書きたいこと、いろいろ (original) (raw)

今日は鳥取砂丘に行き、米子で新型やくもに乗る予定です。

夏は気温が高くなるので涼しい朝のうちに鳥取砂丘に向かいますが、すでにこの気温でした。帽子と飲み物は忘れずに...

日差しはきついですが湿度が低く風が吹いていたため、暑いけれど汗はすぐ乾きます。

この時期は砂が暑く、裸足やサンダルは低温火傷する可能性があるのでおすすめできません。運動靴に砂が入ると落とすのが大変なので、若干歩きづらくなりますが売店で不織布のカバーを買うのがおすすめです。不織布とビニールのカバーがありますが、売店の方の話では暑い日のおすすめは不織布だそうです(溶けてしまうかもしれないから)。

前日の夜、雨が降ったので砂丘にはオアシスがあり、水遊びしている子もいました。

登っている途中、風紋もみることができました。

ゆっくり20分くらいで馬の背まで登りました。鳥取に初めて来たら砂丘を見て欲しいです。

4回目の砂丘ですが空気が澄んでいて今回が一番綺麗でした(強風の音がすごいので音量にご注意ください)。

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強風で飛ばされた砂で地面と空の境界が少し霞んだように見えます。一緒に登っていた小さい子は怖くて泣き始めました。毎日きれいな風紋が見られるのはこの強風がいつも吹いているからなのでしょう。

砂丘を見た後は砂の美術館に行きます。砂の美術館は鳥取砂丘の砂を使った砂の彫刻専門の美術館です。砂の彫刻で海外旅行をというテーマで毎年一つの国にフォーカスし、世界各国のアーティストが彫刻を彫ります。

今年はオリンピックが開催されたフランスです。フランスの歴史、建築、動物、文学などを彫刻で紹介しています。

砂の美術館に来たのはこれで3回目です。何度か砂の美術館に足を運んでいると、同じ歴史を別の視点から見ることがあります。いろいろな視点から一つの出来事を知るきっかけもあったり、通う楽しさを感じました。

本当は鳥取駅に戻ってゆっくりお昼を食べる予定でしたが、途中下車して、わらべ館に寄りました。昨日買ったコマが思いの外楽しくて、わらべ館に行けばもっと色々なコマが見られるかもと期待して寄り道です。

わらべ館は童謡とおもちゃのミュージアムです。

warabe.or.jp

1階は昔懐かしい童謡のエリア、2〜3階はおもちゃのエリアです。知っている童謡を一緒に歌うまたは演奏してみたり、昔のおもちゃの遊び方を教えてもらったり、子どもや年配の方も一緒に楽しめる場所でした。

おもちゃで遊べるコーナーで変わったコマや世界のおもちゃで遊ぶことができ、気づくと駅に戻るギリギリの時間まで楽しんでしまいました。しっかり面白いコマも見つけて、逆立ちコマを買って帰りました。鳥取に住んでいたら通うかもしれない。

鳥取駅から米子へは特急スーパーおき5号に乗ったのですが、乗ってすぐ冷房の故障で米子に着くまで蒸し風呂状態に...日本海の景色を楽しむつもりが暑さでほとんどみることはできませんでした。窓が開かないタイプの電車で冷房の故障はきつかった...米子で修理の方が乗り込み、電車は山口方面へ引き続き出発して行きましたが、冷房は無事直ったのだろうか...

米子駅でやくもを待ちます。米子駅には境港線もつながっていて、私たちが電車を待っていた時は鬼太郎号がやって来ました。

今回の旅の目的の一つのやくもに乗ります。先月岡山駅でやくもを見かけてこのもくもくした座席に乗ってみたかったのです。

やくものセミコンパートメント席はこのような感じで、4人席と2人席があります(写真は4人席)。

座席の後ろ側にキャリーケースなどの大きな荷物を収納できるスペースもあり、座席で広々寛げるようになっています。実は座席の下を引き出して足を伸ばせるようになっていて至れり尽くせりです。

折りたたみ式テーブルがついていて車窓の景色と食事を楽しむことができます。テーブルに備え付けられているランプは和紙で包まれていて、トンネルに入ると模様が浮かび上がって素敵です。

2時間ほどの移動ですが全然退屈しません。

自然を満喫しつつ、古い電車、新しい電車を見たり乗ったり満足な旅でした。

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今日の日程表(2024/7/26)

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9:10-9:32 鳥取→砂丘会館(日の丸自動車 鳥取砂丘線)

12:00-12:15 砂の美術館→西町(日の丸自動車 鳥取砂丘線)

13:20-13:35 わらべ館→さざんか会館(くる梨 緑コース)

13:52:14:53 鳥取→米子(山陰本線 スーパーおき)

15:35-17:47 米子→岡山(山陰本線 やくも22号)

18:40-19:10 岡山駅西口→岡山空港(バス)

20:00-21:20 岡山→羽田(飛行機)

鉄道の旅をしに、鳥取に行きました。若桜鉄道と国鉄時代の電車が今も走る山陰本線、今年の4月から運行開始した新型やくもに乗ろうと思います。

今日は若桜鉄道の旅。飛行機で羽田から鳥取に向かいます。

久しぶりの飛行機

鳥取駅の観光案内所で購入したのは「鳥取藩乗放題手形」です。鳥取県内のバスと若桜鉄道が1800円で3日間乗り放題、各施設も割引になるお得なフリーパスです。

鳥取藩乗放題手形(1800円)

旅のお供は「鳥取駅旅」です。駅を予習しながら向かいます。

鳥取県の路線の駅を全て解説しているので、より電車の旅を楽しめます

はじめに降りたのは徳丸駅です。

2002年に開設された最も新しい駅

水戸岡鋭治さんがデザイン監修した駅です。両側を田んぼに囲まれて開放感があります。

徳丸どんどと橋を渡る列車を見に行きます。徳丸どんどは八東川の中流部に広がる滝のことです。この滝と若桜鉄道を一緒に見ることができる鉄道スポットです。

徳丸どんど

徳丸どんどへは田んぼを横切って行きます。田んぼは猪や鹿などが侵入しないように柵で囲われているので、柵の入り口を出入りする時はしっかり戸を閉めてお邪魔します。迷子になり一本電車を逃してしまいましたが、もう一本を撮影することができました。妹はかわいいと喜んでいたので鉄道旅は成功かな。

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次の電車が来るまで駅の近くにある道の駅はっとうで休憩します。この辺りはフルーツ農園が多く、この時期はスイカや桃が旬を迎えてたくさん並んでいました。

道の駅はっとう近くのマンホール。マンホールでどんな地域なのかが一目でわかるのが面白いです。

若桜鉄道の終点若桜駅の近くで木工をされている「汐や」さんのひねりこまが目に止まりました。

道の駅の休憩所で早速回してみる

指で持つ部分が細長く魚釣りのウキのような形をしています。形が美しく、長くコマが回り続けます(手のひらの上でもまわります)。コマで遊ぶのは小学生以来ですが、コマが回っている様子を眺めると心が落ち着きます。コマの魅力を再発見しました。ポケットに忍ばせて持ち歩きたいです。

ちょっと早めに到着すると鳥取方向に向かう電車がやってきました。

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SUZUKIのバイク隼のラッピング電車です。今回は降りませんでしたが、若桜鉄道には隼という駅があり、隼に乗ってツーリングで立ち寄る方がたくさんいらっしゃるそうです。先ほどの道の駅はっとうの駅長さんもこの隼駅での集いがきっかけで鳥取に移住し、道の駅の駅長さんになられたそうです。

八頭号で若桜駅に向かいます。

こちらも水戸岡鋭治さんデザインの電車です。木が多く使われていてホッとする内装です。昭和号、八頭号、若桜号と3種類の車両があり、それぞれ内装も違うようです。全部乗ってみたくなります。

今日は昭和号(青)と八頭号(赤)の2両編成でした

若桜駅に来たのはこれで2回目。前回来た時から内装が変わっていました。

若桜駅

国の有形文化財に登録されている木造の駅舎の中は懐かしさも残しつつ綺麗に改装されていました。

駅舎内も見学しました。蒸気機関車、ディーゼル機関車などが展示されています(試運転もできるそうです)。

手前から蒸気機関車C12、ディーゼル機関車DD16 7、奥の緑の列車が若桜号

手動回転台

鳥取駅に戻るまでに若桜駅周辺の蔵通りも散策しました。

各お家の軒下にはよく果物などが入ったダンボールをまとめているPPバンドで作った飾り物が飾られていました。

若桜駅のマンホールは雪の結晶と雪に覆われた山、鯉と桜の風景。

若桜は4月頃まで雪が残る雪深いところですが、春になると駅舎は桜で満開になります。夏の時期も山の緑や青空が綺麗で季節ごとに訪ねたくなります。

鳥取駅に着くと国鉄時代の電車キハ40系が3つ並んでいてラッキーでした。

鳥取駅は電線がなく空が広く感じます。

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きょうの日程表(2024/7/25)

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7:00-8:15 羽田→鳥取(飛行機)

8:25-8:45 鳥取空港→鳥取駅(日の丸交通リムジンバス)

10:05-10:51 鳥取→徳丸(日本交通 若桜線)

13:35-13:55 徳丸→若桜駅 (若桜鉄道)

16:12-17:17 若桜→鳥取(若桜鉄道〜因美線)

葡萄畑の見られるワイン工場を見に行こうということで、山梨県の勝沼ぶどう郷に来ました。勝沼メルシャンワイナリーで笠かけ・除葉体験とテイスティングをします。

勝沼ぶどう郷は八王子から約1時間くらい。葡萄畑を見下ろせる場所にあります。

アップダウンがあるので今回はバスまたはタクシーで巡ります。最寄りの勝沼支所で降りて5分ほど歩くとワイナリーがあります。

ワイナリー近くの日川

澄んだ川、遠くに見える山々が綺麗でした。

ワイナリーを入ってすぐの畑には垣根スタイルのぶどう畑があります。

垣根の葡萄畑は敷地の広いヨーロッパでよく見かける植え方です。広い敷地にたくさんの葡萄の木を植えて一気に収穫するそうです。

日本ではこのような藤棚スタイルが多いです。

敷地が狭いので一本の木を大きく広げてたくさん収穫する方法です。

藤棚にするもう一つの理由は、ここで育てられている甲州という葡萄の品種の特性です。甲州は強い品種なのですが、元気すぎると葉ばかりが茂り、実がなりにくくなります。なので一本の木を藤棚で大きく広げて、少し負荷をかけることで花をたくさん咲かせて実をつけやすくしているそうです。危機感を感じると花をつけるというのは植物みんなに共通しているものなのですね。

今日は甲州の笠かけ除葉体験をします。棚や枝にからまってかかっているぶどうの実を地面にまっすぐ下す作業です。邪魔になっている葉っぱも同時に取り除きます。葉っぱを取り除き過ぎると実に日が当たってしまうので、下の方で風通しを妨げている葉っぱだけを取り除きます。

ここのワイナリーの葡萄畑は元々個人で栽培していた葡萄畑を買い取ったところもあり、農家さんのそれぞれの背丈に合わせて棚の高さが作ってあります。低い棚での作業はなかなかきつかったですが、綺麗に整えられた後の葡萄棚をみると達成感があります。あっという間に1時間がすぎていきました。

作業の後はビジターセンターでワインのテイスティングとランチです。

ぶどうの品種やワインを寝かせる材質(金属の樽か木の樽か)でワインの味が全然違いました。濃い味の料理に合うワイン、魚にあうワインなどランチとワインの組み合わせを楽しみました。

体験の後は車で15分ほどのところにある桔梗屋の信玄餅の工場見学に行ってみます。信玄餅を作っている工程の見学やここでしか買えないお菓子などがたくさん販売されていました。お土産に信玄餅の外側のカップがコーンになっている信玄餅を買ってみました。

桔梗信玄餅(写真を撮り忘れたためイラストです)

まだ帰るまでに時間があったので、里の駅に歩いて行ってみました。タクシーの運転手さんおすすめの生信玄餅を食べてみたいと思ったからです。歩いていると桃畑が広がっていて今が旬のピンク色の桃がたくさんなっています。マンホールも桃です。

20分歩いた先にある里の駅で生信玄餅を買うことができました。

お餅に黒蜜ときなこをかけて食べます。つきたてのお餅の柔らかさでご飯の粒の食感がわずかにあってとても美味しかったです。大人の信玄餅という感じでした。

金精軒の生信玄餅(こちらも写真を撮り忘れイラストです)

金精軒の信玄餅は賞味期限が非常に短く、この近くでしか販売されていません。

「信玄餅って他でも作っているんだよ」と運転手さんが教えてくださらなければ知らななかったので、タクシーちょっと高かったけど、乗ってよかったなぁと思ったのでした。

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きょうの日程表(2024/7/20)

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9:07-9:55八王子→勝沼ぶどう郷(JR中央本線かいじ)

9:58-10:14 勝沼ぶどう郷→勝沼支所(勝沼地域循環バス)

10:14-10:25 勝沼支所→勝沼メルシャンワイナリー(徒歩)

10:30-13:00 ぶどう笠かけ体験&ランチ

13:15-13:30 勝沼メルシャンワイナリー→信玄餅テーマパーク(タクシー)

15:44-15:55 一宮温泉病院→石和(いさわ)温泉駅(一宮循環バス)

16:17-17:16 石和温泉駅→八王子(JR中央本線かいじ)

今日は晴れ。気温は37度。ちょっと水やりやベランダの掃除をするだけで汗がポタポタと落ちてきます。

今年はベランダ一面をシェードで覆って暑さを凌いでいます。

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こんな暑さでも植物は青々と元気に茂っています。

今は緑一色のベランダですが7月の前半まではトウテイランが咲いていました。

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見ごろが過ぎてお花を切ると、次から次にお花が咲きました。花火みたいに華やかでした。

バジルも元気です。食べきれないぐらい(6鉢も)茂っています。

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クリスマスローズも新しい葉っぱが次々と出てきています。

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7月の初め頃クリスマスローズのポットから違う芽が出てきました。

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オリーブの芽かな。去年の12月ごろ、収穫したオリーブの種を植えていたのですが芽が出ず、そのままクリスマスローズのポットとして再利用したものから出てきたようです。オリーブの種は硬くて発芽率が低いそうです(100個近く植えて芽が出たのは1つでした)。だんだん大きくなってきたので近いうちに植え替えようと思います。

オリーブの実は順調に大きくなっているのですが、カイガラムシが今年も出てきてしまい、見つけてはとっています。

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木が弱ってつきやすくなっているかもしれないので微生物肥料を試してみようかなと考え中です。

3日目は倉敷を巡ります。前から行ってみたかった、大原美術館と倉敷民芸館に行く予定です。

倉敷観光案内所からスタートです。倉敷川を川船がお客さんを乗せてゆっくりと進んでいく光景が優雅でした。

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はじめに大原美術館。

大原美術館は西洋美術中心の私立美術館で、世界的な名画を展示している「本館」、日本の近代洋画を展示している「分館」、東洋の陶器や版画を展示している「工芸・東洋館」の3つで構成されています。

この時期は「異文化は共鳴するのか?」というテーマの特別展になっていました。大原美術館の所蔵作品の中から、同じテーマを描いた西洋美術と日本の近代美術の比較展示が興味深かったです。この規模の展示を所蔵作品だけでできるというのがすごいです。所蔵作品のバリエーションの広さを感じました。分館はこの時お休みだったので、開館した時に再訪したいです。

建物や手すり、窓ガラスなどの内装も見て心地よいデザインになっていて美術館の全てが作品なんだなぁと感じました。

美術館をまわった後は喫茶エル・グレコで休憩。

倉敷に行く前に、母が若い頃行っておいしかったと言っていたコーヒーを飲んでいきました。豆の味がしっかりしていて美味しかったです。母は今回一緒に行けなかったので、ここで使われている豆をお土産にしました。コーヒーの感想を聞いてみようと思います。

次に倉敷民藝館にも行きました。全国の民藝館をまわってみたいと思っていて、今年の初めに行きたい民芸館マップを作りました。

日本民藝館はすでに行っているので、先ほどの大原美術館の工芸館が2件目で、倉敷民芸館が3件目になります。

倉敷民芸館は、日本で2番目にできた民芸館で建物は米蔵を改装したものです。ここも3つの建物に分かれていて、各部屋ごとに、岡山の民芸品、鳥取・島根の民芸品、世界の籠など決まったテーマの民芸品が展示されています。

倉敷民芸館のチケット。民芸館ごとにチケットに個性がある。

見るものが多いですが、座ってみたり触れるものもありこれをお家に置いてみたらどんな感じかなぁと想像しながらまわりました。ショップで民芸品を購入することもできます。この時期はカラフルない草のござが充実していて良い香りでした。

最後に大手まんぢゅうカフェで休憩です。蒸したての大手まんぢゅうとそれに合うコーヒーがいただけるということで前から行ってみたかった所です。

蒸した大手まんぢゅうは甘さが増して意外とコーヒーと合いました。

アートを楽しむ瀬戸内・倉敷の旅はこれでおしまいです。

2日目は直島の地中美術館や家プロジェクトをめぐります。

豊島から直島には15分ほどで到着します。宮浦港に着くと漁で使う浮きを再利用したかわいいカエルの置物が出迎えてくれます。

はじめに地中美術館に行きました。

ここにはクロードモネ、ジェームズタレル、ウォルターデマリアの作品が展示されています。

地中美術館の入口まではモネの蓮池をイメージした庭が続き、モネの蓮池の展示の導入になっています。モネの蓮池の絵を自然光の下で見ることができます。時間帯や天気で絵の印象が変わるので、何度も訪れたくなります。

ジェームズタレルの光を使った展示もとても興味深かったです。今見えているものが真実と思ってしまいがちですが、何が見えているのかは個人差があるし、角度によっては全く別の見え方になることもあります。今みえているものが全てで正しいと考えてしまっていいのか問いかけられているような気がしました。

地中美術館を見た後は本村地区に移動し、家プロジェクトを巡ります。直島の本村地区の空き家を改修し、その建物の歴史を感じながらアートを楽しむプロジェクトです。現在7件の家が公開されていて、海辺の街並みを散策しながら家を巡ります。

はいしゃ、護王神社

現代アートというと難しいというイメージが強いですが、お家を管理されている色々な年代の島の方がその家の歴史や作品について解説してくださるので気軽に鑑賞できました。

島を散策していると島猫さんをよく見かけます。みんな思い思いの場所でのんびりくつろいでいて、ご近所の方に優しくしてもらっているのがわかりました。

島の猫さん。人間など気にせず、気持ちよく眠っていた。

猫を見ていると通りかかったご近所の方が「かわいいでしょ」と猫ちゃんのことを話してくれたりとても気さくに接してくださったのが嬉しかったです。

家プロジェクト以外にも銭湯、自転車置き場など島の人が日常で利用する場所も現代アートになっていて、島の方も普通に利用しています。

直島銭湯「I❤︎ 湯」 大島伸郎

直島も豊島も島の人の暮らしとアートが自然と程よく混ざり合っているのが良いなぁと思いました。

高松駅でサンライズ瀬戸を降りた後、小型船で波に揺られながら豊島に向かいます。

30分ほどで家浦港に到着です。

レンタサイクルで島を一周しながら豊島美術館にいく予定です。自転車で2時間あれば一周できる小さな島ですが、結構起伏があるので電動自転車を借りました。

島の風景を見ながらのんびり移動します。

平坦な道がだんだん上り坂になり、頂上まで登ると棚田の風景が広がります。豊島美術館を建てた際に地元の方と協力して休耕田になっていた棚田の風景を取り戻していったのだそうです。植えて間もない田んぼと穏やかな海を見ることができました。

棚田を見ながら小休憩

急な坂を下っていくと右手に豊島美術館が見えてきます。

豊島美術館は 内藤礼さんの「母胎」という作品だけを展示する美術館で、滑らかな白いシェル型の建物です。天井の真ん中に穴が2つ開いていて、それ以外はほぼ何もありません。地面から水が湧き出しどこかに流れてゆき、心地よい音を立てながら地面に吸い込まれていきます(水琴窟に近い感じかな?)。ときどき蟻やダンゴムシが水たまりを避けながら通り過ぎていきます。涼しい風が吹くと天井から釣り下がる白いリボンが、ふわりとなびきます。天井を見上げるとさっきまで曇っていた空から少し青空が見え、静かな館内に鳥の鳴き声が響きます。それ以外何もないのですが、湧き出た水がどこかに流れていくのを観察したり、冷たい地面を感じながら歩いてみたり、座って深呼吸してみたり、飽きることがないのが不思議です。

美術館を出た後は、ミュージアムショップで休憩です。先ほど見た美術館のミニチュア版のような空間です。

豊島美術館カフェ

蒸し暑かったのでほうじ茶と豊島の棚田米を使ったジェラートをいただきました。

豊島棚田のお米ジェラート

スッキリとした甘さのジェラートに、お米の粒が程よく入っていて、新食感のおいしいアイスでした。お米ジェラートはここだけの販売なので、豊島美術館に行った際はぜひ食べていただきたいです。

次に浜辺にある心臓音のアーカイブに向かいます。

心臓音のアーカイブ クリスチャン・ボルタンスキー

ここはクリスチャンボルタンスキーが世界各地で集めた心臓の音を収録した施設です。真っ暗な空間に電球が一つ灯っていて、その時流れている心臓音に合わせて電球が点滅します。壁には鏡がいくつも敷き詰められています。電球が灯ると自分が写っているのが見えます。クリスチャン・ボルタンスキーの幼い頃の経験が背景になっているのかなと思う空間でした。また、各地で録音された心臓音を選んで聞くことのできるリスニングルームもあります。心臓の音の豊かな個性を知ったり、海を眺めながらこの人は今何をしているのかなと思いを馳せながらしばらく聴き入りました。

クリスチャンボルタンスキーのもう一つの作品が、少し山深い場所にあります。

ささやきの森 クリスチャン・ボルタンスキー

急な坂道を汗をかきながら歩いて20分、静かな森の中にたくさんの風鈴が並ぶ空間があります。風鈴の短冊にはここにきた人の大切な人の名前が書かれています。今を生きている人、もうここにはいない人、様々です。木が密集していて、あまり強い風が吹くことがなく、リンリンと囁くように風鈴が鳴ります。少し怖いような、でも優しい気持ちにもなる不思議な場所です。 どうしてここに作品を作ったのかなんとなくわかるような気がしました。

その他、常設で見ることのできる展示がいくつかありました。

勝者はいない-マルチ・バスケットボール イオベット&ポンズ

10数年ぶりにバスケットボールを持ちました。それぞれ思い思いのゴールにボールを投げて、お互いに「入った?」と聞いてみたり。

豊島を満喫し次の場所に向かいます。