ともかくもの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

とも-かくも

副詞

どのようにでも。なんとでも。とにかく。

〔下に打消の語を伴って〕どちらとも。どうとも。なんとも。

出典源氏物語 桐壺

「ともかくもあしらへ聞こえ給(たま)はず」

[訳] どちらともお返事申し上げなさらない。◆副詞「と」、係助詞「も」、副詞「かく」、係助詞「も」が連なって一語化したもの。「ともかうも」とも。


ともかくも…

分類俳句

「ともかくもあなたまかせの年の暮れ」

出典おらが春 俳文・一茶(いつさ)

[訳] この一年、さまざまのことがあったが、いずれにしても今となっては阿弥陀(あみだ)様にすべてをお任せして、年の暮れを送ることだ。

鑑賞

『おらが春』巻末の句。文政二年(一八一九)十二月二十九日の作。『おらが春』巻頭に「…ことしの春もあなた任せになんむかへける」として「目出度(めでた)さもちう位なりおらが春」〈⇒めでたさも…。〉とあるのと照応する。この一年、あなた任せに始まり、あなた任せで終わるのである。季語は「年の暮れ」で、季は冬。

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