ユニタス 6498-1 手巻きムーブメント (original) (raw)

ユニタスの手巻きムーブメントを積んだ時計は過去多数存在した。

今回モンブランを購入する際には、以前使ったことのあるエベラールトラベルセトロビトレの左利きを探したが、現在市場に全く流通しておらず、右利きでも状態が良いものは強気の価格設定であった。ちなみに最終の日本定価は60万円もしているようだ。

(私が以前に買ったときは新品平行品で13万円程度で日本定価が24万円ほど)

以前はユニタスを積んだ時計は山ほどあった。初期のパネライのラジオミール、ルミノール、LACO、エベラール、EPOSなどなど。比較的低価格な軍用的な大型手巻き時計はほとんどユニタスだったとも言える。

ユニタスは以前よりスイスのムーブメント共有会社であるETA社で製造されていた。ETA社はオメガなどで有名なスウォッチグループの傘下。クオーツショックから機械式が復興した2000年代はスイスのあらゆるブランドがETA社の機械をいわゆる改造して高級時計を販売していたことに対し、2006年でETA社のムーブがスウォッチグループ以外に供給停止すると発表。2010年まで猶予期間を設定となったが、その後の延長され2020年に完全に停止に至っている。2010年前後にパネライタグホイヤーなどが自社ムーブ開発に力を注いでいたのはこのような理由である。ただしETA社以外にセリタというムーブメント供給メーカーがある。セリタはもともとETAの下請け工場だったのでそれなりの技術は持っていた。結果的に2010年以降も延長されたが2020年に完全に打ち切りとなっている。

現在スウォッチ傘下以外のスイスブランド(ロレックスは自社)の低価格なラインのムーブメントはほぼセリタと言っても過言ではない。それでも広く知られ流通している有名な機械、手巻きならユニタス、クロノグラフならバルジューなどはETA社のものである。

その関係もあり2020年以降はユニタスを積んだ時計はスオッチグループ以外では存在しなくなった。なのでこの時計も2020年あたりの最終製造のものなのであろう。

当然ながらモンブランの現行ラインでユニタスを積んだものは存在しない。