おしゃれを巡る冒険 (original) (raw)

「田酒」に秘めれたストーリー

2021年 11月 23日

青森が故郷である再従姉妹に「田酒」を買ってきてもらった。

「田酒と言っても種類がいろいろあるけど、どれにするの？」と言うY子ちゃんに「特別純米山廃仕込」がいいと頼んだ。

山廃仕込は11月から3月までが「旬」とかで、それはそれは美味しかった。

でも、「田酒」を地元で買ってきてもらうのはこれが最後だ。

なぜかと言うと、Y子ちゃんは生まれてから大学に入学するまでを過ごした青森の家を整理してきたからだ。

材木商を営んでいた彼女のお父さんは私の母の従兄弟。2017年に亡くなり、Y子ちゃんのお母さんがその家にひとりで暮らしていた。

私も青森でゴルフ大会があった折に訪ねたことがあるが、叔母さんはお元気だった。

しかし、転んで骨折してから一人暮らしは心配とY子ちゃんはお母さんを東京に連れて来た。それが今年の春頃のこと。

某新聞社で働くY子ちゃんは忙しい仕事のかたわら、お母さんの面倒をみなければならなくなった。さぞや大変だろうと推測する。

そして、もはやお母さんが青森でひとり暮らしをするのは無理という結論に至り、青森の家を整理した。

「田酒」って地元の酒屋さんで買うと正価で買えるらしい。

でも、この「田酒 特別純米 山廃仕込」はネットでチャチャっと調べただけでも、最低で正価より約1,000円は高い。

だから、Y子ちゃんが買ってきてくれたこの酒は最初で最後の正価で買えた「田酒」である。

自分の好きなファッションでいつもニコニコしていたい。おしゃれの法則？それも大切にするけれど、冒険も大好き。諦めちゃダメ、おしゃれはいくつになっても私を前向きにしてくれる。

by 小春