散るの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

自動詞ラ行四段活用

活用{ら/り/る/る/れ/れ}

散り落ちる。散る。

出典更級日記 大納言殿の姫君

「花の咲きちるをりごとに、乳母(めのと)亡くなりしをりぞかしとのみあはれなるに」

[訳] 桜の花の咲き散る時節ごとに、乳母の亡くなった季節だなあとただもうしみじみとするが。

散らばる。

出典源氏物語 蛍

「こなたかなたに、かかる物どもの、ちりつつ」

[訳] あちらこちらに、こうした絵物語が散らばり散らばりして。

世間に広まって知れる。

出典枕草子 頭の弁の、職にまゐり給ひて

「見ぐるしきことちるがわびしければ」

[訳] みっともないことばが世間に広まるのがつらいので。

(心が)まとまらない。落ち着かない。

出典源氏物語 若菜下

「いろいろ目移ろひ心ちりて」

[訳] (あれにもこれにも)いろいろと目移りがして心が落ち着かないで。