なまめくの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

自動詞カ行四段活用

活用{か/き/く/く/け/け}

みずみずしくて美しい。清らかである。

出典伊勢物語 一

「その里にいとなまめいたる女はらから住みけり」

[訳] その里にとてもみずみずしくて美しい姉妹が住んでいた。◇「なまめい」はイ音便。

上品である。優雅である。情緒がある。

出典源氏物語 鈴虫

「閼伽(あか)の棚などして、その方(かた)にしなさせ給(たま)へる御しつらひなど、いとなまめきたり」

[訳] 閼伽棚など作って、仏道修行にふさわしく準備をおさせになったご設備などは、たいそう情緒があった。

色っぽいようすをする。好色そうな態度をとる。

出典伊勢物語 三九

「この車を女車(をんなぐるま)と見て、寄り来て、とかくなまめく間に」

[訳] この車を女車と見て、近寄って、あれこれと(女の気を引くような)色っぽいようすをする間に。