読書の夏 その2 (original) (raw)

また本を読めた。

「クラスメイトの女子、全員好きでした」

クラスメイトの女子、全員好きでした (集英社ノンフィクション)

「殺人出産」

殺人出産

「クラスメイトの女子、全員好きでした」
以前図書館で見かけた時、単行本の装画がかわいくて惹かれた。借りるか迷ったが、最終的には借りなかった。
「もしかすると少年時代の思い出したくないことまで思い出させられる内容かもしれない・・・」と尻込みして。
その後、テレビドラマ化されたらしいと知り、面白いんだろうなと思って借りてみた。
おもしろかった。
私は好きだった。
私はこういう本、好きだ。

ただ、お下品な文章がちょくちょくあるので、女性にはウケない気がするし、女性にはお薦めしない。潔癖な男性にもお薦めしない。
少年時代のエピソードで語られるお下品たちは大目に見てやってほしいところではある。
各章のラストに成人後のエピソードが語られ、たまに大人の下ネタがぶち込まれる。全章ではないので頻度は低いが、その下品部分については、それが職場等での発言なら完全にセクハラでアウトだと思う。
職場の発言ならアウトだが、著作物の中だとどうなのだろう?
私は猥談には一切参加しないクチで、私が輪に入っていなくても周囲で猥談が始まると「困ったもんだ・・・」と思う側だったのだが、この本の下品部分には大して拒絶感は抱かなかった。
この本全体のテイストがそうさせているのかもしれないし、「読みたくない人は読まないでいいんですよ」という、自分に選択権がある状態で読んだ物だからかもしれない。

まあでも、下品な話が嫌いな人はこの本は手に取らないで良いと思う。
私は好きだったが。

読後も、テレビドラマは観ていない。本で読んだこの感じが好きだったので、映像のは今後も観ないと思う。(テレビドラマ版は、本には無かった「盗作騒動」の設定が加えられているらしいし。)

私が一番好きだったのは「金的に始まり金的に終わる恋」だった。
この章のマドンナ少女の背中に手を当ててあげたくなった。

「宇宙で一番美しい嘔吐」も「ああ、いい話だね・・・」と思って読んでいたのだが、その章のラストにびっくりした。ちょっとだけ残念だった。

最初の方でも少し触れたが、この単行本の装画(=表紙&裏表紙のイラスト)や挿画、かわいい。超かわいい。
すごく好きだ。
描き手は北村人さんとのこと。備忘録がわりにここに記しておこう。

「殺人出産」
この作家さんの本、これまでに何回も色々と図書館で借りたのだが、ページを開けずにいた。
せっかく借りてもいつも後回し後回しにしてしまい、いつも読めずじまいで返すことが続いていた。
今回、初めて読めた。
表題作、すごい物語だった。
未来であれば、無くはないかもしれないと思わされるのが怖い。私が生きているうちはさすがに無いと思うが・・・。(わが子が生きているうちもさすがに無いと思うが・・・。)
こういう物語を考えつくのがすごい。
怖い物語だった。