世の意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

名詞

(人の)一生。生涯。

出典古今集 雑下

「いざここにわがよは経(へ)なむ」

[訳] さあここで私の一生を過ごそう。

前世(ぜんぜ)(=この世に生まれる前の世)・現世(げんぜ)(=現在の世)・来世(らいせ)(=死後の世)のそれぞれ。

出典源氏物語 桐壺

「前(さき)のよにも御契りや深かりけむ」

[訳] 前(まえ)の世においてもご宿縁が深かったのだろうか。

時代。時分。時。

出典万葉集 九

「遠きよにありけることを」

[訳] 遠い時代にあったことを。

御代。治世。政治。国政。一人の統治者が国を治める期間。

出典古今集 仮名序

「年は百年(ももとせ)余り、よは十つぎになむなりにける」

[訳] 年は百年余り、治世は十代になってしまった。

世間。世の中。社会。

出典徒然草 一五五

「よに従はん人は、先づ機嫌を知るべし」

[訳] 世間に順応しようとする人は、まず物事のしおどきを知らなくてはならない。

俗世間。俗世。浮き世。

出典古今集 雑下

「よを捨てて山に入いる人」

[訳] ⇒よをすてて…。

時流。時勢。

出典源氏物語 須磨

「親しう仕うまつり、よになびかぬかぎりの人々」

[訳] 親しくお仕え申し上げ、時流になびかない人々。

男女の仲。夫婦の仲。

出典伊勢物語 二一

「思ふかひなきよなりけり」

[訳] 愛してきたかいのない二人の仲だったなあ。

生活。生業。境遇。