グアム開拓12 グアムの工事で先輩がダウジングロッドで地中の水道管を探し当てた話 (original) (raw)
グアムの水のない川に橋をかけたりトンネルを建造したりする工事を紹介している記事の続きです
バックホウなどの重機で地面を掘る工事をしていると、
「地面の中のこの辺りに水道のパイプが通っているんだけど、正確にここって言えないんだよねー、たぶんこのあたりにあるよー、たぶんねー」
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という不正確情報を頂くことがしばしばあります、そういう時に適当にエイヤッと重機で適当に掘ると決まって見事水道管を掘り当ててピューッと水が吹き出します、そしてその後の水とパイプの処理で半日潰れたりします
そういうときのセオリーとして、まずここだとあたりをつけた場所を数ヶ所、人力で手掘りするのです、そうやって管の場所を明らかにしてから重機で掘ります、ですがそんな時間もお金も無い時はあれです、最終兵器オカルトに頼ります
そう皆さんご存知「ダウジング」です、具体的にはアルファベットの「L」の字型に曲げた細い鉄の棒を2本用意します、両手で拳銃を持つように軽く持ち、両腕を前に突き出して目的のモノがありそうなあたりを徘徊するという由緒正しいオールドタイプな方式のダウジングです
今どきのダウジングは振り子(ペンデュラム)で行うのが主流ですからねぇ
Rinus, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1742454による
この「L」の字に曲げた棒を**ダウジングロッドと言いまして、地中に目的の物があれば構えたダウジングロッドが開きます、または閉じます**、何かしら反応をするわけです
私の先輩はこれが得意でして、すごいことにこれでいくつかの地面の中の埋設物を見事的中していました、結構な確率で、まあ言ってもオカルトなので科学的根拠は皆無なのですが、偶然では片付けられない確率で掘り当てていました
先輩曰く
「この方式はその昔、水道局も採用していた有効な探索方法なんだ、水道の配管から出る磁気(?)がどうのこうの……」
と大真面目に言っていましたがダウジングに科学的根拠が無いのを知っている私は黙っていました、信じきっている先輩の心に曇りが生じて当てる確率が下がったら困るからです、偶然とは思えないくらい当てているのも事実ですしね
信じる心が当たりを引き寄せているのかもしれない……**引き寄せの法則……**
ただの推理なのですけど正味な話、私の的中率が低くて先輩の的中率が高いのは単純に工事の経験値の差なのではと思っています、工事の経験値が高い人は「自分だったらここに水道管入れるな……」とか「(過去の経験から)ここなら入ってるんじゃないかな……?」とか無意識でも思うところがあって、それが腕の筋肉を介してダウジングロッドを広げてるのでは?とオカルト大好きだけど懐疑派の自分は思うわけです
でも調べてみるとかつて本当に水道局の一部の人が勝手に使用していたのは事実らしいですね、今はどこもやっていませんけど……たぶん
話を工事に戻します、今回はトンネル反対側のリップラップ(riprap)を施工します、捨て石を置くためにバックホウで土を整形します
この凹んだところにリップラップを設置します
捨て石を置くための基礎の砕石をランマーで締め固めているところです
底部の捨て石を人力で調整しながら設置していきます、なるべく隙間なく、なるべくフラットに……
手前に見える高さの基準になる木の棒、これを「丁張(ちょうはり)」と呼びます、これを基準にして捨て石を置くという、力と緻密さが要求される作業です
腰痛には注意して欲しい作業です
垂直の面もお城の石垣のように捨て石を組んでいきます
ふう、ようやく捨て石が組み上がりました、これで大雨で川が流れてもトンネルまわりが水で削られなくて済みます
リップラップを施工している間にも、サクサクと盛土を施工しています、これはもうトンネルの屋上より数十センチ高い位置です
横から見ると盛土がだいぶ高くなってきたのが分かります
リップラップの捨て石は、ただ石を積んだだけだと当然動いてしまうので、この後セメントと砂と水を混ぜた「モルタル」というものを上から流し込んで補強します
モルタルを流し込んで補強するときに、より強固になるようリップラップの縁の部分にメッシュ状の鉄筋を設置しています、それがこの写真です、やや見づらいですが
次回はリップラップ補強のための**モルタルの打設**です
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