「ジョジョは9部で完結」は本当か? 過去のインタビューをもとに考えてみる (original) (raw)

ネット上で「**ジョジョの奇妙な冒険は9部で完結する」「ジョジョ9部は最終章**」という噂がまことしやかに囁かれています。その根拠は、「荒木先生が過去のインタビューでそのような発言をされていた」というもの。果たしてこれは事実なのでしょうか?

そこで今回は、「ジョジョは9部で完結するのか」について、過去のインタビューをもとに考察してみようと思います。

2004年「週刊少年ジャンプ増刊 青マルジャンプ」

――『SBRスティール・ボール・ラン)』の物語は、かなり以前から考えていたものなんですか?

荒木 そうですね。だいたい『ジョジョ』第9部くらいまではテーマを決めているんですよ

――えっ。それは載せちゃって大丈夫なんですか?

荒木 第9部って言っても「続く」と言うことじゃないんで。『スターウォーズ』みたいなサーガではないんですよ。テーマも物語の形態もまるで違うし。

週刊少年ジャンプ増刊 青マルジャンプ」「荒木飛呂彦 ロングインタビュー」より

最古の「ジョジョ9部」についての言及です。2004年はスティール・ボール・ランの連載が開始した年なので、「7部開始時点で9部までの構想があった」ということになります。

2007年「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド OFFICIAL MOVIE GUIDE」

――20年間基本は変わっていないという『JOJO』ですが、この先、どうなっていきますか?

荒木スティール・ボール・ラン』は、レースのゴールはもうすぐ、みたいな位置まで来てますけど.......きっとまだこれからじゃないですか(笑)。まあ、『スティール・ボール・ラン』の後も、『JOJO』はまたきっと、新たなテーマに向かっていくでしょうね。第8部、第9部までは、きっとありますよ。まあまだ、いつになるかは、判らないですけどね!

ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド OFFICIAL MOVIE GUIDE」「荒木飛呂彦 プレミアインタビュー」より

最初の言及から3年後のインタビューですが、この時点でも「ジョジョは9部まで」というお考えは変わっていません。

2007年「クイック・ジャパン75」

――過去のインタビューで、五〇歳引退説や全九部構想説などを語ってらっしゃったんですが.........。

荒木 机に座っていられる時間がちょっとずつ短くなってきているんです。描いていると関節も痛くなったりして。プロスポーツ選手と近いかもしれないんだけど、肉体の限界って漫画家にもあるんですよ。続けようと思えば、永遠に続けられると思うんです。僕はその時に感じた不思議なことを漫画に描いているので、なぜ殺人鬼になるんだろうとか、なぜボスの仲間になって言いなりになるんだろうかとか、人間にはいくらでも謎はある。理的にいうと、人類が絶滅しない限り謎は生まれ続けるから、ジョジョ』はいつまでも続けられるとは思うんです。でも、年齢的に考えると、九部ぐらいまでじゃないかな

「クイック・ジャパン75」「荒木飛呂彦 12000字インタビュー 人間讃歌は変わらないッ!!」より

このインタビューにより、先生が「ジョジョは9部まで」とお考えになる理由が、「年齢を考慮すると肉体的な限界があるため」であることが明かされました。

まとめ

これで、荒木先生が「ジョジョは9部までになりそう」とおっしゃっているインタビューは全てです。これらを見る限りでは、「ジョジョは9部で終わる」という予想は現実になりそうに思えます。

ただし、最後に「ジョジョは9部まで」という発言があったのは2007年で、今から約17年前のことです。現在では先生の考えが変わっていても不思議ではありません。それに、「クイック・ジャパン75」のインタビューでは、「アイデアは無限に湧くが、体力的に9部ぐらいまで」的なことを言われているため、最終的には先生の体力次第ということになります。

まあ、9部は始まったばかりですし、次の部のことはまだまだ先の話。今は連載中の9部を存分に楽しみましょう!