なましの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

な-・まし

〔上に仮定条件を伴って〕…てしまっただろう(に)。きっと…てしまうだろう(に)。▽事実と反する事を仮想する。

「まして竜(たつ)を捕らへたらましかば、また事もなく我は害せられなまし」

[訳] ましてもし竜を捕らえていたなら、また、たやすく私はきっと殺されてしまっただろう。

〔上に疑問語を伴って〕(いっそのこと)…たものだろうか。…してしまおうか。▽ためらいの気持ちを表す。

[訳] ここよりも深い山を探し求めて、(いっそのこと)行方をくらましてしまおうか。

〔終助詞「ものを」を伴って〕…してしまえばよかった(のに)。▽実現が不可能なことを希望する意を表す。

「白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へてけなましものを」

注意

助動詞「まし」の意味(反実仮想・ためらい・悔恨や希望)に応じて「なまし」にもそれぞれの意味がある。

なりたち

完了(確述)の助動詞「ぬ」の未然形+反実仮想の助動詞「まし」


なま-・し 【生し】

形容詞シク活用

活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}

[訳] 衆生の持っている仏性が未熟であるときは、神仏の加護はない。