「源氏物語」は平安時代の週間文春か (original) (raw)
光る君へ
前回は、NHKの大河ドラマ「光る君へ」に関連して「源氏物語」について書くつもりが、高校の古文の授業から展開して ”イントロクイズ” で終わってしまいました。
今回も似たような流れになるような予感が…。
「源氏物語」との接点
古文の授業
大部分の方は、「源氏物語」との接点は古文の教科書や参考書だと思いますが如何でしょうか。
古語辞典と参考書
現代語訳
古文の教科書以外で接したのは、父の書棚にあった「源氏物語」の現代語訳を中学生の時に読んだ程度でした。
勿論、全部ではありません。最初のほんの2,3ページです。
源氏物語(中学生の時に読んだのは上巻でした)
現代語訳は、与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子、瀬戸内寂聴などあるようですが、私が接したことがあるのは、父の書棚にあった与謝野晶子と円地文子です。
個人的には現代語訳にしても取っつき難かった記憶があります。
下記のサイトが参考になりました。
あさきゆめみし
「源氏物語」を通しで読んだのは、連れの持っていた大和和紀さんの漫画「あさきゆめみし」です。
少女漫画、と言うなかれ。一気に読んでしまいました。
ネットで検索しましたが、
あさきゆめみし 完全版 大和和紀 講談社(出典:下記WEBサイト)
人物が、もっと ”少女漫画” ”少女漫画” していたような記憶が…。
更に検索。
そう、これです。1979年、作者の大和和紀さんが30歳そこそこの年齢。
全13巻の「あさきゆめみし」単行本(1982年)です。
取っつき難かった古典が身近になりました。
余談ですが、妙に印象に残っているのは ”末摘花”。
あさきゆめみし 末摘花 大和和紀 講談社(出典:下記WEBサイト)
日出処の天子
因みに、当時連れが持っていた山岸涼子さんの「日出処の天子」も一気読みしました。
この展覧会見たかった。
映画「新源氏物語」
次いで、大映の1961年(昭和36年)の映画「新源氏物語」。
新源氏物語(出典:映画.com WEBサイト)
「光る君へ」の絡みか、1月にNHKのBSシネマで放送されていたので、ご覧になった方もいらっしゃるのでは。
大映
座頭市シリーズ、眠狂四郎シリーズは子供のHansも知っていましたし、大怪獣ガメラも大映の映画です。
光源氏が市川雷蔵、葵上が若尾文子、藤壺に寿美花代等々、当時の美男美女が勢揃いしています。
社会人になってからレンタルで観ました。
「デューン/砂の惑星」との類似点
如何せん、長大な原作を1時間 42分の映画に収めただけに駆け足のきらいがあります。
下記のブログで一度触れましたが、1984年、デイヴィッド・リンチ監督の「デューン/砂の惑星」が2時間20分という尺に窮屈に収めたように。
2021年の「DUNE/デューン 砂の惑星」は一本に収めることはせずにPart2も作成して無理のない作りになっていますね。
源氏物語は平安時代の週間文春!?
話を戻します。
ここから映画「新源氏物語」を観ての個人的な感想になります。
光源氏ファンの方にはお薦めしませんが、もし読まれる場合はカール・オルフのカルミナ・ブラーナをBGMに読み進めてください。
タイトルの前に「昭和三十六年度 芸術祭参加作品」と出てきます。
が、文春砲で大騒ぎしているようなゴシップ、スキャンダルのオンパレード。
否、現在の文春掲載記事の方が可愛らしく思えるほどの光源氏の行為。
第一回の直木賞を受賞した川口松太郎の原作ですが、奇しくも週間文春に連載されていたとのこと。
この映画を観る限り、紫式部が見聞きした周囲のゴシップ、スキャンダルを書きとめ、光源氏の名で集大成したのが「源氏物語」かも、と。
当時の平安貴族は、身に覚えがあったり、ひょっとしたらあの人の事ではないかと想像したり、ドキドキしながら読んでいたのでは…。
また、脱線しました。
今回は以上です。