なまめかしの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

形容詞シク活用

活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}

若々しい。みずみずしい。清新だ。

出典源氏物語 若菜上

「なまめかしく、人の親げなくおはしますを」

[訳] (源氏は)若々しく、人の親というようすではなくていらっしゃるのを。

優美だ。優雅だ。上品だ。

出典枕草子 なまめかしきもの

「なまめかしきもの。ほそやかに清げなる君達(きむたち)の直衣(なほし)姿」

[訳] 優美なもの。ほっそりしていてすっきりと美しい貴公子たちの直衣(のうし)(=平服)姿。

色っぽい。つやっぽい。

出典反魂香 浄瑠・近松

「三味線にひきかはりたる三筋町、恋の市場となまめかし」

[訳] 三味線を弾く音に変わった三筋町は、恋の売り買いの場所と色っぽい(ところだ)。◇広く用いられるようになったのは近世以降。