炎水 | えんすい (original) (raw)

炎水(えんすい)は中目黒の和食店。駅から少し離れ、飲食店が無さそうな所に店を構えている。

8人掛けの白木のカウンターと個室。大将は気さくな人で、場が和む。

f:id:himon-ya:20241013093637j:image
f:id:himon-ya:20241013093650j:image
f:id:himon-ya:20241013093633j:image
f:id:himon-ya:20241013093641j:image
f:id:himon-ya:20241013093645j:image

この日は松茸尽くしのコースだった。大将は仕入れの際に余り注文は付けずに、届いた食材を見てから調理を考えるそうだ。松茸も、複数の生産者から仕入れたものを使い分けている。

先付は、6時間蒸した鮑に、胡麻豆腐と若芽と松茸。鮑は柔らかさと弾力感が両立している。

f:id:himon-ya:20241013093723j:image

前菜は、全国各地より取り寄せた野菜を、様々な調理法で盛り付けている。八寸みたいな感じがする。

f:id:himon-ya:20241013093744j:image

SP(スペシャル?)と題した皿は、気仙沼の吉切鮫ふかひれを唐揚げにして、蒸したご飯と合わせている。とても熱く舌が火傷しそうだったが、印象的だった。

f:id:himon-ya:20241013093803j:image

ここで削った鰹節が生で、その後、出汁がそのまま供され、味の基調を知る。

f:id:himon-ya:20241013093823j:image
f:id:himon-ya:20241013093828j:image
f:id:himon-ya:20241013093818j:image

鱧と松茸の椀。鱧は夏の魚だと思っていたが、この時期も意外と有るそうだ。鱧の骨切りは完璧。松茸の香りが良い。出汁は上品な薄口。

f:id:himon-ya:20241013093845j:image

お造りは、明石の活〆真鯛と鹿児島出水の墨小イカ真鯛は松茸で挟んでいる。お造りの素材には微かな弾力感が有る。

f:id:himon-ya:20241013093926j:image
f:id:himon-ya:20241013093931j:image

徳島県の白甘鯛は、衣を少し立たせた焼き方。紀州備長炭胡瓜の南蛮漬けを添えて。

f:id:himon-ya:20241013094002j:image
f:id:himon-ya:20241013094007j:image

箸休めと題して、薄く切ったすだちを浮かべた手打ちそば。出汁が上品。

f:id:himon-ya:20241013094037j:image
f:id:himon-ya:20241013094042j:image
f:id:himon-ya:20241013094033j:image
f:id:himon-ya:20241013094050j:image
f:id:himon-ya:20241013094046j:image

鴨ワンタンは、フランス料理のようなインパクトを狙ったものでなく、優しい味わい。これも松茸で香りを付けている。

f:id:himon-ya:20241013094107j:image

締めは松茸ご飯。そのまま食べても良いし、いくらや和牛しぐれ煮を掛けて楽しむこともできる。量がかなり多いが、食べきれなかった分は、お握りにお土産にしてくれる。

f:id:himon-ya:20241013094126j:image
f:id:himon-ya:20241013094130j:image
f:id:himon-ya:20241013094134j:image

デザートはシャイン マスカットとババロア。和食らしい優しい味わい。

f:id:himon-ya:20241013094147j:image

僕は普段余り松茸を食べないので、こういう松茸尽くしは新鮮な体験だった。料理は上質な素材を確かな腕で調理している。

二人で118,000円。明細を確認しなかったが、松茸尽くしという以外に、酒の値付けも高めだろうか。

料金を考慮すると、再訪は躊躇してしまう。

8/10

【公式】 日本料理 炎水