質 - ウィクショナリー日本語版 (original) (raw)

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  1. ものの中身。
  2. 人などが、内面に備えているもの。
  3. 備えているものそのままで飾りがないこと。
  4. 中身をただすこと。
  5. 担保としてあずかること。
  6. (シチ)漢数字「」の大字
教育漢字 (第5学年)
呉音: シチ 表内、 表内 漢音: シツ 表内、 表内
訓読み: たちただ-すもとわりふ
  1. (しち、方言:ひち)借金するときに、返済しなかった場合は貸し手譲り渡されるという約束の上で借り手から貸し手に預ける価値のある品物
    • 質(しち)に置いたら、何両貸す事かの。」「貴公じゃあるまいし、誰がになんぞ、置くものか。」(芥川龍之介『煙管』)〔1916年〕[1]
    • 「僕は、なにしろ、蟹の缶詰で失敗したから、何にもない。洋服が一着あるのだけれど、移転の金が足りなかったから、質(しち)に入れてしまった。」(長谷川時雨『遠藤(岩野)清子』)〔1938年〕[2]
  2. (しち, むかわり身がわり人質
    • 殊に銀を貰ってすぐに逃げて帰るのも気が咎めるので、彼はおちつかない心持ちを無理に押し付けて、質(しち)に取られた人のようにおとなしく坐っていた。(岡本綺堂『両国の秋』)〔1916年〕[3]
    • 「お綱は質(しち)にとりましたぞ、この周馬がな。ところで、あとのご相談、どういうご希望があらっしゃるか、ここで聞こうじゃござらぬか」(吉川英治『鳴門秘帖』)〔1926-27年〕[4]
  3. (しつ)ある事物備える、他の事物とその事物が近いのか遠いのかを表し、その事物がどんなものなのかを認識させるもの。特にの場合は、そのではなく、個々の物に注目して認識されるもの。性質。
    • 対山館のあがりかまちに積まれた荷物のと量とは、山に慣れた大町の人々をも驚かすほどであった。(石川欣一『針の木のいけにえ』)〔1929年〕[5]
    • 雪のは乾いてさらさらとしているし、風もないので、零下何度だか知らないけれど、寒さはそうひどく感ぜられなかった。(堀辰雄『大和路・信濃路』)〔1943年〕[6]
    • 放電間隙と電位差と全荷電とが同じならばすべてのスパークは同じとして数えられた。すなわちわれわれはやはり量を先にしてをあとにしていたのであった。(寺田寅彦『量的と質的と統計的と』)〔1931年〕[7]
  4. (しつ)事物良し悪し。特にの場合は、そのではなく、個々の物に注目して認識される良し悪し。品質。
    • これは従来の教育法に対して最も英断な斧鉞を加えようとするものです。量を減じながら、においては一層深化させて行くつもりです。(与謝野晶子『文化学院の設立について』)〔1921年〕[8]
    • 注意さるべきは素材である。よき工芸はよき天然の上に宿る。豊かなは自然が守るのである。(柳宗悦『雑器の美』)〔1926年〕[9]
    • 「(...) 実際のところ葡萄酒の味はベルギー産のものが第一なんだ。むろん産額の点じゃボルドーにはかなわないよ。が、量ととはまったく別問題だからね」(菊池寛『ゼラール中尉』)[10]
  5. (しつ)abc-tripleに対して q ( a , b , c ) = log ⁡ c log ⁡ ( r a d ( a b c ) ) {\displaystyle q(a,b,c)={\frac {\log c}{\log(\mathrm {rad} (abc))}}} {\displaystyle q(a,b,c)={\frac {\log c}{\log(\mathrm {rad} (abc))}}}定義される量。ただし、 r a d ( x ) {\displaystyle \mathrm {rad} (x)} {\displaystyle \mathrm {rad} (x)}根基関数である。
  6. (たち)「**たち**」を参照。

語義1・2:

語義1のみ:

語義1

語義3・4

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  1. 質、品質

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  1. 品質
  2. 性質

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文字コード (文字集合規格)

- Unicode: U+8CEA ← 賩 賫 → 文字名: CJK 統合漢字-8CEA 文字参照: 質
日本 JIS X 0213/0208: 1面28区33点 [第1水準] (Shift_JIS=0x8EBF, EUC-JP=0xBCC1, ISO-2022-JP=0x3C41) MJ文字図形: MJ025084
中国 GB18030: 0xD97C
台湾 Big5: 0xBDE8 CNS 11643: 1面 0x6F33
韓国 KS X 1001: 0x7275
漢点字 六点漢字

字典掲載

康熙字典 1210ページ, 7文字目
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) 36833
新潮日本語漢字辞典 (2008) 12286
角川大字源 (1992) 9672
講談社新大字典 (1993) 16357
大漢語林 (1992) 11038
三星漢韓大辞典 (1988) 1676ページ, 5文字目
漢語大字典 (1986–1989) 6巻、3648ページ、8文字目
  1. 青空文庫(1998年11月11日公開、2004年3月8日修正)(底本:「芥川龍之介全集1」ちくま文庫、筑摩書房、1995年10月5日第13刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/80_15183.html 2018年2月11日参照。
  2. 青空文庫(2007年9月5日作成)(底本:「新編 近代美人伝(下)」岩波文庫、岩波書店、1993年8月18日第4刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000726/files/45977_28185.html 2018年2月11日参照。
  3. 青空文庫(2000年6月16日公開、2008年10月4日修正)(底本:「江戸情話集」光文社時代小説文庫、光文社、1993年12月20日初版1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000082/files/478_33090.html 2018年2月12日参照。
  4. 青空文庫(2013年1月28日作成)(底本:「鳴門秘帖(一)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2004年1月9日第20刷。「鳴門秘帖(二)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2008年12月24日第22刷。)http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/52404_50141.html 2018年2月12日参照。
  5. 青空文庫(2004年2月27日作成、2010年11月2日修正)(底本:「日本山岳名著全集8」あかね書房、1962年11月25日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001380/files/50467_59540.html 2018年2月12日参照。
  6. 青空文庫(2004年2月27日作成、2010年11月2日修正)(底本:「昭和文学全集 第6巻」小学館、1988年6月1日初版第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001030/files/4806_14952.html 2018年2月12日参照。
  7. 青空文庫(2000年10月3日公開、2003年10月30日修正)(底本:「寺田寅彦随筆集 第三巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店、1997年9月5日第64刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2350_13816.html 2018年2月12日参照。
  8. 青空文庫(2002年5月14日作成、2012年9月14日修正)(底本:「与謝野晶子評論集」岩波文庫、岩波書店、1994年6月6日10刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000885/files/3645_6548.html 2018年2月12日参照。
  9. 青空文庫(2011年11月28日作成)(底本:「日本の名随筆 別巻71 食器」作品社、1997年1月25日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001520/files/52188_46236.html 2018年2月12日参照。
  10. 青空文庫(1999年4月23日公開、2005年10月11日修正)(底本:「菊池寛 短編と戯曲」文芸春秋、1988年3月25日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/files/505_19851.html 2018年2月12日参照。