『浮雲』星4っつ★★★★#高峰秀子#成瀬巳喜男 (original) (raw)

1955年の日本のロマンス/ドラマ映画。白黒映画。

監督が成瀬巳喜男

原作が林芙美子

キネ旬ムックのオールタイム・ベスト映画遺産の日本映画のベスト3に入っていてすごく人気のある映画なんだろうなと思って観た映画。

うちの母と観たんだけど二人でこの映画面白いかなぁ?暗い映画だと言いながら観た。

高峰秀子が好きになった男が煮え切らない男でこんな人と恋愛するのは嫌だなと思った。高峰秀子の演技は良かったけど、こんな男にぞっこんな女性にもなりたくないとも思った。

男も女も嫌な感じ。

でも最後には高峰秀子の純愛だったんじゃないかな?とも思ったが、私には好きになりきれない映画でもあった。

友達が森鴎外の『舞姫』をあの男は酷い男だと言っていたが、この映画のほうがもっと酷い男だと思った。

なんでこの映画がこんなに人気があるのか?ちょっと私には理解できない。

でも、どんなに冷たくされても高峰秀子がやっぱりこの男を好きでなんだか離れられずにいて、時々嫉妬したり、冷たくしたり甘くしたり。

最後に男が泣いていたところを見るとフェデリコ・フェリーニの『道』に似たところもあるのかな?とも思った。

こんな恋愛はしたくない。もっと心躍る人を好きになりたいものだとおもった。

森雅之の顔も濃くてあんまり好きにはなれなかった。

成瀬巳喜男は男と女の心模様を映し出すのがきっとうまい監督なんだろうな。

人にはそれぞれ得手不得手があるんだろうな。

私は黒澤明のエゴイズムを描いていたような映画のほうが好きだな。

浮雲