ギザの大ピラミッドの内部を360度視点で見ることができるワクワク動画(エジプト) (original) (raw)

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ピラミッドの内部を360度見られる動画公開 PublicDomainPictures/pixabay

コロナ禍による現在、エジプト首都カイロの南西に位置する世界遺産の3大ピラミッドも、観光客激減という大きな打撃を受けている。

3月末には、そのピラミッドに青や緑のライトで「家にいよう」「安全に過ごそう」「私たちを守ってくれている人々に感謝」といった光のメッセージが大きく映し出された他、4月にはエジプトの古美術・観光省が、無料でエジプトの古代遺跡の中に入って回れる3Dバーチャルツアーを公開されたが、再びこの地が観光客で賑わうには、まだ時間がかかりそうだ。

しかし、自宅にいながらもピラミッドの内部を楽しむことは可能だ。2年前に英国営放送局BBCが公開している動画では、360度のアングルでピラミッド内のバーチャルツアーに参加することができる。

360° Travel inside the Great Pyramid of Giza – BBC

今から4500年前、紀元前2560年頃に20年の年月をかけて、エジプト第4王朝ファラオ・クフ王の墳墓として建築されたと伝えられているギザの大ピラミッドは、世界の七不思議で唯一現存する建造物と言われている。

2年前にBBCが公開したYouTubeの動画では、大ピラミッドの内部をデジタル化し、バーチャルツアーが楽しめるようになっている。

動画の左上の4つの矢印ボタンで、好きな角度を楽しみながら内部に進むことができる。

まず、グランド・ギャラリーと呼ばれる高さ約9メートル、長さ45メートルの通路を進んでいくと、1メートルほどの高さに屋根がある狭く暗い場所に行き当たる。

それを進んでいくと、クフ王が埋葬されたと言われているピラミッドの中心部「王の間」に行きつく。

ミイラ化したクフ王の遺体は、何世紀も前に棺の中から何者かに盗まれたとされている。遺体と一緒に埋葬されてあった装飾品も全て盗まれ、残されていたのは壊された石の棺のみだったという。

王の間を構成する硬い石のブロックを通り抜けると、「女王の間」と呼ばれる房にたどり着く。ここはちょうど王の間の真下にある場所で、実際に女王が埋葬されていたというわけではなく、クフ王サイズの像が収められた神棚のようなものが祭られてあるそうだ。

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ミステリアスな「地下の間」

動画は、女王の間から「地価の間」へと続く。この地下の間は、一般公開されたことはこれまでなく、これまでの調査で何のために造られたのかも明らかになっていない。

掘り起こされたままのような未完成のこのスペースには、3メートルほど掘られた穴や15メートル先で止まっているトンネルがあり、依然ミステリアスな秘密に包まれている。

今の段階ではっきりしていることは、建築家や建築者たちは、非常に正確にピラミッド建立作業をしていたということだ。なぜなら、出入り口の廊下と部屋が、南北の軸上にほぼ完全に配置されてあるからだ。

デジタル化や最新技術の導入により、より内部の詳細が明らかになると同時に、更なる内部構造の謎も発見されるため、まだまだ未知の領域を残しているピラミッド。今後も多くの研究者のより、その謎が解き明かされようとしていくことだろう。

written by Scarlet / edited by parumo

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