短編小説 (original) (raw)

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短編小説(たんぺんしょうせつ)は、小説を長さで分類した呼称の一つで、比較的短い小説を指す。長編小説に対していわれるもので、具体的な長さは決まっていないが、一般に原稿用紙10枚から80枚程度の作品が該当する。また短編のうち特に短いものを掌編小説ショートショート、短編と長編の間の200枚以上ほどの長さのものを中編小説、とそれぞれ呼び分けることもある。連続して短編小説を織り成して一つの大きなストーリーにしたものを連作短編[1] ともいう。 西洋では、Roman、Novel(長編小説)に対して、Novelette(短編よりやや長いもの)、Short story、Conte、という形式がある[2]

短歌俳句の伝統を持つ日本では、短いものに芸術的高度な性質を与えることが得意な国民性から、短編小説が独自の芸術的クオリティーを持つ形式になり、西欧におけるのような価値のある地位にまで近づいた[2]。そして日本では、詩人的才能を持った作家(梶井基次郎川端康成など)が、短編小説に「詩的結晶」を実現させている例も散見される[2]

アメリカ合衆国では、イギリスとは異なり短編小説が大きく発展を遂げた[3]。これは、アメリカでは領土拡大と人口増加が急速に進んだ結果、雑誌の発行部数も伸び、誌面のスペースを埋めるために短編小説がもてはやされたことによる[3]

  1. ^ 芥川賞は連作短編を賞の規定に含めていない。
  2. ^ a b c 文章読本 2001
  3. ^ a b 金子 2006, p. 79.
物語
キャラクター 悪役/大敵 特徴づけ英語版キャラクター・アーク 第二主人公 偽主人公 焦点キャラクター英語版フォイルキャラクター英語版主人公 主役 サイドキック(助手) 脇役 第三主人公 視点キャラクター ストックキャラクター
プロット クライマックス 試練英語版対話 劇的構造英語版説明英語版プロット・デバイス サブプロット英語版転義法 クリシェ 勧善懲悪 脚本理論英語版脚本術英語版三幕構成 グランド・ホテル形式 シャギー・ドッグ・ストーリー
設定 ディストピア 架空都市英語版架空国家 架空の場所英語版架空世界 ユートピア
主題英語版 ライトモティーフ 教訓英語版モチーフ 類型 モチーフインデックス フィクションの類型 ストーリー類型 神話類型 キャラクター類型
文体 措辞英語版修辞技法 形象英語版文学的技法英語版物語モード英語版不信の停止 象徴主義 トーン英語版役割語
物語構造英語版 非線形 ハイパーテキスト英語版インタラクティブフィクション
形式 寓話 - たとえ話 ファブリオー 童話 - フェイクロア 説話 民話 昔話 伝承 - 伝説 メルヘン 小説 掌編小説 短編小説 ショートショート 中編小説 戯曲 脚本 散文詩
ジャンル英語版 冒険 喜劇英語版犯罪(ピカレスク) 実話にもとづく英語版書簡体 性愛 実録英語版ファンタジー 歴史 ホラー マジックリアリズム ミステリ(推理) 妄想英語版哲学英語版ポリティカル 恋愛 サガ 風刺 サイエンス スペキュレイティブ スーパーヒーロー スリラー アーバン英語版ゲイ文学
語り手 オルタネーティング・パーソン 一人称 二人称 三人称 限定的英語版客観的 全知英語版主観的 四人称 意識の流れ 信頼できない
時制 過去時制 現在時制 未来時制
関連項目 観客 作家 フィクション・ライティング英語版ノンフィクション 文学理論 物語論 修辞学 ストーリーテリング お約束 メタフィクション
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