底の意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

名詞

ものの最下部。

地。地底。

奥底。極み。最も奥深いところ。

出典千載集 夏

「ほととぎすなほ初声を忍ぶ山夕ゐる雲のそこに鳴くなり」

[訳] ほととぎすがその初声をいまだに忍び音で、信夫山に夕方かかる雲の奥底で鳴いていることよ。

(心の)奥。心底。

出典源氏物語 若菜下

「心のそこゆかしき様(さま)して」

[訳] 心の奥が知りたいような(立派な)ようすをして。

底力。

出典源平盛衰記 三六

「鎌倉殿の賜(た)びたる薄墨にも、そこはまさりてこそあるらめ」

[訳] (義経の乗馬は)鎌倉殿の下さった薄墨(という馬)に比べても、底力はまさっているだろう。