【 50代からの中高年の関心ごと?「食料問題」 : <その1> 食料問題って何? 編 】 (original) (raw)

減っているといえ、日本人の大好きなごはん。
いつまでも毎日3食食べられるのでしょうか・・・

こんにちは、百萬です。

中高年の皆さんは、いろんな場で・・・

食料問題について聞いたり、ご自身でも考えたことがあるのではないでしょうか?

SDGsの取り組みの1つに、「飢餓」の絶滅があるのはよく知られたところ。

それ以前からも、FAO(国連食糧農業機関)などが長年にわたって、世界の国々の飢餓や栄養不足を減らすためにさまざまな活動を展開しています。

そのおかげで少しずつですが、世界の飢餓や栄養不足が減少・・・

私は放送大学の修士課程において、食料問題をテーマとしました。

大学時代の卒業論文でも、同様のジャンルに取り組んだのがきっかけ。

そのために収集したけっこう膨大な資料のうち、実際に論文に活用した資料はたったの2割ほど。

残りの8割は、興味深い資料が多かったものの、取り組んだテーマには利用できず・・・

最近、それらの資料を整理整頓する機会があり、改めてそれらを見直してみたら・・・

中高年の方にお伝えできたら と思う内容がそれなりにあるみたい。

食料問題に関心のある方に、少しおつき合いいただければうれしく思います。

目 次

現代の食料問題とは、「量」の問題と 「質」の問題について、両面からの対応が必要になっていて、とっても複雑怪奇になってきたような?!

お米を生産してくれている生産者の
みなさんに感謝して
今日もごはんをいただきます・・・

多くの日本人は、1日3回ご飯を食べますが・・・

毎日満足に食べられない人は、世界にどれくらいいるのでしょうか?

FAO(2020年)によると、慢性的な栄養不足の人は8億2,800万人。

10人に1人となっています。

私は1日に3回、玄米ご飯を食べています。

妻からすると、なぜ白米を食べないのか不思議・・・という感じかも。

白米にせよ、玄米ご飯にせよ、毎日ご飯を お腹いっぱい食べられるのは、とても幸せだなぁと・・・最近特に感じるように。

一方、ニュースを見ていると、経済的に弱い国の人々が 満足に食べられない状況がときどき報道されて・・・

それらの国の中でも、特に最貧層の人々がまともにご飯を食べられないため、ひどい栄養不足に陥っている状況。

その一方で、日本のように食料を海外から大量に輸入している国で・・・

大量の食べ残しや廃棄を行っている国もあるのが実態。

海外から食料を輸入してまで廃棄している「廃棄大国 日本」という不名誉なレッテルまで貼られている状況。

食料問題の歴史と現在・・・

それは、増加する人口と食料生産性の向上のバランスに大きく影響を受けるもの。

そして、その流通の問題がそれに拍車をかけます。

もう一つの食料問題は、食品の安全・・・

現代社会の特徴の1つに、化学的に合成された添加物などを大量に使ってきたことが挙げられます。

商品としての食品の外観をよくすること・・・

お客さまに買ってもらうために、見た目をよくして長持ちさせるなど、さまざまな添加物が使われているのは たぶん誰でも知っていること。

けれども、消費者は一般的にこのことをあまり疑問視することはないような雰囲気。

国が定めた安全基準を満たしている添加物であれば、それほど問題はないだろう・・・

そのくらいの感覚がほとんどかも。

けれども、そのような感覚で食べ続けていると、体の変調が起こった段階では手遅れになるのでは・・・

そうならないためには、私たち消費者は少し賢くなる必要があるかも。

食料の需要と供給のアンバランス問題は、自然を相手にしている以上、どうしても避けて通れない大問題!

腹八分目がいいと思っていても
つい食べすぎているみたい・・・

減ってきているとはいわれていますが、日本の食品ロスは現在どれくらいあるのでしょうか?

農水省の食糧需給表(2019年)によれば・・・

食品ロス量は年間522万トンで、これは東京ドーム4.5杯分に。

国民1人あたりにすると41kg(1日あたり113g・・・茶碗1杯のご飯に相当)。

食料問題は突き詰めると、食料に関する需要と供給の失敗に起因するもの。

食料問題は、今に始まったことではなく・・・

産業革命が最も早く起こったイギリス、次いで、フランス、ドイツなどにおいて、早々に食料問題が発生することに。

産業革命が起こると、しばらくして人口爆発といわれる急激な人口増加が起きるのは、これまでの歴史が示すところ・・・

食料生産はどうしても自然現象に大きな影響を受けるもの。

そのため、年によっては食料を求める人と、食料を生産する人の間で、一時的に量的なアンバランスが生じることに。

そのため、人口が急激に増加する時期に 食料暴動が発生することが多くなるもの。

日本では明治時代に入って、産業革命が急速に進展。

18世紀後半のイギリスと同じような状況が発生しました・・・

産業が発展して人々の暮らしが豊かになっていくと、人口が急激に増えるのは 第一次産業革命の特徴。

増え続ける人口増加に 食料生産が間に合わない中で、ある年に不作または凶作が起きると・・・食料価格がいっきに急騰することに。

すると、賃金労働者が食料を買うことができなくなるため・・・

きっかけさえあれば食料暴動が各地で発生することが多くなります。

1918年(大正7年)に 全国に広がった米騒動はその1つであり、日本の歴史の中で最も大きかったもの。

現在、食料を海外から大量に輸入している日本では・・・

輸入した食料が2100万トン。(2019年)。

廃棄した食品ロスは522万トン(同じく2019年)

国内産食料との合計での廃棄量が522万トンとはいえ、海外から2100万トンもの食料を輸入しながらも、一方でこんなに廃棄しているのが実態。

これを反省して、日本ではいま食品ロスを減らす努力を開始し・・・

まだまだですが、この運動が広がって成果が着実に出ることを期待したいもの。

中高年は食の安全を意識しているはずだけど、それを上回る危険がたくさんありすぎて、もうわからない感じ?!

食の安全?
そんなのめんどくさくて・・・

食の安全問題も 戦後さまざまに変化しましたが、・・・いったい、よくなっているのでしょうか? それとも逆でしょうか?

日本の食の安全問題を振り返ると、戦後は細菌性食中毒と感染症が初期の問題。

赤痢などの法定感染症は着実に減少したものの、食中毒は年々増加することに。

近年は飲食店の飲食だけでなく、原材料そのものの汚染によって起こる食中毒や、ノロウイルスも発生。

高度経済成長以降は、食品添加物、ホルモン剤などの動物用医薬品、防腐剤なども問題に。

そのため、食品の安全に対する消費者の目は年々厳しくなり・・・

さらに、1985年ごろから残留農薬の問題が注目されることに。

その背景に農産物貿易の拡大があり、国によって残留基準の異なる農産物が大量に長距離輸送され始めたことが原因。

その後数年たつと、大腸菌O-157、O-111、ホルモン処理された牛肉、遺伝子組み換え食品などがクローズアップ。

また、ダイオキシン・カドミウムにより汚染された農産物、BSE(狂牛病)、中国野菜の汚染などの問題が次々に発生。

食料を扱っている企業においても、さまざまな問題が起こって・・・

さらに化学物質による汚染、微量重金属や内分泌かく乱物質などの公害問題も。

これは日本だけでなく、世界の国々で同じ時期に、または連鎖的に発生している現実・・・

食料の輸入大国である日本の食料問題は、食品ロスだけでなく、食の安全問題への対処もとても重要に。

食料を確保する上で とても危ない時代が到来したという事実をもとに・・・

消費者は食の安全という点で、正しい情報を得る努力がもっと必要かも。

まとめ

食の量と質の問題・・・
これは昔からの永遠の課題かも。

中高年がいまを元気に生きるための基本はまず食事・・・

これは中高年だけでなく、すべての人がそうですが、特に体力・知力が一気に衰える中高年にとってはなおさら重要。

食料問題は・・・

考え始めるといろいろありますが、大きく括ると食料の量と質の問題。

世界に生きている人々が、毎日 必要な量と安全な食事を摂ることができるかどうか。

この現実とあるべき姿のギャップが、食料問題といえそう。

人と食料のバランス確保の大きな課題・・・

1人ひとりが、できることを できる範囲で取り組むことから初めて、それを継続できればいいのですが。

・現代の食料問題とは、「量」と 「質」の問題について、両面からの対応が必要になっていて、とっても複雑怪奇になってきたような?!

・ 食料の需要と供給のアンバランス問題は、自然を相手にしている以上、どうしても避けて通れない大問題!

・中高年は食の安全を意識しているはずだけど、それを上回る危険がたくさんありすぎて、もうわからない感じ?!

ブログをご覧いただき、ありがとうございました。