風の便りの意味 - 古文辞書 - Weblio古語辞典 (original) (raw)

分類連語

風という使者。

出典古今集 春上

「花の香かをかぜのたよりにたぐへてぞ鶯(うぐひす)さそふしるべにはやる」

[訳] (梅の)花の香りを風という使者に添わせて、うぐいすを誘う道案内として送ろう。

ちょっとしたついで。ふとした機会。

出典源氏物語 末摘花

「荻(をぎ)の葉も、さりぬべきかぜのたよりある時は、おどろかし給(たま)ふをりもあるべし」

[訳] 軒端(のきば)荻にも、しかるべきちょっとしたついでには、気を引いて(ご覧になる)という機会もあるにちがいない。

どこからともなく伝わってくるうわさ。

出典竹斎 仮名

「かぜのたよりに聞くよりも、よもや誠(まこと)と思はねども」

[訳] うわさに(亡くなったことを)聞くやいなや、まさか(そのことが)本当だとは思わないけれども。