果ての意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

名詞

終わり。最後。しまい。

出典方丈記

「はてには笠(かさ)うち着、足ひき包み、よろしき姿したる者」

[訳] しまいには、笠をかぶり、足をくるんで、かなりの身分らしいかっこうをした者(まで)。

喪の終わり。そのときの仏事。四十九日や一周忌の法会。

出典徒然草 三〇

「はての日は、いと情けなう、互ひに言ふこともなく」

[訳] 喪の終わりの日(=中陰の終わる四十九日目)は、(早く事をすませて帰りたくて)まるで情味もなく、お互いにものも言わないで(別れてしまう)。

末路。なれのはて。

出典紫式部日記 消息文

「そのあだになりぬる人のはて、いかでかはよく侍(はべ)らむ」

[訳] そういう不誠実な性質になってしまった人(=清少納言)の末路が、どうしてよいでありましょうか、よいはずがありません。

遠いかなた。最果て。▽中央(=都)から遠く離れた所。

出典更級日記 かどで

「あづまぢの道のはてよりも、なほ奥つ方に生(お)ひ出(い)でたる人」

[訳] 東国へ行く道筋の最果て(=常陸(ひたち)の国)よりも、さらに奥まった所(=上総(かずさ)の国)で成長した人(である私)。