不都合な記憶 (original) (raw)
アマゾン・オリジナル?
プライムビデオのトップページに上がってきたので、普段は見ない日本のドラマをクリックしてみました。2200年という未来が舞台だったのにも興味をそそられて・・・。
(後で調べたら9月27日配信だったのですね。当日すぐに観たことになります)
ふと、日本のドラマでも海外向けに音声や字幕が選べるかもしれない、と思い、「字幕と音声」をクリックしたところ、音声は日本語とタイ語しか選べませんでしたが、字幕は英語も選ぶことが出来ました。
それで、音声は日本語で、字幕を英語にして視聴してみることに。(普段とは真逆のパターン)
これ、意外といいかも!と思いました。
元々セリフはあまり多くはないので、「へー、英語じゃこういう風に言うんだ」とひとセリフごとに確認できましたし、日本語は自然と耳に入りますから、英語の字幕だけに集中できます。(シャドーイングも容易でした。全部やるとかなりよさげ!)
セリフが少ないのは、そもそもスペースコロニーでの生活で、登場人物がほぼ夫婦(とロボットのKyuu←この子がキュート)だけだったからでしょう。
あとはカウンセラーやインタビュアー、妻の《恋人》らしきタイ人女性などほんの数名。
妻は津波で「死にかけた」トラウマで、一部の記憶を失っているという設定で、夫婦でカウンセリングを受けたりしています。
試聴前から、紹介文ですでに「妻は死んでいる」ことは明かされており(つまり妻は記憶を移されたアンドロイド)、回想シーンが混じることで、視聴者は徐々に「理想的な夫婦」が実はそうではなかったことに気付く仕組みになっています。
夫婦のなれそめから結婚式、束の間の幸せな結婚生活、夫のDV(夫自身も虐待を受けて育ったことが仄めかされます)、妻の不倫(タイ人女性とのキスシーン)等々。
なかなかにスリリングで、よくできたサイコサスペンスだとは思いましたが・・・つっこみどころは満載でしたね。
まず、2200年に今と同じようなメガネをかけて生活しているとは思えませんし、ロボットが「ピー」とか「ピー、ピー」としか言わず、(人間の言うことはすべて理解しているのに)返答するときに「言葉」を話さないのも不自然。
ナオキ、マユミ、という名前も古めかしいのでは?(衣装もしかり。時折未来っぽい、宇宙っぽい衣装もでてきますが)
妻は陶芸家で、昔ながらのろくろを回しながら作陶しており、これは何百年と続く伝統だと考えれば、百数十年後も存続していることはありえると思いますので、よしとして。
アンドロイドが、普通に食事とかしていましたけれど、あれはどうなんでしょう?
ですが、そういうひっかかりはスルーするとして、まず「設定からしてそれはありえないんじゃない?」と思ったのは・・・
これまでに夫に抹殺されたアンドロイドの妻たち全員が勢揃いして、最新のアンドロイドにそれぞれの記憶データを移していって「マユミ」の記憶を完全なものにするのですが・・・
ちょっと待って!ですよね。
どのアンドロイドも「二人の関係が良かった頃」のしかデータ移行されていないのでは?
とはいえ、「何年から何年までの記憶の内、良い場面だけ」と指定して移行はできないはずだから(そもそも人の記憶をデータ化できるかということはおいといて)時に嫌な思い出が混じり、それが違和感に繋がり・・・夫も「また失敗した」とその度アンドロイドを抹殺しては、新しいものを作成する・・・の繰り返しだったのでしょうけれど。
それにしても「家を出ていく時(ここでスーツケースにも笑っちゃいました)」、「夫に突き落とされる瞬間」などの記憶があるアンドロイドはいないはず・・・
アンロイド全員の記憶をつなぎ合わせても、生身のマユミの記憶(ナオキに出会って以降、彼に突き落とされる瞬間までの)になるとは思えないのですがね~~。
ナオキへの復讐を果たし、地球に帰還し、恋人ジェブと海辺で再会しますが、このあと二人はどうなるのでしょう?(アンドロイドが普通にお茶飲んでましたが)
耳鳴りのようなノイズは何を表しているのでしょう?
まぁ、それはそれとして、マユミ役の 新木優子の美しさには充分酔えましたから、見て損はないドラマだったとは思います。
ナオキ役の伊藤英明の二面性、豹変ぶりも圧巻でしたしね。
それに思わぬ副効用がありましたしね。(英語学習にちょっとプラス)
でも、二人が夫婦って年の差ありすぎなんじゃない、と最後の突っ込みも入れておきます。