あからさまなりの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

形容動詞ナリ活用

活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}

急だ。突然だ。たちまちだ。

出典日本書紀 雄略

「嗔猪(いかりゐ)、草中よりあからさまに出(い)でて人を逐(お)ふ」

[訳] 怒り狂ったいのししが、草の中から急に出てきて人を追う。

ほんのちょっとだ。かりそめだ。

出典紫式部日記 寛弘五・一一・一

「あからさまにまかでたるほど、二日ばかりありてしも雪は降るものか」

[訳] ほんのちょっと(私が里に)退出している間、二日ほどたって(あいにくにも)雪が降ったではないか。

〔下に打消の語を伴って〕ほんの少しも。かりそめにも。まったく。ちっとも。

出典源氏物語 葵

「大将(だいしやう)の君は、二条院にだに、あからさまにも渡り給(たま)はず」

[訳] 大将の君(=源氏)は、(紫の上のいる)二条院にさえ、まったくお出かけにならない。

あらわだ。明白だ。露骨だ。

出典好色一代女 浮世・西鶴

「女はうつくしき肌(はだへ)をあからさまになし」

[訳] 女は美しい肌をあらわにして。