日々のこもごも (original) (raw)

光る君へを観ている。

大河というのを観たのは初めてだった。初めて観ようとおもったのは、脚本がドラマ「最愛」を書いた人だと聞いたことと(主演も、吉高由里子さん!)、題材が、源氏物語を書いた紫式部の話であったからだ。

文学部を出たからか、はたまた司書としての仕事柄か、文学に関連のある話にはどうも興味をそそられる。

文学部といっても近現代の文学を専攻していて、それ以前の文化に特に関心があるわけではなかった。

枕草子は好きだったけれど有名な章しか知らないし、源氏物語も概要しか知らない。その辺りの文学は、文化も違えば政治もからみあったりしていて、難しい。そんな印象だった。

学生の頃は興味もなかったけれど、年々、歴史というものに関心がわくのは本当になぜなのだろう。物語もさることながら、麗しき平安の世はこのように築かれていて、この地にはこのような歴史がある。そんな一千年前の日本に想いを馳せることが、面白い。

夫は幕末が好きだけれど、それは現代に繋がるものがあるからと、教えてくれたことがある。

少し前、「燃えよ剣」という映画を観た。司馬遼太郎原作の、土方歳三の生涯を描いた映画だった。新撰組土方歳三は、旧幕府のために力を尽くしたけれど、薩長の新政府に敗れて生涯その身を追われることとなるーー。

鑑賞後しばらくして、でも、開国をしたことは正しかったんだねとわたしはいった。

正しかったかどうかはもちろんわからない。歴史の成否など一概に言えることではない。けれど、そんな悲しい歴史、激動の歴史の上に今が続いているのだということに、その歴史に翻弄されながらも生きた人々に、想いを巡らせたのだった。

そういえば、この機に源氏物語枕草子を少しでも読んでみようと思ったのに、もうすぐ年末が近づくというのに、まだ本すら手にしていない。

平安の雅やかな世も、幕末の動乱の世も。大人になった今、少しづつ、世の中のことを学んでいきたいと思うこの頃である。