Masayuki Hatta a.k.a. mhatta | チェスにおけるコンピュータ不正行為の歴史 (original) (raw)

チェスにおけるコンピュータ不正行為の歴史

将棋における不正疑惑がこのところ話題だが、お隣のチェスではどうなんだろうと思った。私は一応チェスも指すのである(将棋と同じくらい弱いが)。調べてみると、WikipediaにすでにCheating in chessというそのものずばりの項目があった。

一口にチート(不正行為)といってもやり方はいろいろあるわけだが、おもしろいのでコンピュータがらみのものだけ訳してみた。

なお、将棋しか知らない人にはやや奇異に思われるかもしれないが、チェスには別に将棋の順位戦のようなものはなく、世界各地で毎週のように大小様々なトーナメントが行われている。その勝敗でレーティングが上下し、ある基準をクリアするとFIDE(国際チェス連盟)からグランドマスター(GM)やインターナショナルマスター(IM)といった称号が与えられる。そうしたトーナメントの賞金稼ぎで生計を立てているプロ・プレイヤーもいれば、そういった連中のコーチとして食べている人もいる。テニスみたいなもんですね。


あと、これはWikipediaに載っていなかったが、2015年には、イタリア人のプレイヤーがイタリア・チェス連盟によって追放されている。この人は、まばたきと手首のジェスチャーでモールス信号を表現することで外部の共犯者と連絡を取り、コンピュータ解析の結果を教えてもらっていたようだ。

分かること

結局こういうのは、たとえどんなに疑わしくとも現場を押さえないとダメで、その意味では日本将棋連盟はすでに大しくじりをやっているような気がしてならない。大金が絡むのでなかなか難しいとは思うが、過ぎたことは過ぎたこととして今後は金属探知機とトイレのチェックをしっかりやるということにでもすれば、こんなに揉めなかったんじゃないですかねえ。これを機に、(どこも経営が苦しいはずの)新聞社がタイトル戦のスポンサーから降りるのではないかと心配だ。一つ降りたら皆降りるのではないか。