吉田光(2)改めシロについて (original) (raw)

吉田光紹介

吉田光という男がここ恵迪寮それもB棟1階に暮らしている、そんな一報がもたらされたのは6月上旬のこと、、、

何が私を動かすのかは分からない、ただこの男を取材し、ブログで紹介しなければならない、得体のしれない使命感が心を占める。衝動が止まらないのだ。私はすぐさま吉田氏に連絡をとった。どうかあなたに会わせてくれないか、あなたについて聞かせてくれないか。

彼は面会を快諾してくれた。

以下は恵迪寮図書資料室でのインタビューの記録である。

私「今日はよろしくお願いします。」

吉田「いえいえ、いっこうにかまいませんよ。」

私「今日はトッシーに人が少ないですね。」

吉田「そうですね、最近は1年目の男女がはびこっていて嫌ですね。このままいくとどうなるか思いしらせてやりたいですよ(笑)」

私「名前や年齢、出身などを教えていただけますか」

吉田「はい、私の名前はご存じの通り吉田光です。寮では、シロと呼ばれることが多いですね。齢は19歳で今年で大学2年生になりました。生まれは函館です。けれど、生まれてすぐ、人口が2000人くらいの集落に移住しました。父親が高校教師なので、転勤が激しかったんです(笑)その後も、洞爺湖や八雲など道南を動き回り、高校の時にまた函館に落ち着いたって感じですね。」

私「高校は函館中部高校に行かれていたと聞きました。」

吉田「はい、自由な校風で知られる高校です。私が高校に入学したとき、コロナウイルスが猛威を振るっていたんですが、文化祭とか体育祭は普通にやっていましたね(笑)」

高校時代の彼

私「部活はやっていらしたのですか」

吉田「科学部、生物部、地学部、音楽部、英語部、新聞部などとにかくたくさん入ってました。全部中途半端で何も身につかずに終わりましたね、ハハハ。」

19歳とは思えない、大人びた風貌、全てを見透かすようなどこか悲しげな目つき。正直、彼がこんな無邪気な少年時代を過ごしていたとは、予想もつかなかった。包み込むような吉田氏の語りに誘われるようにして、私の緊張のほぐれていった。

私「18歳のころに北海道大学に入学したそうですね。」

吉田「はい、懐かしいですね。初めて、札幌に来たときは吃驚しました。なにせ、今まで私の世界の全ては道南の田舎町だったわけです。世の中にはこんな大都会があるのかと、頭が痛くなるほどの衝撃でした。」

私「学部はどこだったのですか」

吉田「総合理系で入学しました。しかし、あまり勉強には熱心ではなかったですね(笑)第二外国語の韓国語を落としたりもしました。だからGPAもそんなに振るわなかったのですが、なんとか希望する学部コースに進級することができました。」

私「それは良かったですね。」

吉田「ええ、とても幸運でした。私のコースは工学部の環境社会工学科国土政策学コースというのですが、ほんの数年前までは、進級するのにそこそこの移行点が必要だったんです。けれども、私の一つ上の代から人気がガタ落ちして、私のような芳しくない成績の者でも行けるようなコースになりました。」

成績が芳しくない者代表チューバ(3)

私「あそこは確か寮生も多いですよね。」

吉田「チューバさん、デカヌマさん、ドンパだと、堀や盛、ZARAなどがいます。協力して勉強できるのでそこはアツイですね。」

私「どんなことを学ぶのですか。」

吉田「主に土木についてですね。土木といっても、普通の建築物とかではなくて、大きなダムとか新幹線とか規模がとても大きいことについてやるんです。計画や設計といった技術的な事から、開発に関する政治や歴史など、学びの幅は広いですよ。こういうこともあって勉強は楽しいですね。将来は、ここでの研究を生かして地図に残る仕事をしたいなって思ってます(笑)」

会話は弾み、止むところを知らない。私はとうとう彼の寮生としての顔について聞くことになる。

私「大学入学と同時に恵迪寮に入寮、初めての部屋はD2内だったそうですね。」

突如、彼の顔が変わる。

弥勒菩薩のようであった柔和な表情に、ギラギラとした生の躍動が満ちてきた。

吉田「D2内、、、懐かしい響きだ、、、!あの部屋は良かった!本当に。個室形態だったんだが、みんな仲が良くて、先輩方によくご飯に連れて行ってもらったんだ。僕ら一年目が寮の企画に出たいと言えば、一緒に参加もしてくれた!」

私「その後は複数に?」

吉田「ああ!寮をもっと全力で楽しみたくて。知っている人もろくにいないような大複数部屋に飛び込んだんだ!あれは確か去年の六月、やけに太陽がまぶしい季節だった、、、」

私「複数に来て露出が増えてからは気持ち悪いキャラで名を馳せていたと聞きました。」

吉田「それは僕の表面をなぞっているだけにすぎんよ。確かにyoutube shortのビタ止めチャレンジに精をだしたり、廃棄された週刊誌を拾ったりもしたが、実際は全然そんなことはない、私はただ純粋な野球が好きな少年だ!!

純粋な野球少年(2)

私「野球がお好きだったんですね。」

吉田「あぁ、言ってなかったか、そうだよ。好きだね野球は。日ハムが好きだ日ハムは万波がいい、、、そんなことはどうでもいいだろう!今は!!寮の話の最中だ!!」

私「すいません。話をもとに戻します、、、今は執行委員会、自治の中心にいらっしゃるんですね。」

吉田「部屋をやったことない人が多くてな、楽しそうで入ったんだ。あと寮が好きだからいろいろと寮の内情に詳しくなりたかったていうのもあるな。」

私「入った感想とかあったりします?」

吉田「今のところは聞いていたよりも大変ではないな。ただ、自分よりも頑張っている奴をみると凄いなと思うね、ドンパだと紳士(2)ボラレ(2)、下だとハマコー(1)とかかな。」

私「だれか仲良くなりたい人とかいます?」

吉田「森尾(3)だね。何か近しいものを感じるよ、彼には。」

シロに近しいとされる森尾(3)

私「逆に、今はちょっと苦手だなってひとは?」

吉田「将軍(1)かな。僕の人生の真反対にいるような人だからね。だからこそ、仲良くなりたいとも思うよ。僕の人生が変わる気がするんだ。」

私「最後に今期の抱負を教えてください」

吉田「ただの気持ち悪いやつじゃないってとこ、全寮に見せつけてやるよ!」

私「ありがとうございました」

文:途中で設定がめんどくさくなったもも(3)