鴎庵 (original) (raw)

ミハイロフスキーバレエ『ラ・バヤデール』古代インドの幻想バレエ ミハイロフスキーバレエ『ラ・バヤデール』古代インドの幻想バレエ_c0002171_15234827.jpgLa Bayadère - Full Length Ballet by Opéra national de Paris日曜深夜のNHKBSPプレミアムシアターを再生する土曜バレエ、今回はミハイロフスキーバレエによる『ラ・バヤデール』。古代インドが舞台で、戦士ソロルと寺院の舞姫(バヤデール)ニキヤは恋仲だったが、大僧正がニキヤに横恋慕して勝手に恨んで、国王が娘とソロルを結婚させるようにして、ニキヤを殺害するように手を回させます。そしてニキヤを失ったソロルは幻想の世界へ溺れて…という話。始まりは寺院のシーンでのソロルとニキヤのデュエットダンスの場面なのですが、これが踊り子たちの何とも美しくエロティックな衣装が魅力的で。インドの寺院の雰囲気もたっぷり。いや、最近だと「文化盗用」と言われてしまうかもしれませんが、音楽ならLes Baxterなんかもそうですがエキゾチックな似非ワールドの換骨奪胎した感じの作品、好きなんですよ。何というかハイカルチャーの強みと言うか、ファッション的な物ではあるのだけれども、「俺がそのデザイン調理したら絶対に面白くなる」というようなふてぶてしい魅力wそれこそ日本人の往年のファッションデザイナーや、ナウシカ歌舞伎とかもそうだしディズニーだって童話や手塚の丸パクリだし、その「俺のメソッドで変換したら絶対に魅力的になる」という強みがハイカルチャーの強みでありますね。スラブ美女がインドな民族衣装で艶めいて踊るとか最高じゃんとwただ、第一幕が終わって第二幕の王宮での結婚式の場面、そして第三幕の幻想の世界は完全に欧州バレエの世界で、チュチュなんかもバリバリだし、特にソロルが幻想に浸って現れる世界の音楽に”全然インド音楽じゃないじゃないか”となってしまって。”似非でも少しはインド要素入れろよ”となってしまって。クラブに行ってた頃、序盤はワールドみのある選曲をPLAYしてたのが最後はゴリゴリのテクノへ持ってかれるのに感覚としては近くて。勿論クラブ好きの人からしたら”この一番美味しい所に持ってくための入り口の前菜なんだよワールドみは”というのは分かるのだけれども、ワールド音楽み自体が好きな人間からすると”ちょっと『ラ・バヤデール』、最後は普通のバレエになっちゃったな”という感じではありました。とは言えヨーロピアン・バレエに少しターメリックを振り掛けてみました位のエキゾ感が好きな人、変わったものがみたい、けれど過激なのはみたくないという人にはお薦めかも。単純に美しい世界ではありました。 by wavesll | 2021-09-25 15:45 舞台 Comments(0) カモメとは特に関係のない話をする縁側サイト by wavesll
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