返さふの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

他動詞ハ行四段活用

活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}

繰り返す。

出典源氏物語 常夏

「ねんごろに口入れかへさひ給(たま)はむにこそは」

[訳] 熱心に口添えを繰り返しなさるような場合には。

幾度も思い返す。反省する。

出典源氏物語 手習

「かくだに思はじなど、心一つをかへさふ」

[訳] このようにだけは思うまいなどと、自分の心一つを(おさめかねて)幾度も思い返す。

幾度も問い返す。反問する。

出典源氏物語 少女

「博士(はかせ)のかへさふべき節々を引き出(い)でて」

[訳] (試験官の)博士の問い返しそうないろいろな点を引き出して。

〔「かへさひ奏す」「かへさひ申す」などの形で〕辞退する。

出典源氏物語 行幸

「内裏(うち)より御気色(けしき)あること、かへさひ奏し」

[訳] 宮中よりご内意のあることを、ご辞退申し上げ。

参考

動詞「かへす」の未然形に反復継続の助動詞「ふ」がついて一語化したもの。