気の意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

き 【気】

名詞

(万物を生育させるという)精気。

空気。大気。また、季節・風雨・寒暑などの気配や、雲・霧など。

出典徒然草 一五五

「春はやがて夏のきをもよほし」

[訳] (春が終わって夏が来るのではなく)春はそのまま夏の気配を誘い出し。

活力。生気。気力。気勢。

出典平家物語 三・大臣流罪

「花、芬馥(ふんぷく)のきを含み」

[訳] 花は芳香の生気をただよわせ。

気持ち。気分。

出典笈の小文 俳文・芭蕉

「時々きを転じ、日々に情(じやう)を改む」

[訳] その時その時に応じて気分を変え、その日その日に応じて心持ちを新たにする。

心の働き。意識。


け 【気】

名詞

気分。心地。

出典源氏物語 夕顔

「恐ろしきけもおぼえず」

[訳] (夕顔の死体を見ても源氏には)恐ろしい心地も感じられず。

ようす。気配。

出典源氏物語 空蟬

「なほ静かなるけを添へばや」

[訳] もう少し静かなようすを添えたい。


け- 【気】

接頭語

〔動詞・形容詞に付いて〕…ように感じられる。何となく…だ。「けおさる」「けおそろし」

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