石英ガラス内部にデジタルデータを数億年保存する技術 日立と京大が共同開発 (original) (raw)
日立製作所は9月24日(月)、京都大学工学部の三浦清貴研究室と共同で、石英ガラスの内部にCD並の容量のデジタルデータを記録・再生する技術を開発したと発表しました。この技術により、数億年以上にわたるデジタルデータの保存が可能だとしています。
石英ガラスの内部にフェムト秒パルスレーザーを照射するとドットが形成され、そのドットを1、ドットが生じない部分を0としてデジタルデータを記録します。今回開発した高速高密度記録技術では、レーザーのパワーやドットの間隔、深さ方向の間隔を最適化。CDの記録密度を上回る密度での記録に成功しています。
再生については、市販の光学顕微鏡を用いて再生する技術を開発しています。デジタルデータを記録した石英に対し、数億年以上の保存期間に相当する高温劣化加速試験(摂氏1000度で2時間の加熱)を行った結果、劣化することなくデータが再生できることを確認したそうです。同社では今後、実用化を目指して実証実験を進めるとしています。
研究の成果は、9月30日(日)から10月4日(木)まで東京・日本科学未来館で開催される、光メモリーや光データストレージに関する国際的なシンポジウム「International Symposium on Optical Memory (ISOM2012)」で発表される予定です。
▽ ISOM