その548:国府関団地【バースデー千葉8/8】 (original) (raw)
*基本データ
場所:千葉県茂原市河野関
行った日:2023/02/12
廃墟になった日:2017年には廃止が決定されていた
詳しく:全55戸からなる県道14合線沿いの公営住宅跡地。1970年に建てられた。
*評価
怖さ:★★☆☆☆
廃れさ:★★★★☆
見つけやすさ:★★★★☆
*あれこれ
やっとバースデー千葉編は終了です。去年の誕生日記念はその455:廃アパート&ホテル山水【バースデー長崎7/7】 - 廃墟ガールの廃ログで終わりのようですので、1記事パワーアップしていたということになります。(cf.バックナンバー→その541:未成ホテル【バースデー千葉1/8】 - 廃墟ガールの廃ログ、その542:ホテルピア【バースデー千葉2/8】 - 廃墟ガールの廃ログ、その543:パチンコ店跡【バースデー千葉3/8】 - 廃墟ガールの廃ログ、その544:廃マンション【バースデー千葉4/8】 - 廃墟ガールの廃ログ、その545:白鳥【バースデー千葉5/8】 - 廃墟ガールの廃ログ、その546:店舗跡【バースデー千葉6/8】 - 廃墟ガールの廃ログ、その547:真名団地【バースデー千葉7/8】 - 廃墟ガールの廃ログ)
有終の美、大トリはその547に続き廃団地。真名とは違い、こちらは完全にどなたもお住いではありません。ぽつんと露天風呂を横目に、お目当てまでてくてくします。(cf.露天風呂→その8:池島【画像大量】 - 廃墟ガールの廃ログ、その464: 【狂気ぶた大量】 2MTD-9 - 廃墟ガールの廃ログ)
ところどころ歯抜けになって正方形型に空いている区画は取り壊された更地スペースなのでしょう。さあ始まりました。
まずは独立平屋借家系から。こじんまりした平屋が建ち並びます。時間帯がハイパー逆行を生んでいます。ゴーストがはっきりと見えます。
ここで唐突に型板ガラスセレクション。この団地の魅力はありえないほどの型板ガラスのラインナップです。統一して同じガラスが使われていると思いきや、歩けば歩くだけ、何種類もわんさか見つけられます。①つた柄。
ちょっぴりデザインの異なる平屋です。1面の窓が特徴的。
その547で嫌というほど団地がなぜ好きか、心惹かれるかは書きましたので割愛しますが、ほらこのように、トタンで出っ張った部分はもしかしたら住民の方が利便性や暮らし方の変化によってご自分で増築をした名残かもしれず、こういう箇所に萌えるわけなのです。
すかさず型板ガラスセレクション。②よぞら柄です。
コードやメータが外れ放題です。
閉じ込められた換気扇。
の隣に出ました型板ガラスセレクション。その③きらら柄です。たぶん初めて見ました。
平屋、平屋、平屋です。真名はメゾネットでしたが、こちらは1階建てです。なんにせよ最高なのです。
木造の出で立ちをしっかりしています。
奥へ進むと――??
形態が変わりまして、横続きの団地になりました。歓喜です。いま廃団地カテゴリを見返しましたら、意外とこのタイプは初めてでした。廃墟ガールがガールだった頃、その79:住居跡【松戸市】 - 廃墟ガールの廃ログなんかはご近所にありましたがやはり独立平屋なので、横続き借家はどうしても『僕だけがいない街』のイメージです。したっけ!
型板ガラスセレクションがはかどります。④みずわ柄。水面、ということでしょうか。若干アメーバのようです。
⑤さらさ柄。アンノーンがたくさんいます! しかもすぐ下はよぞら柄。さらさ×よぞら。かわいい女の子コンビの日常系アニメかもしれません(?)。
廃の欠片集めもはかどります。
よくわからなくなってきました。団地本体そのもの自体は同じなのです。窓の割れ具合か、壁のひび具合か、コードの舞い具合か、ドアをどこかで交換したのかデザインが違ったり、団地の真骨頂増築エリアがあったり、その個体差を繰り返します。無限に繰り返します。アドレナリン大放出です。
たまに空いている窓の中を覗いてみたりもします。(といってもここを激写したのはわたしではありません。身長の関係でここは覗けませんでした)
団地、団地、団地です。やはり団地団地レボリューションなのです。
ガラスに写っているのは廃墟ガールのシルエットですのでご安心ください。
あらかわいい。スナックや純喫茶の入口のようなドアです。そこを飾り立てる蔦。そうしてふんふんとご機嫌に眺めていたら、真名団地同様内側に緑が育っているのに気づくわけです。廃れた人工物を見て生命力の凄まじさを実感するというのは面白いですね。
ここにも増築エリアの号室が。
窓はよぞら柄でした。よぞらの割合多めです。ちかちか光る星がかわゆいです。
とここでテンションが最高潮を迎えます。声くらい上げていたかもしれません。その389:【暗渠ハンター】店舗跡【玉川上水】 - 廃墟ガールの廃ログでも書きましたけれど、オタクは自身の追う対象物の至高に出くわした際、キレるのです。「え?! ねえ待って?!」くらいは言っていたかもしれません。
そもそもなかなかの規模の増築スペースなのですけど、そのスケールにも衝撃なのですけれど。型板ガラスセレクション⑥ばら柄です! きらら柄同様初めて出会いました。レアではないですか?! ガラスに直に刻まれた模様でこんなに繊細なことができるのかと感心してしまいました。すごいです。
廃アンテナもあります。
自然とため息が出ますね。
すかさず型板ガラスセレクション⑦……ですが、あら? これはなに柄でしょう、参考にさせていただいているサイトに例が載っていません。右の大きいところはみずわ柄ですが、ドアの小窓はなに柄でしょうか。定規を使わず、利き手と反対の手で、目をつぶって描いたマス目、のようです。
団地に次ぐ団地で、目が飽和してきました。そこにタイミングの良いスパイスが現れます。
先程迎えた最高潮のテンションは優に新記録更新をしました。なんと公園が敷地内にありました。当時はきっと住んでいるキッズだちで溢れかえっていたのでしょう。団地だけでも最高なのに、さらに廃公園まで。どこまでおもてなし精神があるのでしょう。
鉄棒、ブランコです。鉄棒はコの字型に配置されています。ついでに向こうのオレンジの建物もやってませんでした。
廃ごみ捨て場もあります。これは撮ってもらった写真です。不揃いのくたびれたタイヤが哀愁を誘います。
シーソーもあります。長いことこの角度で止まっていそうです。
これも撮ってもらったものです。お気に入りです。
よい休日のながめです。ここであたたかいカフェオレなどを飲みながら過ごしたいですね。
数々の増築エリアを見ましたが、これが1番自由でした。もう離れです。本体と切り離されてしまっています。撮り忘れましたが中にはコート掛けのような丸みを帯びた等間隔のぽっちがついていて、なんとなく子供部屋だったのかなと予想しました。要は住んでいてお子さんが大きくなってきたので、子供部屋をDIY! といった具合です。
つた柄の型板ガラス、みやまの透かしブロック、背景に電線、絵になりすぎです。ところでここをひとつだけ透かしブロックにする必要はあったのでしょうか。
廃墟になったあとのセカンドライフを木の幹として送っているドアもありました。お気に入りの1枚です。
前回の真名団地は、こちら国府関に比べるとまだきちんと最低限の型を守っていたように思います。少なくとも離れを造ったりドアを変えたりしている号室はありませんでしたので。真名団地がカバンや靴までもが指定の私立高校だとしたら、こちらは私服の公立高校、といったイメージでした。
最後の最後にこの全体地図を発見しました。39、右端から攻めた流れです。40はもう更地でした。ただこれは地図を知らずにわくわくしながら積極的に団地と団地の間を迷いに行ったほうが楽しめたと思うので、結果オーライです。
十二分に楽しみました。もう行ってから1ヶ月半も経ってしまいましたけど、これにてバースデー千葉、終焉です。