフロユニバースが好きでないと正直厳しいところがある。そういう面でなかなか人に薦めづらい。幅広い難易度設定ができるとはいえ、もともとのゲーム難易度はかなり高く、やりがいはあるといえば聞こえがいいが、ステルスステージの窮屈さ等、現代的でないといえば現代的ではない部分も多い。

シナリオが真エンディングに達したとしても、いまいち未完結感が漂うのも問題といえば問題。重要なところは解決していなくて、いわば「俺たちの戦いはこれからだ」風。どうしても消化不良なところは否めない。

それでもとても面白かったのは事実。セール時2000円ちょっとでこのボリュームを遊べるというは破格。SRPGはもはやニッチなジャンルになってしまったが、知恵を振り絞って挑む感覚は、このジャンル好きにはご褒美。高難度SRPGを求めているコアな層にはオススメしたい。カジュアルな層はUターンをしたほうがいい。

また本作はイースターエッグとして、UI等をリメイクに合わせた調整をした原作「パン屋少女」が収録されている。こちらは当然リメイク本編ほどのボリュームじゃないだろうが、まだ完全にノータッチ。近いうちに手を出したい。

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バニーガーデン

実質、今はなきドリームクラブの精神的続編。ようはキャバクラゲーなのだが、これはフィクションなので、現実のキャバクラと違い営業ではなく本当に恋愛に進んでいく。

胸と尻がでかい女しかいないうえ、スカートが短すぎるのでパンツは簡単に見える。こんなのほぼ風俗だろ。このゲームが友達とか知り合いのライブラリで見つけたら結構引く。手押し相撲で胸を触ったり、ツイスターゲームしたり、パンツがプレゼントできたり、結構頭が沸いてるゲームだが、一番おかしいのはASMR部分の脚本。声優って大変だなぁと思わせてくれるゲームです。

3人全員のエンディングを見ると、「次は全員同時攻略を目指そう!」とかいう現実に即せばクズ以外の何物でもないメッセージが飛び出す。散々パンツ見たりした後にいうのもなんだが、女性活動家が見たら憤死しそう。

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6月

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.10「永劫会事件

シリーズ第10弾、ディレクターでありシナリオライターであった石山貴也が開発会社を退社する前最後の作品。ある宗教団体の幹部の死から始まった世紀末の風漂う陰惨とした事件。過去作で何度も言及されてきた永劫会事件がついに明かされることになる。シリーズで何度か挑戦してきたマルチサイトな構成をさらにパワーアップさせ、本作はついに4人視点。ガラケー作品であることを考えるととても挑戦的。

これまでさんざん引っ張った永劫会事件が期待通りだったかというと正直微妙。シリーズが進むにつれ社会派ミステリの色が強くなっていった本シリーズらしいといえばらしいのだが、そのぶんミステリらしいギミックは控えめだった印象。

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九日 ナインソール

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このエントリでも書いたが、心持ちはスタンディングオベーション。過去プレイしたすべてのゲームの中でも上位に食い込む最高のゲーム体験だった。ボス戦がとにかく楽しかったので、アップデートでボスラッシュがくることを祈っている。有料でもいいので追加コンテンツとかあったら嬉しいけど、それは微妙かな。

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A YEAR OF SPRINGS

性的マイノリティをテーマにしたADV。もともとフリーゲームとして配信されていたものがパッケージされSwitchに出たもの。発売当初に買ったもののしばらく積みゲーにしていたけどこのタイミングで消化。性的マイノリティである人たちへの理解の一助になるのはよかったが、翻訳(?)の部分にやや難があったことは否めない。テキストADVである以上、もっとも重視される箇所というのもあり少し残念。

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メトロイド ドレッド

「Nine Sols」で最高のメトロイドヴァニアが体験できたので、そろそろ本家をやるかということで積んでいたドレッドに手を付けた。ゲーム内時間的には8時間弱でクリア。リトライ等含めても10時間はいっていないと思う。アイテム回収とかはだいぶ放置してしまって50%もいっていない。

だいぶ評価の高い本作だが、正直いうとかなり合わなかった。そもそもメトロイドは過去作もかなり肌に合わないところがあって、あんまり完走した記憶がない。終盤は『なんだこのクソゲー!』ってキレていたし、本当に珍しくコントローラに当たりそうになった。こんなにキレたのはSplatoon2以来かも。別にボスに繰り返し負けて苦戦したとかではないと思う。長くかかったボスでも30分程度で、「Nine Sols」では3~4時間くらいかかってた。

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「返校 Detention」「環願 Devotion」のRedCandleGamesより、待望の新作が5月末についにリリースされた。過去作とは打って変わって、「九日 Nine Sols」は2Dプラットフォームのタオパンクメトロイドヴァニア。「Hollow Knight」と「Sekiro」に大きく影響を受けているとアナウンスされている通り、ルックと手触りはだいぶ「Hollow Knight」で、そこに「Sekiro」の弾きが加わったといったプレイフィール。ビジュアルは台湾のスタジオらしく道教がモチーフとなっていて、デザインにも独自性がある。(ここらへんはポケットペアも見習え)

本作はクラウドファンディングで2年くらい前に応援していて、それからずっと楽しみにしていた。先行して体験版が出たり、バッカー向けにベータテストが開催されていたりしたけど、正式リリース時の体験を初物にしたかったので、それらにも一切触れないレベルの期待の入れようだった。

アートデザインが魅力的。ケモ耳属性有

ノーマルモードを30時間ほどでクリア。結論からいうと期待以上の出来で、本当に幸せな30時間だった。ボリュームという意味ではインスパイア元の「Hollow Knight」には及ばないが、個人的には長すぎても疲れてしまうので、これくらいがちょうどよい。

どのボスも歯ごたえがあり、ボスによっては初見時『絶対に勝てない』と思うのだが、繰り返し挑むうちに完封できるようになったりして、自らの成長を実感できる。後発のフォロワー作品としてはもはやマストではあるが、ボスへ再挑戦する際の道中や、各セーブポイント(いわば篝火)へのワープなど、なるたけストレスを低減しようという試みもされている。

重要なストーリーはコミック風の演出で進む

過去作でホラーゲームながら情緒的なストーリーを描いてきたスタジオだけあって、本作も心を動かすストーリーが展開される。序盤はストーリーの説明がほぼなく、また中国文化が取り入れられた設定だけあって、漢字が多めなので日本語圏の人はちょっととっつきにくいところはあるが、話を進めればどんな目的で主人公が戦っているのかわかってくるので、ソウルシリーズに影響を受けた作品の中でもわかりやすいほうだと思う。「Hollow Knight」とかも結構ストーリーがわかりにくいところがあったが、それよりもだいぶ良い。

残念なのは翻訳のアラで、ちょいちょい気になるところがあり、翻訳としては完璧ではない。まだリリースされたばかりなので、ここらへんはアップデートで改善されることに期待したい。

個人的に観測する限りでは、特に国内では思ったより話題になっている感じはしないので、もっと売れて欲しい。海外メディアで『「Hollow Knight」以来最高のメトロイドヴァニア』とか散見したが、ほぼ同意見。高難度のアクションで心が折れないのならばぜひに。高難度とはいえ、アクションはあまりやらない私がクリアできたのだからそこまで鬼畜でもないと思う。

しかし「Hollow Knight」風のアクションと弾きの親和性があまりにも高すぎたなとも感じていて、いまだ発売されない「Hollow Knight Silksong」が果たして楽しめるのかが不安。当たり前だが「Hollow Knight」はかなりの避けゲーだったので、「Silksong」もそれに準ずるだろう。プレイヤーに攻撃できない時間を強いる避けゲーが今後どれだけ通用するのか。これは3Dアクションだけに限らず、2Dアクションの間でも今後課題になってくるのかもしれない。

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一応プレイしたタイトルという名目だが、クリアした段階でカウントしているので、この期間に遊んだけど載せていないものもある。あしからず。

1月

Fate/Samurai Remnant

コンソール向けの完全新作Fateという意味では、EXTRAぶりとなるタイトル。日本の歴史ゲーメーカーといえば右に出るものなしのコーエーテクモが、江戸を舞台にした亜種聖杯戦争を描く。

2023年の発売日からこつこつプレイしていたが、全エンドを回収してプレイに区切りがついたのは正月入ってからなので、1月でカウントさせてもらった。

今やスマホゲーム市場では知らない者はいないFateシリーズだが、買い切りのコンソール市場ではいまいちな立ち位置だったりする。そもそも格ゲーを除くと、「Fate/EXTRA」、「Fate/EXTELLA」くらいしか出ていなく、そのどちらもゲームとして見るとちょっと微妙な出来。それだけに今作はコーエーテクモのアクションと、ノウハウはあるとこが開発なのでかなり期待していた。

結論からいうとなかなか良かったのではないか。相変わらずコーエーテクモは点数をつけるとなると80点から85点くらいのゲームを出すなぁって印象なんだけど、しっかりとタイプムーンFateしていたと思うし、無双から進化していったアクションゲームの部分も爽快感と緊張感が適度なバランスでストレスは少なくなっていたように感じた。何よりキャラクターたちが好きになれたという点はキャラゲーにおいてはとても重要で、EXTELLAではなし得なかったことだ。もちろん個人差はある。EXTELLA好きの人を否定するつもりはないが。

また、改めてここだけは言及させてもらうが、相変わらずコーエーテクモのテキストライターはレベルが高い。今回はファイアーエムブレム風花雪月のチームが担当したとの話(以下リンクより)だが、その実力は存分に発揮されているように思う。本ゲームの江戸らしさを、テキストが補強することに成功していた。あんまりいいたかないが、近年のタイプムーンお抱えライター陣はあんまり打率が良くないので、仮にコーエーテクモのライター陣がしっかり参加していなければ、このゲームに対する印象も大きく変わっていた気がする。

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シーズンパスも購入しているので、今年いっぱいは楽しめそう。本記事を書いている5月段階ではすでに第2弾までの配信がされていて、残るは第3弾のみ。1弾2弾はそれぞれ数時間程度のボリュームと、あくまで本編中のアナザーストーリーみたいなていなので、それほどシリアスにはなりきれないのだが、「日本を舞台に日本のサーヴァントだらけ」という異色の舞台に映えるドリームマッチで好感触。

ファイアーエムブレム エンゲージ 邪竜の章

ファイアーエムブレムシリーズ最新作のシーズンパスの目玉、完全新規の追加ストーリーと完全新規のマップ。前作の風花雪月における煤闇の章とほぼ同じような立ち位置で、だいたい10時間くらいのプレイボリューム。

ifもそうだったけど、私のゲーム体験はだいぶシナリオを重視する傾向があって、その部分がおざなりだとあんまりモチベーションが湧いてこない。エンゲージも、ゲームシステムは歯ごたえがあってやりごたえがあるのに2周目をやる気が微塵もない。もったいないことだ。そうした前提があるので、追加コンテンツとして用意された邪竜の章も、なかなかやる気が湧かず年を跨ぐほどの放置をしてしまった。

追加ストーリーといっても、あくまで本編の設定の上での追加ストーリーなので、本編のシナリオに抱いた想いは払拭できずに遊んでしまった。ので少しネガティブ。本編に比べ難しめの難易度設定やギミック的なマップ、プレイすることで本編の遊びが拡張されたりするのは、DLCの形態としては評価できるし、今後のシリーズでもぜひ続けてほしいのだけど……。ISさんはとりあえず「異界」やめない?

ウーマンコミュニケーション

会話文の中に意図せず下ネタが入ってしまうことって、きっとそんなに少なくない。けれど、それを意識することなんてふつうはないわけで。そしてこのゲームはそんな日本語の奥深さを教えてくれる。手触りとしては、「ダンガンロンパ」と「Doki Doki Literature Club!」を合わせたようなゲーム体験。

有り体にいってしまえばバカゲーなんだけど、ただのバカゲーで終わらせないしっかりとしたストーリーがあって感心してしまった。今後街なかで予期せぬ性的ワードを見つけたとき、プレイする前には絶対に浮かばなかった感情が出てくる呪いをかけられたのだった。

2月

A Space For The Unbound 心に咲く花

『高校生活の終わりと共に、ぼくらの世界も終わるんだ。』

90年代後半のインドネシアを舞台にしたADVゲーム。美麗なピクセルアートで描かれた、滞在歴のある人からすればかなりの再現度らしいインドネシアの町並み。彼女であるラヤの姿を追うごとに終わりへと近付いていく世界。

青春の瑞々しさと切なさを、ファンタジーで味付けした出来上がり。サウンドトラックもいい調味料になっていた。進行で差し込まれるミニゲームは正直退屈で陳腐に感じがち。なのでストーリーを楽しむのが一番のメインかな。あと、道端の猫に名前をつけられます。マル。

鳥類弁護士の事件簿

一言でいえば動物版逆転裁判。革命の足音が聞こえている19世紀のフランスを舞台に、鳥類弁護士の活躍を描く。逆転裁判オマージュな要素も豊富で、シリーズファンならニヤリとできるところも多い。もともとは2015年リリースのわりと古めのゲームだが、邦訳が出たのが2022年とかなりのタイムラグがあった。そのぶん翻訳の質は良く、言語が変わると成り立たなくなるはずの言葉遊びなども、しっかり日本語でひっかけていたりする。

逆転裁判はなんだかんだ一本道のゲームで、証拠や証言が揃わないと話が進まないし、ストーリーの分岐などは特にない。そうしたオマージュもとに対して、本作はなかなか挑戦的な設計をしている。たとえ証拠や証言が揃わなくとも裁判の期日がくれば裁判は始まるし、プレイヤーの選択によって依頼人は無罪にも有罪にもなる。最終話以外ではそれほど大きな分岐とはならないが、弁護士としての自らの選択を重く感じることはできる。これは良いところでもあるのだが、悪いところでもあって、証拠証言集めについてはかなり初見殺しの装いがある。後半なんかかなりひどくて、推理すればどうこうなるものですらなく、総当たりしてメモを取り効率的にできるようスケジュールを組む以外とれる手段がないレベル。オマージュもとが親切設計だけに、余計意地悪に感じてしまった。

本作はSwitch版リリース時の2022年に一度プレイしているのだが、そのときは1つだけエンディングを見て満足してしまい、全エンドを回収せずに積んでしまった。今年に入り回収していなかったエンドをすべて見たので、こうして今年のカウントにしている。

プリコラージュ -IDOLIZED-

行方不明になったあるアイドルの消息を、SNSなどインターネットを駆使して突き止めるといった感じのゲーム。イメージ「Replica」とかと近いかな。

わりかし期待していたんだけど、少し肩透かしだった。いかんせんボリュームが少なかった。1時間強くらい? インターネット上の情報がもう少し量があって厚みがあれば印象も変わったかも。こうした情報発掘系は発掘できるものが多ければ多いだけ楽しいからね。とはいえ個人開発なので、あまり無理もいえない。

Coffee Talk Episode 2: Hibiscus & Butterfly

人気インディーADVゲーム「Coffee Talk」の続編。まさか「N1RV Ann-A」より先に出るとはな。

実は前作をプレイしたときは、「Va11 Hall-A」オマージュという意識が強く、ボリュームやシナリオの方向性としての差異にばかり目がいってしまっていたが、「2」をやってようやく、そのテーマ性について考えが及んだかもしれない。開発元がインドネシアであるというバックボーンから、その多民族性や多様性についてが語りたかったことなのかなと。「Va11 Hall-A」も、ベネズエラという環境は作中のものと似て、生死がひじょうに身近であるとインタビューで読んだ記憶がある。こうしたADVは作品を通して制作者の価値観を表現することが多く、表面的なシナリオをなぞるだけでなく、その背景にまで目を向ける必要性というか意義みたいなものが存在するなと改めて思えた。

かといって、ゲーム性という観点では前作とあまり代わり映えはなく、茶葉の種類が増えてメニューのバリエーションが変わったくらい。よくいえば、前作からの空気感とギャップがないということなので、シーズン2みたいな気持ちでプレイするとちょうどよいかもしれない。前作の延長線上の2という感じがあるので、前作履修はマストになってくると思う。

Ever17 -the out of infinity-

名作と名高いKIDのADVゲーム。PC版をDMMで買ったのはもう4、5年前。その後販売停止になってしまったようなので、なんとか滑り込みで買えたことは運がよかったのだけど、そこから長い間積んでしまった。年末くらいから重い腰を上げて、2月末にようやく最後までプレイし終えた。

伝説的傑作にしてネタバレ完全NGと名高い本作を、一切のネタバレなしでプレイできたのはかなり運が良かったと思う。とはいえ自分の中で傑作に位置したかというと微妙なところで、その理由と、ここまで時間をかけた原因は明確で、あまりにも滑り倒すギャグパートにある。感受性は人それぞれなので受け入れられた人には申し訳ないが、苦痛を感じるレベルで退屈だった。このゲームの面白い部分と釣り合っているかというのも微妙なところで、個人的にはそれを打ち消して余りあるマイナス部分であったように感じる。とはいえ、最終ルートの勢いとそのギミックは、予想していなかったのもあってとても良かった。FGOのCCCコラボ実装時、本作との舞台設定の関連性が揶揄されていた記憶があるが、プレイし終わってみると、言うほどか?って感じ。

3月

何もなし

遊んでいたものはいくつもあるけど、残念ながら3月中に終わらなかった。なので4月ぶんにまとめることにする。

既に2024年が始まってえらい月日が経っているが、2023年について振り返ることにする。積みゲーマーなので、軽く手を付けてクリアまでいってないものがとても多くて、それらにまで言及すると心が病みかねないので、とりあえずクリアまでプレイしたタイトルのみに絞る。

ちなみに、下半期の忙しさがエグくて、ほぼ前半にプレイしたタイトルである。

イハナシの魔女

2023年最初にプレイしたタイトルは、フラガリアの「イハナシの魔女」だった。リリース自体は2022年の夏頃だったので、やや旬を逃してのプレイだったが、コンソール移植よりは先に触れたので一応トレンドはおさえられたということで。

本作は王道のボーイミーツガールと、民俗学を混ぜ込んで出来上がったテキストADVゲーム。話の展開が変わる選択肢等はなく、一本道を読み進めるだけだが、そのぶん読ませるテキストと胸をうつシナリオで飽きさせない魅力がある。後半はボロボロ泣きながら進めていた。ケムコによって既にコンソールにも移植されているので、オススメ。

ファイアーエムブレム エンゲージ

風花雪月ぶりのFEシリーズ最新作。

優れたゲーム性とやりごたえのある難易度設定、美麗なキャラクターグラフィックにモーションと、褒められるべきところが非常に多い。その逆に、あまりにもお粗末に感じられる序盤のシナリオとまったく深みのない舞台設定等、プレイヤーをげんなりさせる点も多く、そのコントラストに風邪を引きかねない。本シリーズが長い間抱え続けて、今なお解決できていない課題が明確にあらわれたタイトルであったように思う。とはいえ、それらが明確になり始めたのは「覚醒」からであり、その「覚醒」がシリーズ存続の救世主となってしまっただけに、開発元のインテリジェントシステムズはそれを問題点だとは思っていない節もある。

風花雪月の重厚感のある戦記物としてのテキストと、エンゲージのゲーム性が合わされば、冗談抜きにシリーズ最高傑作として歴史に名を残すレベルの神ゲーになることを、シリーズファンは誰しもが理解していると思うが、なかなか実現しないジレンマ。次回作でなんとかフィードバックから学んでほしいところだ。別に間口の広いポップな作風を否定しているわけでは決してなく、もう少しシナリオ展開やキャラクターの発言や背景を練ってくれという話。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.5「昏い匣の上

癸生川シリーズ第5弾にして登場人物がほぼ新規というなかなかの意欲作。シチュエーションは魅力的ながら、コンパクトに収まってしまった話と少なすぎる容疑者は残念。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.6「対交錯事件

シリーズ6作目にして個人的には一番好きなギミックだった。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.7「音成刑事の捜査メモ

シリーズ常連の音成刑事とチワワをザッピングして進行する意欲作。ザッピングといいながらほぼ一本線で進み、進行できなくなったらザッピングするだけではある。話自体もタイトル通り箸休め感があった。

G-MODEアーカイブス+ 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.8「仮面幻影殺人事件

シリーズで唯一コンソールで発売された作品。当時存在は知っていたけど結局プレイできなかったので、ガラケー版の移植とはいえ、現行機向けに出してくれてとても嬉しかった。

パラノマサイト FILE23 本所七不思議

パラノマサイトはいいぞ。各所であれだけ話題になっているので改めていう必要もないが、パラノマサイトはいいぞ。癸生川シリーズの巡礼を行っていたら同じディレクターの新作が遊べるとかいう奇跡。テキストも良い、演出も良い、シナリオも良い、グラフィックも音楽も全て良い。悪いところなんてコントローラでやると一部謎解きギミックの操作が難しいとこくらい。続編絶対出してくれと思っているところに、スクエニが「前年は決算よくなかった。今後はAAAに集中して金かけるわ」とか言ってて頭抱えてる。

ゼノブレイド3 新たなる未来

わりと評判の悪さが散見されたゼノブレイド3本編。その点DLCの新たなる未来は評判いいみたい。個人的にはゼノブレイド3本編は、終盤の駆け足なところを除けばかなり面白かった。新たなる未来はもちろん面白かったが、世間の評判に賛同するほど良かったかというと微妙で、ややギャップを抱えている。というか「本編でやれ」感がやはり強く、ゼノブレイドシリーズ集大成という看板をDLCまで持ち込まなければならなかったのかと。2は本編とDLCの関係性が綺麗だっただけに、3がこの結果になってしまったことは残念でならない。

春ゆきてレトロチカ

今や国内では絶滅危惧種となっている実写ゲー。まぁどう考えても制作コストもかかるしゲームとして成立させるのも難しいのでさもありなん。セールで買ったけどそれでも値段が高いから、今後同じようなものがどんどん出るということはないと思うし、そういう意味でもプレイしてみるべきかも。ゲームとしての面白さは少し微妙なところだが、実際の役者を使って過去の出来事を振り返るという構成をうまく利用したシナリオはなかなか良かった。

ゴーストトリック

逆転裁判シリーズ生みの親、巧舟氏がDSで出した傑作ゴーストトリックが現行機向けにリニューアル。アートワークやサウンドミュージアム的な要素を抜くと、ゲーム的には追加要素が何もないリマスターだが、それでもやっぱり傑作は傑作だった。ただ、オリジナル版がDSであるため、DSだとここの操作もっと直感的だったなぁとか、DS作品のリマスターで毎度思うことをこの作品でも感じた。Wiiもそうだが、ああいった革新的な操作形態の作品はリマスターされたとしても、オリジナルに準じたプレイフィールを体験できないというのはもったいない。タッチカービィとか。

Vampire Survivors

だいぶバズってたヴァンサバ。なんかいい感じに頭を使わないのでだらだらやって時間溶けるのもわかるなぁ。追加コンテンツとか続々出ているけど自重している。

ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム

結果的にブレスオブザワイルドほどは盛り上がらなかったが、本作も歴史的傑作であることは間違いない。ゼルダシリーズファン的には、アタリマエを多く見直しシリーズのオヤクソクをあえて排していた前作よりも、よりらしさが肉付けされた本作のが好みかも。いや、どうかな、ちょっと難しい問題。発売タイミング的にあんまり集中してやれなかったので、次世代機が出てフレームレートや解像度がブーストされたならば、もう一度ハイラルの大地を旅したい。

レスレリアーナのアトリエ

かなり批判を浴びてしまったアトリエシリーズの最新作。買い切りではなく運営型で、従来の買い切りのような発表をしたらそりゃ荒れるよなって感想。

実際に触ってみるととってもクオリティが高く作りこまれていて、モバイルゲームの進化を感じられる。アトリエはライザくらいからカメラワークがうまく使われだした印象があるが、今作も存分にカメラワークが生かされている。とはいえ、モバイルでやるには発熱やバッテリーの消耗が激しいので、まともにプレイし始めたのは2024年になりPC版が出てからのこと。

おわりに

2023年はあんまりタイトルを消化できなかったが、2024年は今のところ良いペース。期待作も多くて、いい年になりそう。まぁ豊作でもプレイ時間が確保できなければ何の意味もないんだが。