からの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)
から
格助詞
[訳] 波の花が沖の方から咲いて(岸の方に)散って来るようだ。
「月夜(つくよ)良み妹(いも)に逢(あ)はむと直道(ただち)から我は来つれど夜そ更けにける」
[訳] 月がすばらしいので、あなたに会おうと、近道を通って私は来たけれど、夜が更けてしまった。
「長しとも思ひぞはてぬ昔よりあふひとからの秋の夜なれば」
[訳] (秋の夜が)一概に長いとも思いきれない。昔から会う人によって短くも長くもなる秋の夜だから。
⑤
〔引き続き、すぐ次の事態が起こることを表す〕…とすぐに。…そばから。
参考
中古には「より」が、中世後期以降は「から」が多用された。
から
接続助詞
①
③
は接続助詞「て」に付く。①〔原因・理由〕…のために。…ので。
[訳] 鶴は賢い者なので泣きません。②〔判断の根拠を強調〕…からには。…以上は。▽「からは」の形で。
[訳] 見つけられたからには、ありのままに言おう。③〔逆接の仮定条件〕…ても。…たところで。▽「てから」「てからが」の形で。
[訳] 来たところで、今夜は出すことはできません。
参考
助詞「から」に接続助詞の用法が生まれたのは、中世末期以降である。
から 【柄・故】
名詞
「己(おの)が身のから人の子の言(こと)も尽くさじ」
[訳] 自身のために、人なみにあれこれ言いはしますまい。◆上代語。
-から 【柄】
接尾語
名詞に付いて、そのものの本来持っている性質の意を表す。「国から」「山から」
参考
後に「がら」とも。現在でも「家柄」「続柄(つづきがら)」「身柄」「時節柄」「場所柄」などと用いる。
から 【殻・骸】
から 【韓・唐】
名詞
「からの、大和の、めづらしく、えならぬ調度ども並べ置き」
[訳] 中国のや、わが国の、珍しくてなんとも言えず立派な道具類を並べ置いて。
参考