GW旅、初めての香港 (original) (raw)

2024年5月2日(水)

キャセイパシフィックCX503便

りんくうタウンへ車を置いて、関空連絡橋を渡る。

GWの香港旅。

今日の翼。

私にとっては不安と期待の初香港。一方夫は10年暮らした経験があり、愛着と慣れのある国。(敢えて国と呼ぶ。)

自分にとっては物凄く久しぶりのキャセイパシフィック航空。大昔、台湾へ行く際に利用して以来。4時間ほどのフライト。

液晶モニターは大きく綺麗で映画の本数も多かった。が、USBを差しても充電が作動しなかったこと、フライトマップがブラックアウトしたまま表示されなかったこと、1本だけあったマレーシア映画を見ようと思ったらブラックアウトしたまま再生しなかったことが残念ポイントだった。

機内食はビーフのソテーとマッシュポテトを選択。ハーゲンダッツつき。

CXの機内食

夫はチキン+ライスを選択。

機外カメラに映った、珠海市とを結ぶ長い長い橋。

着陸。

最後尾の席だったのでゆっくり降機。ところで今回、2-3-2の機体で窓際2列を追加料金で抑えていたのにいつの間にか3-3-3の機体に変更になっていたことに直前まで気づかず、だからといって3列では窓際も窓寄りの通路側もイヤだし、納得は行かないが諦めた。

香港国際空港に上陸。

入国(入境)も機内で記入したイミグレカードを出してすんなり。

コロナ禍のため3年以上入国できなかった夫は永久居民資格(Right of abode)が失効してしまったが、入境権(Right to land)は失われず、所有するIDカードと指紋で今まで通りイミグレを通過できていた。

今回コロナ禍後初の入境ということで事前に永久居民資格失効についても少し調べていた。3年間一度も入境がないと失効することは間違いないが、選挙権や社会保障の一部が制限されるだけで香港での居住や就労の権利は入境権として継続されるので、あまり変化やデメリットはないようだ。

香港の便利カード「オクトパス Octopus」を券売機で入手。

オクトパスカード

機場快線(エアポートエクスプレス)とMTR乗り継ぎ

到着口を出てすぐ真正面、改札も何もなくいきなり機場快線(エアポートエクスプレス)のホームが現れた。

ちょうど来た車両はガラガラ過ぎて快適。

我が最愛のカラー、青がベース。良いデザイン。

視界が開け、遂に初めての香港の風景。あまりにイメージ通りの高層住宅に感激する。

小さな国土で旺盛な開発力。

空港を取り巻く高速道路のようだ。すべて海の上。

違う列車が並走している。香港の地下鉄・近郊列車はMRTならぬMTR(Mass Transit Railway)というそうだ。

次の青衣(ツィンイTsing Yi)駅で下車、乗ったのは一駅だけ。今回は短い滞在の間一つでも多くの乗り物を利用することにしていた。

青衣站到着。イメージ通りの香港の車窓!!

下車。

漢字の国にはありがたみしかない・・・。ありがたいありがたい・・・涙

ここでオレンジ色のMTR東涌線に乗り換えた。

60~70年代の葵青区の様子だそうだ。これに限らず、今回の訪問中、昔の香港を懐かしむ掲示をよく見かけた印象がある。

車内の駅表示。一目でディズニーランドとわかるピクトグラムが秀逸過ぎた。(道路標識でも見た。)

また一駅だけ乗車し、茘景(ライキンLai King)駅で今度は赤いMTR荃灣線に乗り換え。

クリアではない窓から見上げる、イメージ通りの香港郊外。向かっている荃灣(ツェンワンTsuen Wan)の自分なりの理解は、香港の地図を見て九龍半島側の大都会平地の北西の郊外。

またディズニーのピクトグラム。向かっているのは終点荃灣の一つ前の駅。

到着、大窩口 Tai Wo Hau駅。

そういえば今回の訪問中、特に香港中心部のMTRの駅では、ホームの壁にこのように大きく表示された駅名と一緒にセルフィーを撮る若い観光客が大量にいたことが印象的だった。日本ではあまり(というか全然)見ない現象のような・・・。気づかないだけかな。

残念ピンボケ。駅を出たところにあった自転車。荷台の箱の赤いお札が目出度かった。

高層住宅!ダブルデッカーなバス!この高層ビル群の真ん中に不自然にパンダが描かれたホテルが今夜のお宿。

シンガポールのHDBを彷彿とさせる。だが同じ小さな国土でも、公団政策が堅いシンガポールより香港の方がずっと住宅事情は過酷と聞いている・・・。

最下層が下駄履きの商業施設になっているのもシンガポールのHDBを連想させる。

ホテルに向かって渡る歩道橋が大ループしていた。

パンダホテル(悦來飯店)

見えてきました、今夜のお宿。その名もパンダホテル。

なお、下層階部分はイオンだった。

ホテルの手前、荃灣駅方面へ向かう大きな通りはCatsle Peak Rd。

ホテルの向かいに年季の入った建物が残っていて嬉しくなる。

パンダホテルのロビーにパンダ。

古いようだがメンテはきちんとされているようで、快適。

使わなかったが、これは何?空気清浄機系か加湿器系か。

水回りはまぁ・・・許容範囲。

さすが香港、なんでもないお部屋からでも25階の眺望が楽しめる。

さて、どんより雨雲の下出かけましょう。

尖沙咀(ツィムサーツイ Tsim Sha Tsui)へ

ホテルの下層階を占めるイオンを通って外に出た。イオンはとてもイオンで、トップバリュ製品なんかが日本語そのまま販売されていた。香港若奥様が品定めしている風景などを見かけつつ。

ホテル前、さっき来る時にも見た古い建物の並び。

さっきとは違う道を大窩口(Tai Wo Hau)駅へ向かう。

駅への歩道橋。

駅の向こうに見えた「楊屋村」という看板が気になった。朝早く起きれたら行ってみようなどと思っていたが果たせず。地図で見ると楊さんの祠堂があるようなので、どうやら楊さん一族がお住まいの一角らしい。

赤いMTRで尖沙咀(ツィムサーツイTsim Sha Tsui)駅下車。

ヴィクトリアハーバーにだいぶ近い中心街・繁華街の様相。

物凄い人だかりができていた。なんだと思ったらこれがあの有名な重慶大厦(チョンキンマンション)。

重慶マンション

ビルの谷間everywhere。

UBSのドデカビル。

その手前に「1881ヘリテージ」という風格ある建物があった。観光協会のサイトによると、1880年代から1996年までの間香港水上警察の本部があった建物だそう。

表(?)に回ってみた。

『かつては海賊たちが収監されていたこの場所で、観光客は世界的な高級ブランドで買い物をしたり高級レストランで食事を楽しむことができます。』という記述が良いですね。

参考記事

www.discoverhongkong.com

花のイベント中。(観光客が凄いのでアングルに考慮が必要。)

そのまま海の方へ。ザ・香港な風景が見えてきた!(霧雨に煙っている。)

そういえば今回の滞在中、このようなコンテナのようなキャリーバッグをよく見かけた。観光客ではなく、地元の人らしいお母さんがよく引いていた印象。

スターフェリー(灣仔行き)乗船体験

スターフェリーの乗り場に到着。あ、この風景はまさに香港!!(曇ってるけど。)

この高度発展化の街で、釣りのお父さんたちの雰囲気がいいな。

あちらは豪華客船が発着するピアらしい。

スターフェリーには尖沙咀~中環(ツォンワン=セントラル)と尖沙咀~灣仔(ワンチャイ)という2ルートがあるそうだが、中環行きはめちゃめちゃめちゃめちゃ混んでいた。

ということで灣仔行きに並ぶ。こちらも次の次の便待ちの方々がこの先で待っていて、私たちの集団は次の次の次の便待ち。香港歴の長い方々に聞くと、スターフェリーとは香港人の日常の足であり、並び過ぎて数便乗れないなんてことはなかったとと口々に言っていた。しかもゲートが開くと、良い席を取りたいためダッシュしていく集団がいた。

この滞在中に痛感したが、中国はメーデーが絡んだ連休で、大勢の旅行者が中国本土から流入していたそうでテレビのニュースでもやっていた。(ただしそのニュースは旅行者の多さが必ずしも消費には繋がらないという内容だったが・・・。)

前の便が出ていくのを見送った。

私たちのゲートが開いた。

乗り込んだのが遅いので当然のように船内中央部の席となる。

到着直前に私も立ち上がって写真を撮った。

ゆっくり下船。

記念すべき香港島発上陸を果たす。

灣仔(ワンチャイ Wan Chai)界隈

灣仔(ワンチャイWan Chai)。Wikipedia先生には「香港18区ではもっとも平均所得水準の高い湾仔区」と書いてある。

ここもTHE!香港!な風景。(n回目。)この広告群の中に日本の企業があって良かった・・・。

尖沙咀側。

何やらキラキラなゲートを歩いてMTR駅方面へ向かう。

歩道橋の先はバスターミナル。

歩道橋から見える建物は香港コンベンションセンターだそう。

気疲れしてしまいそうなビル群だが・・・

沿岸を離れるにつれ心安らぐ風景が見えてきた。

前方に味わい深いビルが見えてきましたよ・・・。

高橋アウトレット!

高橋アウトレット

先ほど見えたビル、近づいてみたらやっぱり素敵だった。外装はメンテされている模様。入居している「新興同郷會」が気になってしまう。(あまりにも一般的な名詞と重複するため検索しても判然としないが、中国本土に何ヶ所かこの地名があるようだ。)

そのビルの前に停車中のトラム。実に風情がある乗り物だ・・・。

隣の通りのあのビルも素敵ではないか。

ズームしてみると「振安大押」というお店だった。英語ではChun On Pawn Shop、「大押」は質屋さんとのこと。ちなみにこの界隈ではこの「大押」を何軒か見かけた。

では、この灣仔のビルの谷間をMTRで離れる。

この灣仔站でも、壁の駅名を背に一際多くの若者たちが自撮りをしていた。

上環(ションワン Sheung Wan)界隈の漢方・乾物屋街と門口土地財神

MTRの青線、港島線(Island Line)を3駅乗って上環(ションワン Sheung Wan)站下車。

台湾でもそうだったが、香港でも小丸子ちゃんはメジャーなのね。駅内の安全と注意を喚起するなんて、重要な役割ではないか。

香港で見たちびまる子ちゃん

通りの上空に大きく張り出した看板。これもまた、香港で見たかった風景ですねぇ。

その看板の下をトラムが通過していくのも味わい深い光景。

「更なる精悍な壁、高馬力を実現した飛翔強化版」、力強い!

今回の初香港で初めて知り驚いたことの一つ、香港では台湾並みに日本語をよく見かけたこと。台湾で頻出の「の」も、香港でも大量に見かけた。(なんとなく、香港は「そういう点」においては中国寄りなのではないかという決めつけがあったので。)

リノベかな?古いビルにドカっと穴が開いていた。

上を走る高速に見えた標識に、またもやディズニーランドのこの上なくわかりやすいピクトグラム。

香港のディズニーピクトグラム

海岸沿いの大通りを歩いていたが、待ち合わせの時間までまだ余裕があるので、裏の通りへ行ってみる。

その時通り抜けた雑居ビルが非常に良かった。

建物の隙間の裏路地でショートカット。

細い裏路地を抜けると、永楽街という通りに出た。

古そうな建物と看板が並ぶ。

あの建物は一際年季が入っている。

どうやら乾物を扱うお店が多い通りのようだ。ただ、もう夕方遅いためか店仕舞いしてしまったお店が多かった。

このツバメの巣屋さんの看板、めちゃめちゃ可愛い。長興燕窩荘さん。

ツバメの巣屋さんの看板

営業終了後のこのツバメの巣屋さんの中から通りを眺めていたにゃんこ。人が近づくとニャーと鳴き、撫でても逃げない。可愛い。

香港の猫

岩合光昭さんの「世界ネコ歩き」香港編でも、乾物・漢方薬屋さんの店内で猫の兄弟が自由に遊びまわっていた。ネズミ除けのため、香港の商店では古くから猫が大事にされてきたそう。

参考記事

www.nhk-ondemand.jp

そしてもう一つ、香港へ来て見たかったものにやっと出会えた。

門口土地財神の祠・神棚・牌位。文字通り門口に祀られていた。

あまりの嬉しさに通りかかればすべて撮った。

現代的なビルの谷間に辛うじて残る古いビル。

そしてビルの谷間で営業する週刊誌・新聞屋さんの店舗や屋台をあちこちで見かけた。

もう一つ印象に残ったものが、路上に素朴に手書きされた「LOOK LEFT 望左」「LOOK RIGHT 望右」の文字。

香港 望右

さて、そろそろ待ち合わせの時間ということで目的地のレストランへ向かう。

また違う横路地を通って海沿いの大通りへ戻ろうとすると、目に入った欧風近代建築。

あまりに小奇麗なので近代を模し最近造られた建物化と思ったら、れっきとした歴史建築だった。観光協会のサイトによれば1906年に建てられ、1991年にリノベされたらしい。

参考記事

www.discoverhongkong.com

竹園海鮮飯店 Chuk Yuen Seafood Restaurant Sheung Wan

今夜は夫の香港時代の恩人で、香港在住40年超というベテランの大先輩に夕食にお呼ばれしてしまっていた。在住日本人にとっては接待や日本から出張者との会食でよく来るお店だそうだ。

青島啤酒で再会を祝す。

メニューは大先輩にすべてお任せしていた。

ピリ辛で美味しいデカマテ貝。

ニンニクとバターと春雨がトッピングされたホタテ。非常に美味。

こちらは大先輩がお好きだという豆腐の炒め物。

蒸し魚。ハタの仲間と伺った。

そして、竹園海鮮飯店でマストなメニューだというチーズロブスター。このソースが濃厚もったりで、単なるチーズとも違い、なんだこれは?そしてこのメニューはバゲットを持ち込んで一緒にいただくのが定石だそう。大先輩がご自宅そばのお店から美味しいバゲットをお持ち込みして下さって、ソースをつけていただく。バゲットが進み過ぎて困った。

もうこの時点でお腹がはち切れそうになっていたが、最後にぜひにと、マンゴープリンと生姜スープの湯圓もいただいた。これがまた美味しいのなんの・・・。

一体いくらだったのか今恐る恐るメニューを検索し今のレートで換算したら、ロブスターだけで冷や汗出そう。純粋に旅行者として今日本円を両替して挑んでいたら旅の予算オーバーどころの話ではなくなる。(そもそも挑まない・・・。)

次に大先輩が日本にいらした時は我が家の番だが、どこでおもてなしすればいいのか真剣に悩む。

初日のおわり

大先輩とお別れし、駅へ向かう。

日本食のお店があった。

上環站へ戻って来た。

MTRを2回乗り換え、大窩口站へと戻って来た。

駅脇の公園で運動をしている人が見える。この高層の街の住民にはビルの谷間に運動スペースがこまめに用意されており、また運動している人も多い印象を持った。これはシンガポールにも共通する印象だ。

ホテルへ帰って来た。

その前にセブンイレブンへ水分の買い出し。日本のお菓子がめちゃめちゃ多くて驚いた。

ペットボトルの水。この形も印象的。

セブンイレブンでようやく見つけたMade in Hong KongのPop-Pan香葱薄餅。(結局旅の間は食べそびれ、帰宅してから食べた。あっさり塩味で美味しかったです。)

普段お隣が近い住宅地に住む身には、高いところから街を見渡し眠るのは爽快だし、田舎者の自分には高層集合住宅の灯り一つ一つに等身大の人生が詰まっていることが不思議でいつも見入ってしまう。

■Flight:CX503 KIX-HKG

■Stay:悦來酒店 Panda Hotel