購入した家の屋根裏に隠されていたのは「まるごと1軒」の荒れ果てた家だった… (original) (raw)
屋根裏で発見されたもう1つの家 image by: Mr_Griff / Reddit
家の中に家?何を言っているかよくわからないかもしれないが、これは実際にあった本当の話だ。
Redditユーザー、グリフさん(Mr Griff)は、新たに購入した家の屋根裏を探索していた。するとそこに、屋根付き白い、丸ごと一軒の荒れ果てた家があったのだ。
グリフさんは内部の様子が分かる写真をシェアした。
それはまさに、映画『悪魔のいけにえ』に出てくる家そのもの。破れ朽ち果てた花柄の壁紙、打ち捨てられたさまざまな物の残骸などなど、ちょっとした肝試し大会ができるレベルにはホラーだったようだ。
グリフさんによると、屋根裏に隠されていたこの家は、かつて1階で店舗を経営していたオーナーが住居として使っていたもののようだ。
2階は古い羽目板張りの家で、のちに完全に封印され、そのまわりに広い屋根裏部屋が作られたため、その存在がわからなかったのだ。
屋根裏の内部で発見されたもう1つの家
image by: Mr_Griff / Reddit
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1階のまわりには、Cの形に家屋が増築され、のちに教会になったという。オリジナルの家があった年代のことは知られていない。
「教会のオーナーは、元の家をわざわざつぶしたくはなかったのではないかな。それで、取り壊さずにまわりに増築したんだ」グリフさんは言う。
最近この家を購入しグリフさんは、ここを個人宅にする計画だ。
屋根裏に家があった家の外見
家の外観の写真は、屋根裏部屋と屋根が高くなっている側を示している(隠し部屋があるため)。グリフさんによると、古い家の床は屋根裏部屋よりも低く、この屋根裏部屋には、小さな四角い穴からしか、たどり着くことはできないという。
image by: Mr_Griff / Reddit
屋根裏に隠されていた一軒家の内部
この古い隠れ家からは、帽子、古いキャビネット、トイレ、シンク、大量のゴミやガラクタが見つかったそうだ(幸いなことに、邪悪なピエロはいなかった)。
image by: Mr_Griff / Reddit
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西洋の黒歴史、失望の部屋を彷彿させる隠し部屋
この不気味な発見は、”失望の部屋(Disappointments Room)”の暗い歴史を思い起こさせる。これは、精神疾患や肉体的障害を負った家族(たいていは子ども)を世間の目から隠すために監禁した、わりと最近まで行われていた悲劇に由来する。
アメリカやイギリスでは、20世紀に入るまで、”失望の部屋”は、家の屋根裏などに作られていた。
閉じ込めた家族に必要なケアをせず、その人格や尊厳を残酷に奪う虐待行為だが、残りの家族はこうすることが社会のためにも、本人のためにもいいことだと思い込んで、同じ家の中で普通の生活を続けていた。
上流階級の間では、こうした部屋は隠さなくてはならない一番の秘密になっていた。
こうした座敷牢の例は、実際にあった精神疾患者への残酷な扱いと呪われた幽霊屋敷を織り込んだフィクションとして、数多くの小説を生み出した。
もっとも有名なものは、シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』で、イギリスのマナーハウスの秘密の屋根裏部屋に閉じこめられていた狂女の噂にヒントを得たという。
最近では、2016年の『フォービドゥン/呪縛館』というホラー映画もそうだ。
ケイト・ベッキンセール主演のこの映画は、ロードアイランドに実際にあった家から、こうした隠し部屋が見つかり、調査された実話に基づいている。のちになにも知らずにこの家を購入した、ローリーとジェフリー・デュマ夫妻が屋根裏に秘密の部屋を見つけた。
その部屋は子ども用の部屋で、外側と内側に窓がふたつづつあり、ドアは外からのみ鍵がかけられるようになっていたという。
「なぜ、屋根裏にこんな部屋があったのかまったくわかりません。なんのための部屋だったのか、思いもよりませんでした」ローリー・デュマは地元の新聞社のインタビューにこう答えた。「図書館に行って家の由来を調べてみました。また、同僚や年配の歴史家にこの部屋のことを話すと、”それは失望の部屋だよ”と言われました」
「フォービドゥン/呪縛館」予告
この家の前の持ち主は、ジョブ・スミス・カーペンターという地元の判事で、1866年から1906年まで妻と共にここに住んでいたという。
新聞にもよくその名が出るような評判のいい判事だったが、どうやら子供の存在を秘密にしていたようだ。一族の墓所を調べると、彼らにはルースという娘がいて、この”失望の部屋”に閉じこめられていたらしいと言われている。
ローリーはこの家は呪われていると思い、この部屋をルースの供養のために装ろうと決めた。小さな女の子が喜びそうなかわいらしい色合いに塗り、カーテンや椅子、テーブルを備えて、人形もいくつか置いた。「ルースは家族の一員になったんです」ローリーは言う。
ルース・カーペンターのように忘れ去られた子供の話は、20世紀の変わり目に精神疾患を患って虐待された多くの犠牲者たちの一部にすぎない。
この屋根裏の隠れ家に悲惨な歴史はあったのか?
話をグリフさんに戻そう。この屋根裏の隠れ家には、悲惨な背景はなかったと思いたい。
あるユーザーはこの投稿に対してこうコメントを寄せている。
一部の都市には、既存の建物の一部またはすべてを再建、改築すると、税率を据え置いたり、相続財産のルールを回避したり、減税できるルールがあります
グリフさんはこの屋根裏の不気味な古い家をどうするのか?
redditによると、グリフさんは、2階の隠れ家を取り払い、通常の屋根裏に戻す予定だそうだ。改装工事中、更なる驚くべき発見が待っているかもしれない。
References:reddit/ written by konohazuku / edited by parumo