あやしの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)
あや・し
形容詞シク活用
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
「げに御かたち・有り様、あやしきまでぞ覚え給(たま)へる」
[訳] なるほど、お顔だち・お姿が、不思議なほど(亡き更衣に)似ていらっしゃる。
[訳] 女御は、いつもとは違い、(ようすが)おかしいとお思いになったところ。
[訳] 珍しい鳥、みなれない獣は、国内では飼わない。
「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそ、ものぐるほしけれ」
[訳] 心に浮かんでは消えてゆくたわいもないことを、とりとめもなく書きつけていると、(思わず熱中して)異常なほど、狂おしい気持ちになるものだ。◇「あやしう」はウ音便。
「打ち橋・渡殿(わたどの)のここかしこの道にあやしき業(わざ)をしつつ」
[訳] 打ち橋や渡殿のあちこちの通り道にきわめてけしからぬことをしては。
「うひうひしき旅人の、道ふみたがへん、あやしう侍(はべ)れば」
[訳] (その地に)まだ物慣れていない旅人が、道を間違えるようなのも、不安でありますから。◇「あやしう」はウ音便。
[訳] 身分が低い者の身には、手にいれにくい物で。
参考